雇用保険の離職票の書き方のポイント

2019年8月7日2020年3月31日雇用保険, 離職票

雇用保険の離職票の書き方①：2枚目の用紙の事業主欄に押印・左余白に捨印を押印する

雇用保険の離職票のうち、事業主欄の書き方を説明します。雇用保険の離職票は3枚の複写式になっています。離職証明書（事業主控）・離職証明書（安定所提出用）・離職票-2の3枚です。そのうちの2枚目の安定所提出用の用紙の事業主欄に押印、事業主欄の左余白に捨印を押印しましょう。5欄事業所等は、本社ではなく社員が勤務していた事業所名を記入します。これは雇用保険資格喪失届に記載する事業所番号の事業所名です。事業主欄は、法人の場合は法人名を書きます。

雇用保険の離職票の書き方②：8欄と9欄は退職日から1か月ごとに期間を区切り記載する

8欄被保険者期間算定対象期間と9欄賃金支払基礎日数の書き方を説明します。まず、社員の退職日から1か月ごとに期間を区切り記載します。このとき、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月に達するまで書きます。これは、失業手当の支給要件を満たすためです。

雇用保険の離職票の書き方③：失業手当の日額の計算には退職前6か月の賃金額を記入する

雇用保険の離職票のうち、賃金に関わる欄の書き方を紹介します。まず10欄賃金支払対象期間と11欄賃金支払基礎日数について説明します。離職票のこの欄は失業手当の日額を計算する際に使用する欄です。失業手当の日額の計算には、退職前6か月の賃金額が必要なので、6ヶ月分は確実に記入しておきましょう。基礎日数の書き方は9欄と同じです。

A欄に基本給や定額の手当・B欄に月ごとにかわる賃金や手当を記入する

12欄賃金額はA欄とB欄に分かれています。A欄には、基本給や定額の手当を記入します。B欄には、月ごとにかわる賃金や手当を記入します。たとえば、出来高払いや残業代、出勤日数に応じた手当などです。退職した月の賃金については、賃金締日以外では1か月に満たない期間になってしまいます。雇用保険では1か月に満たない期間については賃金日額の計算に使用しないため、金額を記入する必要はありません。

雇用保険の離職票の書き方④：離職理由は該当するものに○をつける

雇用保険の離職票のうち7欄の離職理由の書き方を説明します。離職理由の書き方は、一覧になっており、該当する理由に〇をつけるようになっています。たとえば、一覧のうち「1」は解雇や倒産などによる離職・失職の場合に〇をします。「2」は有期雇用契約社員の雇い止め等による離職・失職、「3」は退職勧奨や整理解雇、やむなし自主退職等による離職、「4」は自己都合退職、「5」は重責解雇なので、該当する欄に記入しましょう。

退職理由の一覧の二桁目のアルファベットは場合に応じて○をつける

退職理由の一覧の二桁目のアルファベットは、有期雇用契約の場合は契約更新されるか否か、更新された場合に社員が応じたか否か、あるいは雇用保険加入期間に応じて〇をつけます。離職票の15欄16欄は社員本人が記入する欄です。しかし、本人が記入できない場合には、代表者員を押すことができます。

雇用保険の離職票の書き方では押印の場所や失業手当の計算方法に注意する

いかがでしたか？雇用保険の離職票の書き方についてご紹介しました。退職票がなければ、社員は失業手続きができませんので、早急な対応が大切です。離職票が退職した社員の手元に早く届くよう、記入・手続きは早めに行いましょう。離職票の記載（賃金額や退職理由）について、社員から訂正を求められたときには、適切に対応してください。