【確定申告でどう扱う?】健康診断と医療費控除に関する基礎知識

2016年11月25日健康診断, 医療費控除, 確定申告

健康診断で病気が見つかったなら

人間ドックや健康診断の費用は疾病の治療を行うことと関係ありません。あくまで検査だけで終わるのが基本です。人間ドックや健康診断の費用は原則として医療費控除の対象とはなりません。

ただし医療費控除の対象になるケースもあります。人間ドックや健康診断を受診したことで、重大な疾病が発見され、診断に引き続き利用されるケースです。

検査単独であれば医療費控除にはならない

健康診断で病気が発覚し、疾病の治療を行った場合に、健康診断の診察結果は治療に先立って行われる診察と関連性を持っていると考えます。

治療とセットになることで、人間ドックや健康診断のための費用も医療費控除の対象になります。医療費控除のために病気を見つけることはないかと思います。ですので、は控除対象にならないというのが一般的な見解です。

特定健康診査では医療費控除制度が利用可能

以前の医療費控除制度においては、人間ドックや健康診断費用は健康診断により重大な疾病が発見され、疾病治療に引継がれた場合に医療費控除の適用の対象でした。

平成20年度税制改正によって、特定健康診査と特定保健指導について、医療費控除の対象範囲に、特定保健指導のうち一定の積極的支援の対象者が負担する特定健康診断と特定保健指導に係る費用も追加されました。

特定の疾病発見を目的とした精密検査も医療費控除の対象

特定の疾病発見を目的とした精密検査も医療費控除の対象になっています。一般的な検診は簡易的なものですが、有機ガスを取り扱う化学工場で勤務する場合、健康被害を防ぐ目にも、特定のガスに対する検査を実地するケースがあります。特定健康診査にかかる受診者本人の自己負担額について、受益者負担の原則や保険料財源の影響等を考慮して、各保険者の判断で決めることになっているからです。

特定健康診査・特定保健指導における医療費控除の詳細

特定健康診査のための費用を自己負担した場合には、医療費に該当しないとされています。ただしどこか体の不調があり、診察してもらえれば、医療費控除の対象として計上します。

特定健康診査の結果が所得税法施行規則第40条の3第1項第2号に掲げる状態と診断され、引き続き特定健康診査を行った医師の指示に基づき特定保健指導が行われた場合には、特定健康診査のための費用として自己負担した金額は医療費控除の対象となる医療費に該当します。

エクササイズ器具やサプリメントの費用は?

特定保健指導に基づく運動や食生活の改善指導に関する費用は、医師の診療を受けるために直接必要な費用とみなされません。

運動に必要なエクササイズ器具やサプリメントのような食品購入は治療または療養に必要な医薬品の購入の対価に該当しません。医療費控除の対象とならないので、しっかり理解して購入することが大事です。

一部を除いて健康診断費用は医療費控除の対象とはならない

医療費控除はそもそも治療に関する費用の控除です。検査のみであれば、控除の対象にならないと考えます。健康診断で再検査となった場合も、費用が医療費控除の対象となるか、ならないかは、検査の結果で病気があり治療行為を行ったかどうかによります。

再検査の結果、異状がなかった場合の検査費用は控除対象となりません。人間ドックで検査費用がかかっても、病気が発見されなかったら実費の税制優遇は受けられません。

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2016年11月25日ビジネス

Posted by BiZPARK