謝罪後のお詫びの菓子折りの渡し方マナー【のし紙】
取引先とのトラブルでは菓子折りを渡すことが重要
取引先とのトラブルを起こしてしまったとき。たった数千円などの菓子折りでは、先方の怒りは収まらないだろうと軽視する人もいるでしょう。
しかし、たとえ形式的なものであっても、菓子折りを渡すことによって今後の展開がスムーズになることも多いです。可能であれば今後のためにも積極的に渡しましょう。 ここでは、菓子折りを渡す際に知っておきたい最低限知識とマナーをご紹介します。
必ずではなくても良いが、のし紙があるのが丁寧なマナー
日本人の儀礼では、あいさつや慶事で贈る品物や手土産には「のし紙」と呼ばれる紙をかけるのが一般的なマナーです。
白い紙の右肩に「のし」と呼ばれるデザインの入ったもので、「のし鮑」がその由来とされています。元来お祝いごとに用いられていたのですから、「お詫びで持参する菓子折りに、のし紙をかけるのはマナー違反では?」と考える人が少なくないでしょう。
しかし、謝罪のために持参する品物にのし紙をかけるのは、マナー違反ではありません。なぜなら迷惑をかけた代償や弁償のための品物ではなく、あくまでも訪問時の謝罪のあいさつ代わりの手土産ですから、通常通りのし紙をかけてかまわないのです。そのため水引も、ふつうの紅白花結び(蝶結び)を使って構いません。
表書きは「お詫び」・「深謝」と書いたものを渡す
次に思うのが、表書きをどうするかではないでしょうか。
品物や手土産にかけるのし紙の表書きについては、素直に「お詫び」で構いませんし、より深く謝罪の意を表したいのであれば、「深謝」としてもいいでしょう。しかし「粗品」は敬遠されているので避けた方が良いでしょう。
おすすめしたいのが「松の葉」です。「寸志」と同様の意味ですが、寸志と違い目下の者から目上の人に渡す品物に用いる言葉なので謝るときには最適と言えます。
お詫びの菓子折りを渡すタイミング: 謝罪の弁を述べた後
謝罪のための訪問時に菓子折りを持参した際、多くの人が迷い悩むのが渡すタイミングではないでしょうか。普通の菓子折りを渡すタイミングとしては、一般的な季節の挨拶や新規契約のためなどの訪問であれば、訪問して最初の挨拶をした段階で品物や手土産を渡すのがマナーです。
しかし謝罪の場合では、まずこちらからお詫びをした後に渡す様にしましょう。理想論としては、その謝罪を相手が受け入れて「わかりました」という答えをいただいてから、その段階で、菓子折りを渡すようにしましょう。
菓子折りを受け取られ無いケースもある
場合によっては、どうしても受け取ってもらえないこともあります。その時は無理に菓子折りを置いてくることはせず、そのまま持ち帰ると良いでしょう。ここがふつうの手土産とは違う点かもしれません。
お詫びの品物を渡すときはマナーを守って失礼のないように
謝罪で実際に訪問した相手先に、菓子折りを渡す時の手順と注意点について説明します。
謝罪をしに行っているということは、前提として相手は怒っているということです。お詫びを受け入れてもらえない可能性もありますし、謝り方や手土産の渡し方によっては、今後の関係が悪化する可能性も考えられます。
次の菓子折りを渡す時の手順と注意点を見て、しっかりとマナーをわきまえましょう。
謝罪の品物をむき出しで持っていくのはマナー違反
まず、菓子折りをむき出しで持っていくのはマナー違反です。
昔は菓子折りを風呂敷に包みましたが、今はほとんどの場合、店の手提げの紙袋に品物を入れて持っていくことになるでしょう。渡す直前までは、紙袋に入れたままでかまいません。
紙袋から菓子折りを取り出し、一度自分の方に向けて、のし紙と表書きを見ます。のし紙を見ることで間違いがないかどうか確認することができます。
その後、時計回りに菓子折りを回し、相手に正面が向くように直します。その向きで、相手に差し出しましょう。その際、菓子折りを両手で持つことは言うまでもありません。
菓子折りを渡すときに丁寧な言葉をそえることが謝罪のポイント
菓子折りを渡す時のポイントはそえる言葉です。以前は「つまらないものですが」という表現が一般的でしたが、最近はあまり使われなくなりました。
おすすめなのは、「心ばかりではございますが、どうぞお納めください」というひとこと。謝罪のための訪問なのですから、前に必ず、「この度は本当に申し訳ございませんでした」というお詫びの言葉をつけ、相手にしっかりと伝わる謝罪にしましょう。
お詫びに訪問する際は菓子折りに、のし紙を付けて謝罪のあと丁寧に渡す
お詫びで訪問する際の菓子折りは、通常の訪問と違い、渡すタイミングが大変難しく、のし紙等の基本的なマナーも重要なポイントになります。手土産とは異なるので、品物の扱い方にも注意が必要です。
のし紙にも気を配り、おすすめした「お詫び」「深謝」「松の葉」等を表書きとしましょう。
お詫びの菓子折りを渡すのは、相手が謝罪を受け入れた後が基本となります。そのため、相手の怒りが激しい場合は謝罪を続けるなど、臨機応変に対応し、マナーを守りながら真摯な姿勢を見せることを心がけてください。
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