電話対応でよく使う「伝言を承る」の正しい使い方
「伝言を承る」と「用件を承る」の違いに注意
担当者が不在のときの電話対応では、担当者にかわって伝言や用件を聞くことがあります。「伝言を承る」と「用件を承る」を同じような意味として使っている人も多いようですが、両者には明確な違いがあります。
トラブルにならないよう、「伝言を承る」と「用件を承る」の使いわけを徹底しましょう。
「伝言を承る」は用件を聞き処理まで行う場合には使わない
「用件を承る」とは、その用件を担当者にかわって引き受ける場合(資料を郵送したり、サービスの申し込み手続きをするなど)に使います。用件を聞いて担当者に伝えるのではなく、担当者にかわって用件を聞き、処理をするという意味のある言葉です。
「伝言を承る」とは、担当者への伝言を預かる場合に使います。ただ伝言を預かり、担当者に伝えるという意味です。
このように「用件を承る」と「伝言を承る」とでは言葉の意味が異なり、使い方を間違えると誤解を招く恐れもあります。
伝言を預かるだけの時は「用件」と言う言葉を使うのを避ける
担当者がいない時の電話対応では、相手の誤解を避けるためにも言葉の使い方には注意したいですね。
伝言を預かるだけの場合は、「用件」という言葉は使わないようにしましょう。
「私は同じ部署の○○と申します。よろしければご伝言を承ります」という言い方をします。
「伝言を承る」とはっきり伝えよう
電話対応では、「伝言を承る」「伝言を聞く」ということを相手に明確に伝えることで、「用件を承る」という言葉が持つ意味を排除し、相手に誤解を与えません。
「用件を承るという言い方をしたから、てっきり、電話に出た人が申し込み手続きをやってくれたのかと思っていた」というような誤解や行き違いが起きないで済むのです。
ちなみに伝言内容からその用件に対応できる社員がいるとわかった時は、そのことを相手に伝えましょう。「かしこまりました。その件に関しましては、同じ部署の××という者が代わって承ります」と伝えるのがベターです。
預かった伝言はメモと口頭で伝えると良い
「伝言を承る」と言った後、預かった伝言を担当者に伝えるた時の注意点を見ておきましょう。
電話対応で伝言を承るときには、その内容を担当者に伝えることを忘れないようにしましょう。伝言内容はメモや付箋に書いておき、担当者のデスクやパソコンの上に置いておきます。そのうえで、メモ書きだけでなく口頭でも担当者に伝えるようにしましょう。伝言ミスを防ぐためです。
電話がかかってきた時間や相手の電話番号も一緒に伝えることが大切
また、担当者に伝言を伝えるときには、頼まれていた伝言内容だけでなく、電話がかかってきた時間や相手の電話番号も一緒に伝えましょう。伝言が緊急性のあるものなのかどうかを、担当者が的確に判断するためです。
「こちらから折り返し電話します」と電話相手に伝えたときは、担当者にそのことも伝えておきましょう。伝え忘れると「かかってこないなあ」と相手をイライラさせてしまい、トラブルになる可能性もあります。
電話対応における「伝言を承る」は用件を聞くだけの場合に使うのが正しい使い方
電話対応でよく使う「伝言を承る」の正しい使い方について説明してきましたが、いかがでしたか?
以上が、電話対応でよく使う『伝言を承る』の正しい使い方についてです。会社での電話対応に悩んだときの参考にしてください。また、伝言を頼まれたときは、必ずメモをとり、後で復唱して伝言の内容を確認するようにしましょう。
「伝言を承る」と「用件を承る」を同じような意味だと思って使っている人も多いようですので、使い方に注意してください。間違った使い方をしていると、トラブルになる可能性もあります。
伝言を預かるだけの時は、「用件を承る」と言わないようにしましょう。
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