国家公務員は65歳まで働ける?定年延長と関係する施策
国家公務員の定年は原則60歳
国家公務員の定年は、一般的な企業と同じく、原則60歳と定められています。これは、国公法第81条の2の、人事院規則11-8第2条~第5条により定められているものです。つまり、国家公務員は60歳を超えると基本的にはそのまま退職となるのです。これに対して、定年延長というものが検討されました。
定年延長では65歳まで伸ばすことが検討された
定年延長とは、この60歳と定められている定年退職の期間を、65歳まで延ばそうというものです。とくに、年金を受け取ることができるのも65歳以降と定められているために、この60歳から65歳までの間に収入がなくなってしまうという状況を、定年延長によって改善するために打ちたてられた法案の一つでした。
定年延長が見送りになった
定年が60歳となっているために、60歳から65歳までの期間、収入が獲得できないという状況がこれまでずっと問題視されてきました。それに伴って提案された定年延長の制度です。しかし、この施行は見送りになりました。この定年延長の制度が実際に施行されるかどうかを見通しはたっていません。
定年延長の代わりに拡充された再任用制度
定年延長の精度が見送りになってしまったことにより、60歳で定年してしまった方は、その後の年金を受け取れる期間になるまでの後、まったく収入がない状態で過ごさなければならなくなってしまいます。それを防ぐため、再任用制度というものが拡充されました。これは、一度退職した国家公務員を、以前より安い給与で再雇用するというものです。この再任用は1年以下という任期が決められ、上限の65歳までは勤務実績に応じて更新ができます。
とはいえ、国家公務員になった際には、65歳まで暮らしていけるだけの貯金を蓄えておく必要があると言えるでしょう。
一部の国家公務員は定年が異なる
国家公務員の定年は60歳と先述しましたが、実は職員によっても多少定年期間は異なっています。60歳ではなく、62歳、63歳と定められている職員もありますし、中には65歳まで勤められるといった職種もいくつかあります。長く働きたいという方の場合には、そういった定年を見越しての選択も大事になってくるかもしれません。
医師などは定年が65歳に設定されている
定年が60歳よりも長く設定されている職員は、たとえば、病院や歯科医師の65歳、守衛や用務員の63歳、事務次官の62歳、在外公館勤務の職員で63歳、その他、研究所の長が65歳、などです。とくに、医師の場合には、敏腕な技術を持つ人が早くに退職してしまうと、病院側が人手不足になってしまうという問題も発生するために、長く設定されています。
国家公務員の定年延長は見送られたが65歳までは再任用制度で働けることも
一時期は施行されるとして話題になった国家公務員の定年延長の制度ですが、現在ではこの制度が施行されるのかどうかはわからない状況になっています。ですから、65歳からの年金受給まで生活できるよう、貯金を蓄えておく必要があります。また、国家公務員の再任用制度によって、一度退職した国家公務員が再び働ける可能性もあります。これは1年以下という任期が決められたもので、65歳という上限まで、勤務実績に応じて更新できるものです。
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