関西弁に丁寧な敬語はある？知っておきたい知識

2016年11月29日2021年4月23日コミュニケーション, 敬語

関西弁に丁寧な敬語はあるのか

テレビを見ていると当たり前のように流れてくる関西弁ですが、丁寧な敬語はあるのか。これは厳密に言えばあります。すべてフランクに聞こえる関西弁ですから、他の地域の人間にとってはすべてフランクに聞こえてしまうかもしれませんが、丁寧な敬語はあります。所々で丁寧な敬語は出てきているのですが、関東のそれとはイントネーションが微妙に違います。

丁寧な敬語のイントネーションが違う

イントネーションが微妙に異なるため、関西の人間は丁寧な敬語を使っているものの、それ以外の人間はそれを丁寧な敬語と思う事が出来ず、結局「関西弁には丁寧な敬語がない」といった印象を持ってしまう事もあるかもしれません。ですが決して丁寧な敬語がない訳ではありません。例えば、語尾につく「～はる」は、尊丁寧な敬語です。言いはる、いはるは、関東でいう「おっしゃる」、「いらっしゃる」に当たります。このように、ちょっとイメージが違うかもしれませんが、しっかりとした丁寧な敬語はあるのです。

関西弁の気質も考える

もともと関西は人情の街とも呼ばれ、コミュニケーションを重視している街でもあります。そのため、丁寧な敬語のように堅苦しい事をあまり得意とはしません。少し話せば友達。かつてはそのような気風がありましたので、関西弁の丁寧な敬語そのものも関東のようにバリエーション豊かなものではありません。フランクな気風は言語にも表れているのです。

関西弁はフレンドリー

関西弁はフレンドリーなものですから、そもそも丁寧な敬語とは合わないという考え方もあります。ですが、テレビで関西人同士のやり取りを聞いていると、先輩後輩の間柄ではやはり丁寧な敬語らしきものも出てきます。いくらフレンドリーな気風があるとは言っても、仕事上の人間関係ともなればやはりある程度は意識しなければならないものです。

関西弁で丁寧な敬語を喋る際の注意点

関西以外の人間が関西弁の丁寧な敬語を喋るのはなかなか簡単ではないでしょうね。独特の言い回しになりますので、常日頃から関西弁に慣れている人であれば良いでしょうが、そもそも関西弁にあまり慣れていない人にとっては、どこをどのようにして丁寧な敬語にすれば良いのか分からないでしょう。関西弁は標準語とは違う部分も多いですから。

礼節のはずの丁寧な敬語は逆効果の場合も

また、関西人以外が関西弁で丁寧な敬語を喋ると、礼節のために丁寧な敬語を用いたものの、結局はそれが本来の関西弁の丁寧な敬語とは違うがために反感を持たれてしまう事にもなりますので、関西人以外が関西弁で丁寧な敬語を使おうとするのは控えた方が良いでしょう。そもそも丁寧な敬語は言葉づかいだけではなく、相手に対しての気持ちも問われるものなのですから。

関西弁の丁寧な敬語はイントネーションが違うので話すのが難しく反感を買う場合もあるので注意

丁寧な敬語は普通の言葉の言い回しを変化させるもので、日本独自の文化と言っても良いでしょう。ですが日本にも方言がありますから、丁寧な敬語の形も違います。関西弁の丁寧な敬語もありますが、それは関西の人間だけのものであって、関西弁を使っていない人が無理に使おうと思っても、結局は敬意ではなく敵意になってしまうようなケースもあるのです。