新入社員に残業代が支払われない実例と出ない時の対処法
新入社員の残業代が支払われないケースはよくある
新入社員時代、最初の数ヶ月は研修といった名の勉強期間があるものです。新人は日中の作業もまずは簡単なものから始めて、同時に業務についての研修をこなすような感じではないでしょうか?
そんな時、新人だからといって残業代が払われないなんて…。新人に対して残業代が出ない事例というのは、実際によくある話のようです。
残業代が支払われなかった実例を紹介!
新入社員のうちは、毎日やるべき仕事が山積みですよね。初めのうちは社員研修が入ってくるので、実際に作業時間が取れるのは定時近くになってしまうなんてケースも。
新人が残業した場合に、会社から残業代が支払われない場合もあるようですが、新人の残業代が出ないのは違法ではないのでしょうか?
ここでは実際に、新人に残業代が支払われなかった実例をご紹介します。
新入社員に残業代が支払われなかった実例①
新卒で入社した会社では、入社直後から新入社員研修を2か月間受けていて、新人でも一日2~3時間程度の残業をしていましたが、残業代が支払われなかった上、定時に帰ろうとすると上司から注意を受けてしまいました。
定時に仕事が終わったにも関わらず新人だからと注意を受けて、残ったら残ったで残業代が出ないのはおかしい話ですよね?
新入社員に残業代が支払われなかった実例②
新入社員として入社したばかりで、新人にしては仕事量が多くとても定時に帰れない状態が続いていました。
周りの社員は、自分の仕事が終わったら気にも留めず帰ってしまい、一人黙々と作業をしていましたが、残業代が一切支払われなかったんです。
上司に残業代が出ないことで相談をしたら、「新入社員のうちだからまだ仕事が遅いだけ、仕方がない」の一言で片づけられてしまいました。
新入社員に残業代が支払われなかった実例③
新入社員というのもありますが、仕事は先輩会社員の事務作業のサポートが中心で、新人に無茶振りするのも当たり前。新入社員で入ってきた同僚が「企画書の作成時間に残業代は出るんですか?」と聞くと、上司から「それならやらなくていい」と言われ、その後その同僚は上司から「生意気な新人」のレッテルを貼られてしまいました。
きちんと仕事をしている同じ会社員なのに、新人の残業代が出ないのはおかしいですよね?
新入社員に残業代が出ない事への上司の言い分は?
新入社員と言えど、仕事をしている会社員なのだから残業代ぐらいしっかり出してほしいのが新人たちの本音ですよね。
ですが、新入社員の残業代に対する考えに対して、上司はどう思っているのでしょうか。上司が考えている、新入社員に残業代が出ないことへの言い分とは?
新入社員は会社の戦力外なのだから、残業代が出なくて当たり前
新入社員に対する残業代について、上司側から見ると、新人の身分で残業代が出ないなどの言い分は生意気だと、多くの人が感じているようです。
上司からすると、新入社員は仕事を覚えている段階であって、実際に会社員としての仕事をこなしている訳ではない状態なため、一人前に仕事が出来ていないのに、もう残業代をもらう気でいるかと、呆れた目で見られてしまうようですね。
新入社員は会社の戦力外なのだから、残業代が出なくて当たり前、これが新人に対する上司の言い分です。
新入社員の残業代を払わないのは違法では?
しかし、いくら入ったばかりの新入社員とはいえ、会社員として仕事をしているのには変わりないはずです。新入社員の作業には正当な仕事として残業代などの金銭を払う義務はないといった判断なのでしょうか?
今度は、新入社員の残業代が出ないことは違法なのか適法なのかについて見ていきます。
法律論から見たら違法になる
法律論から言えば、新入社員の教育時間も労働時間にあたるので、残業代を支払わないのは違法になります。会社側は、所定労働時間を超える時間外労働に対して、超過分の賃金を支払う義務があるのです。
法律論で見れば、新入社員も会社員なので、残業代を出さないのは違法であり、決して適法ではありません。
しかし必ずしも労基法違反ではない場合も…
法律的には違法にあたる新入社員の残業代の支払いですが、新人に残業代を支払わないのは適法扱いになる場合もあるようです。正しくは、合法的に残業代を支払わなくてもいい方法もなくはない、という話です。
労働関係法全般に言えるものですが、形式的には違法と見られる場合でも、実状によっては新人でも残業代が出ないことは適法と見なされるケースもありますので、必ずしも労基法違反ではない場合もあります。
新入社員の残業代が出ない時はどうすればいいの?
新人でも残業代が出てもいいはずなのに、残業代が出ない・・・。 新入社員だって、残業代をもらう権利はもちろんあります。
会社に適法であると証明をきちんと伝えて、新人も残業代など、頂けるものは頂きましょう。
支払い請求を起こすという方法も
新入社員と言えど、残業代の支払い義務はあります。入社半年の新入社員が残業代未払いに対し、会社に支払い請求を起こした人もいるんです。
結果的にその新入社員は残業代をもらえるようになったのですが、そもそもこの会社が就業規則や雇用契約書の見直しを怠ってしまったことが、新人の残業代が出ない原因だったようですね。
新人にも残業代が出ない場合、支払い請求自体は起こせますが、残業代が出ない云々の前に、新人の方はまず自分が勤めている会社の就業規則や雇用契約書を確認してみるといいでしょう。
社内で生き残るために耐えるべきかもしれない….
たとえ新入社員で残業代が支払われていなかったとしても、そこで感情的になって物事を判断・行動してしまっては自分が痛い目を見る場合も十分考えられます。
先ほどもお伝えしましたが、新人でも残業代の支払いが正当だろうと思うケースであっても、新人の残業代が出ないことが適法扱いになってしまう場合もあるので、考え方によっては残業代が出なくても、社内で生き残るには耐える方が得策かもしれません。
新入社員の残業代が出ない問題については必ずしも違法と言い切れない!
いかがでしたでしょうか?
「新入社員だと残業代は出ないの?」という問いに対する答えとしては、法律的な観点からすると新人にも残業代を出さなければならない場合が多いと言えるのです。
しかしながら、会社の雰囲気により残業代が出ない場合に抗議しにくいケースが多いようですね。上司に残業代の話をしても、正直受け入れられるわけがありません。新人の残業代が出ないことを伝えて、嫌がられたり不機嫌さが増すでしょうから、残業代が出ないことを言っても逆効果にしかなりません。
新人は残業代が出ないことを伝えるときには、人事や労務などに相談する様にしましょう。
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