懲戒解雇や懲罰は隠せない?再就職先にバレる理由とそのリスク
懲戒解雇や懲罰はどんな意味?
懲戒解雇や懲罰が転職先でバレるリスクを考える前に、まずは言葉の意味を理解しましょう。懲戒解雇や懲罰はよく耳にする言葉です。しかし、どういう意味があるのか自信を持って答えられる人は少ないので、確認しておきましょう。
懲戒解雇とは「企業秩序の違反に対し課せられる罰」
懲戒解雇とは、長期の無断欠勤や会社の金品の横領など企業秩序の違反に対し課せられる一種の制裁罰です。公務員の場合は懲戒解雇ではなく「懲戒免職」と呼ばれます。 そもそも「解雇」というのは会社側が労働契約を解除する意味があり、労働者から労働契約を解除する「退職」とは異なるものです。混同しないように気を付けましょう。
懲罰とは「不正行為に対する制裁」
懲罰とは、組織の内部規律を乱した者や不正行為を働いた者に対して、戒めのために行う制裁です。主に公務員や国会議員などで使われます。国会議員の場合は戒告・陳謝・登院停止・除名の四種がある点も押さえておきましょう。
懲戒解雇が該当する例
懲戒解雇の適応が該当する行為の例を紹介します。以下の理由によるものです。
懲戒解雇の適応が該当する行為の例
• 長期の無断欠勤(14日ほど)
• 会社の金品を横領した
• 会計上の不正行為
• 故意に業務妨害を行った場合
• 犯罪を犯す
• 会社の名誉を傷つける行為
懲戒解雇の過去はそもそも再就職先にバレないもの?
懲戒解雇や懲罰を受けた過去はそもそもバレるものなのでしょうか。もし転職先でバレようものなら、格好の餌食にされてしまいます。できれば懲戒解雇や懲罰を受けた過去を隠し通したいものです。履歴書や職務経歴書にこっそり書かなくてもバレないのではないでしょうか。
自ら話さない限りバレる可能性は低い
結論からいうと、懲戒解雇や懲罰の過去は転職先でバレることはほぼありません。ただし、新しい職場が前の職場と取引先が重複しており、知り合いがいたらバレる可能性があります。一般的にバレる可能性でいったらその確率程度ではあります。
前の職場に問い合わせをするのは違法行為のためバレにくい
新しい職場の人が前の職場に問い合わせをした場合、懲戒解雇の過去がばれるように思えますが、これは違法行為です。プライバシーの侵害に当たるため、損害賠償の対象となり得ます。まして個人情報が厳しい昨今では、問い合わせだけで聞き出すのは不可能です。
離職票はハローワークにしか提出しないため分からない
退職時に渡される離職票には、「重責解雇」と書かれるため、前職で何か問題を起こしたことがはっきりとわかってしまいます。ただし、この離職票は失業保険の給付を受ける際にハローワークに提出するもので、転職先の企業の目に付くことはありません。
懲戒解雇や懲罰の過去を隠しても再就職に影響する恐れも
確かに懲戒解雇・懲罰の過去はよっぽどではない限りバレません。人事部などは把握できるかもしれませんが、守秘義務があるため漏れる心配はないからです。 しかし、バレるリスクはゼロではありません。再就職するために懲戒解雇・懲罰経験を隠して申告していた場合のリスクを見ていきましょう。
懲戒解雇の場合は一身上の都合という表現が使えなくなる
懲戒解雇された場合は、履歴書の職歴に「一身上の都合」と書くことが出来なくなります。それでも、懲戒解雇された事実を隠蔽するために、虚偽の記載をしてしまったら、もっと恐ろしい目に遭うことでしょう。
履歴書などに記載がないと経歴詐称の罪になる
再就職する場合に懲戒解雇を隠して虚偽の記載をすることは避けましょう。履歴書に自己都合での退職と記載してうまく再就職できたとしても安心はできません。 しばらく経ってから懲戒解雇の過去が判明したら、経歴詐称、詐欺罪などに問われるケースがあるからです。また、これらの罪によって再び懲戒解雇となる可能性もあるためリスクしかありません。
どうやって懲戒解雇の経歴を履歴書に書く?
懲戒解雇を隠すと、経歴詐称の罪になることが分かりました。それでは履歴書に書かなければなりませんが、どう書けばいいのかわからない人が多いでしょう。そんな時は、転職エージェントに相談するのがいいですよ!転職のプロが、懲戒解雇を含む履歴書の書き方をしっかりレクチャーしてくれます。
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再就職先の企業は退職理由を簡単に調査できる
雇用契約を結ぶ際、使用者である会社から経歴の申告を求めた場合は、原則として労働者はこれに応じなくてはなりません。つまり、いくらプライバシーの問題で直接前の職場に聞くことが不可能でも、本人の承諾があれば知ることができるのです。ここでは、再就職先が労働者の本当の退職理由を簡単に調べられる2つの情報源を紹介します。
懲戒解雇がバレる情報限①:離職票
離職票はハローワークが発行し、本来は退職証明、失業給付金、国民健康保険などの手続きに使われるものです。しかし、中には入社の際に書類手続きの一環として提出を求める企業もあります。 再就職先が提出を求めた場合は提出しなければなりません。懲戒解雇でも、その事実を隠していた場合は離職票からバレる恐れがあります。ハローワークにしか提出しないつもりでいた資料から足が着く可能性も捨てきれないのです。
懲戒解雇がバレる情報限②:退職証明書
退職証明書も離職票と同じで退職を証明する書類なのですが、詳しい退職理由や退職時の役職など退職者の退職事情が細かく記載された書類となります。 転職先へのアピール材料として使われることもあるので、求められても不思議ではない書類です。また離職票よりも詳しく書かれている為、懲戒解雇の事実があれば絶対にバレてしまうでしょう。
懲戒解雇は再就職先にバレると経歴詐称の罪なので隠すのはやめよう
再就職に影響があると思い、懲戒解雇や懲罰の事実を隠していた場合は、経歴詐称の罪になります。罪に問われなくても転職先でいい目では見られないでしょう。確かに自ら話す必要はありません。ただし、きちんと記載すべきところは記載して虚偽のないように気を付けましょう。
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