管理不行届による始末書の誠意が伝わる書き方と例文
管理不行届による始末書の書き方
始末書は、一般的には、不始末や不祥事を起こした本人が作成・提出するものですが、業務上のミスなどが関係している場合、その直属の上司も管理責任を問われ、管理不行届の始末書を作成し上役に提出するケースがあります。管理不行届の始末書の書き方を見ていきましょう。
管理不行届にはどんな内容を書けばよい?
管理不行届による始末書には、
1 提出日の日付
2 提出先の役職・氏名・敬称
3 本人の所属・氏名・押印
4 タイトル
5 不始末の内容
6 不始末の原因・反省
7 事後処理などの経過
8 二度と同じことは起こさないという誓約
を、順番にしたがって書くようにしましょう。これが基本の管理不行届による始末書の書き方です。
始末書には、原因や反省の気持ちをしっかり書いたほうがよい?
上記の内容を簡潔に書き説明するのが管理不行届による始末書の書き方です。不始末の発生状況が複雑な場合は、始末書とは別に、詳細を記載した報告書を別に作成してください。
始末書はあくまで書類です。不必要に文章にボリュームが出す必要はありません。
管理不行届による始末書で避けること
では書き方の次は、管理不行届による始末書でやってはいけないことを見ていきましょう。これをやると上役や取引先に、更なる怒りをかってしまうかもしれません。
始末書に言い訳がましい言葉を入れる
たとえ本心だったとしても、普段の部下の様子を、「人望厚く…」「勤務態度も真面目で…」「業務成績も大変優秀で…」などと書いてしまうと、管理不行届のうえに言い訳をしているととられかねない書き方になってしまいます。
こうなると矛先が自分に向きかねませんので、絶対にこの書き方は避けましょう。
始末書の文書に部下の非だけを全面に出す
自分が直接的に不始末を起こしたわけでなくても、部下の責任を負うのも管理職としての責務のひとつ。管理不行届による始末書では、自身にも責任の一端があると、しっかり文面にするのが正しい書き方です。
そして、自分の判断の甘さを反省する文章も付け加えるとベストな書き方になります。
管理不行届による始末書の例文を紹介
では管理不行届による始末書の書き方と注意点をみたところで、例文をみていきましょう。部下のミスによる不始末で、管理不行届を問われた場合の始末書の報告について、参考になる例文についてまとめてみました。
ただし、あくまで例文は例文です。万が一始末書が例文をほとんどコピペしただけだとばれてしまうと、大変ですので、あくまで例文は参考にしながら謝罪の気持ちが伝わる始末書を作成してください。
管理不行届による始末書の例文1
株式会社 ●●●●
代表取締役社長 ●●●● 殿
営業部第一営業課 ●●●●
始末書
平成●●年●●月●●日、内部監査の結果、平成●●年●●月●●日より平成●●年●●月●●日にわたり、私の直属の部下である●●●●による業務上横領事件が判明いたしました。
これも私の管理不行届に負うところが大きく、会社に多大な損害をおかけし、誠に申し訳なく心からお詫び申しあげます。
このたびの事件を深く反省し、二度とこのような不始末を繰り返すことがないよう、今後は万全の管理・指導に努めるとお誓い申しあげます。
以上
管理不行届による始末書の例文2
平成●●年●●月●●日
●●●●株式会社
代表取締役社長 ●●●● 殿
○○部○○課 道辺優香
始末書
平成●●年●●月●●日、監査の結果、私の直属の部下である●●●●による○○○○が判明いたしました。
これも私の管理不行届に負うところが大きく、そのため会社に多大な損害をおかけしました事は、誠に申し訳なく、心からお詫び申しあげます。
私は、このたびの事件を深く反省し、二度とこのような不始末を繰り返すことがないよう、今後は万全の管理・指導に努める事をお誓い申しあげます。
以上
管理不行届による始末書の例文3
代表取締役社長
●●●● 殿
平成 ●●年 ●●月 ●●日
営業部長 ●●●● 印
始末書
平成●●年●●月●●日、営業部社員、●●●●による売掛金着服が発覚し、同人を懲戒解雇いたしました。
事態の発覚後、本人より着服した400万円の内150万円は返却させましたが、いまだ250万円は未回収となっております。この残金に関しては、身元保証人である同人のご両親が7月30日までに返却を約し、契約書も交わしました。
同人の行為は背任および横領罪に相当し、刑事告発も考えられますが、ご両親のたっての願いもあり、それに関しては控える事にいたしました。
日頃から部下の業務内容や言動には注意を払っておりましたが、販売数や売上げ伝票の改ざんなど巧妙な手口のため気づくことができず、このような事態を招いてしまいました。
部下に対する私の管理が不十分であったことは言う間でもありません。
会社にご心配をかけてしまいました事を深く反省し、今後はこのような事態を招かないよう、部下に対する万全の指導、管理に努めてまいる所存です。
また、予防策として、社員間による相互チェック体制の確立に万全を期すように努めると固くお誓い申し上げます。
この度の不始末に関しまして、本書をもちまして深くお詫び申し上る次第です。
例文を参考に管理不行届による始末書の書き方を覚えよう!
いかがでしたでしょうか。全く予期していなかった事態により、自分のキャリアも危ぶまれるかもしれないと思うと、気が動転してしまうかもしれません。
しかし、管理不行届による始末書の基本的なフォーマットは決まっていますので、書き方自体は難しくないと思います。
書いてはいけない内容に注意しながら、自分の責任を認め、反省しているという書き方をすれば大丈夫ですので、例文を参考にしながら書いてみてください。上司として、必要な書類を完璧に仕上げましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません