不安要素を取り除いて再就職を成功させる方法【年代別】
再就職しなければならない原因とは?
再就職とは一度退職し、失業期間を経たのちに別の企業へ就職することです。一方で転職とは、企業から企業へ移ることを言います。双方似たように感じますが、失業期間を過ごすか過ごさないかの違いがあるのです。ではなぜ転職ではなく、再就職をしなくてはいけなかったのでしょうか?
①:リストラ
リストラとは働く意思があったにも関わらず退職勧告されることを言います。最近では大企業シャープで大規模なリストラが行われ、2015年時点で約3,000人もの人がリストラされました。 リストラされたら職を失ってしまうので、再就職先を探す必要があります。キャリアを積んできた中高年にとっては、リストラは一番聞きたくない言葉かもしれませんね。
②:早期退職
会社の雇用調整の一環として行われるのが早期退職者の募集です。早期退職とはリストラと違い、強制ではありません。しかも退職金の上乗せなどの優遇措置が受けられます。しかし結局早期退職したとしても、生活のために再就職先を探さなくてはなりません。
③:脱サラしくじった
「今の会社でやりがいを感じられない」「自由に働きたい」などの理由で、サラリーマンを辞める人は少なくありません。しかし思い立って脱サラしたとしても、上手く風に乗れないケースもあるのです…。
中高年の再就職は難しい現実がある
景気が順調に回復しているとは言え、失業者の再就職問題は改善されていません。特に中高年の再就職は厳しいと言われており、何十社へ応募しても採用される人は数少ないのが現状。再就職は年齢が上がるとともに、チャレンジする機会が確実に減っていくのです。では、どのような厳しい現状があるのでしょうか?対策とともに見ていきましょう。
資金が足りない…
「再就職するまでには最低限の生活費が必要。理想としては半年分の生活費を用意すると言いますけど、貯蓄が無い人にとっては大金です。もちろん失業手当が支給される間はいいかもしれませんが、支給が終わってしまうと不安しか残りません…。」
再就職するための対策
再就職するまでの資金に不安があるなら、離職者支援資金貸付制度を利用する事をオススメします。離職者支援資金貸付制度とは、雇用保険が切れた求職者に対して貸付を行ってくれる制度です。もしも再就職をするための資金が足りないのであれば、各自治体に問い合わせてみてください。
正社員になれないかも…
「中高年の再就職を成功させたとしても、年齢的に正社員として働けるのが不安…。実際に転職サイトを見ても、正社員で募集している会社は年齢制限を設けているところが多い。そのため派遣社員やアルバイトなどの、非正規雇用を視野にいれる必要があるのかも…。」
再就職するための対策
再就職先で正社員として働くためには、過去の実績がとても重要になります。そのため前職と同じ職種や業種の会社に応募する方が良いでしょう。同じ内容の仕事経験があるだけで、正社員として再就職しやすくなりますよ。
資格がない…
「よく再就職するときには資格が役立つと聞くけど、資格を持っていません。転職市場ではとても不利になるかも…。前職で活躍していたとしても、資格がない仕事だったから再就職には意味がなかったのかとさえ思ってしまう…。」
再就職するための対策
もし資格がなかったとしても、前職で経験したことをアピールしましょう。その際、分かりやすくアピールするためにも、具体的な数字を盛り込むと良いですね。すると再就職できる確率がぐっと上がりますよ。
職歴がない…
「就職した経験がないので職歴がありません。もちろん履歴書の職歴欄にも書くことがなくて…。求人に応募したとしても書類の時点で落とされてしまいます。」
再就職するための対策
職歴がない場合は、未経験者可能の求人に応募してみましょう。中には勤務しながら資格がとれる介護職などがあります。最初はアルバイトや派遣社員スタートかもしれませんが、資格が取れたら正社員登用してくれるところも少なくありませんよ。
年代別!再就職に必要なこと
就職先が見つからないのはとても辛いことです。まだ仕事を続けていれば良いかもしれませんが、再就職を目指す求職者にとって無職期間が長引くのは困るはず。では、どうすれば再就職が成功へと繋がるのでしょうか?年代ごとの対策をご紹介します。
30代:キャリアの棚卸しをする
30代での再就職は「キャリアの棚卸」が重要です。30代ともなれば長い期間働いているので数々の経験をしています。しかし、今までのキャリアを明確に把握していますか? まずは今まで勤務してきた中で「どのようなスキルを身に付けてきたか?」「どのような実績をあげてきたか?」など、ひとつずつ書きだしてみましょう。その際こちらこちらを参考にすると、スムーズにキャリアの棚卸しができますよ。
40代:ニーズを見極める
40代は、20代30代に比べると再就職の難易度が高くなります。条件やこだわりが強すぎると、雇う側も採用しにくいと思ってしまうのです。しかし仕事が見つからない期間が長くなってしまうと、余計難易度が上がってしまうので柔軟に対応していきましょう。 まずは求人情報などを通して会社のニーズを見極め、自分がそのニーズに応えられる根拠を分かりやすくアピールしましょう。すると自分の強みと企業が求めることがマッチングするので、魅力的な人材として採用されやすくなりますよ。
50代:再就職応援プログラムを活用
50代で再就職を目指すとなると、厳しい現実にぶつかるかもしれません。求人自体も数がとても限られます。しかし、決して再就職先がないわけではありません。 そこでオススメなのは、各自治体が行っている再就職応援プログラムです。自治体によってプログラム内容は異なりますが、50代からの再就職の相談やセミナーを行っています。またプログラム内容によっては、再就職手当のような奨励金を支給してくれることがあるので、ぜひ活用してみましょう。
定年後:シルバー人材センターを活用
定年退職後、再就職する場合は今まで培った経験やスキルが武器になります。そのため経験やスキルを活かして再就職活動を行うもの一つの方法です。 また経験やスキルに自信が無い方は、シルバー人材センターがおすすめ。各市区町村に設置されているので、この機会に問い合わせてみましょう。その際、志望動機を聞かれたら以下を参考にしてみてください。
使える志望動機
私は35年間、株式会社○○にて多くの人に支えられ今年定年退職いたしました。そして今回、求人内容を拝見し、今までの実績と経験を生かした仕事をしたいと考えております。責任を持って貴社に貢献したく応募に至りました。
面接で聞かれる質問内容&回答例
①「ブランクの理由とは?」
以前働いていた会社は早期優遇退職をいたしました。その後、ブランク期間中は再就職に向けて○○の資格の勉強をしていました。現在、資格取得に向けて継続中ですので、取得後は御社に貢献させていただきたいと考えております。
②「失業期間中は何をしていましたか?」
前の会社を退職したあと再就職先として行くべき道に迷い、停滞していました。ブランク期間があることは反省しておりますが、今後のビジネススキルに活かせる勉強を行っておりました。また自己の精神面も鍛えることができたので、失業期間中は無駄ではありませんでした。この期間に勉強したスキルを御社で活かしたいと考えております。
③「今後身に付けたいスキルとは?」
私にとって○○は未経験分野なので、円滑に仕事を進めるためにも○○を身につけていきたいと考えております。また、お客様の要望の要望に応えるためにも、○○の勉強をしていきたいと思っています。
④「上司が年下になっても大丈夫?」
上司が年下でも問題ありません。仕事が円滑に進むことを第一に考えていたので、今まで年齢を意識することなく仕事を行ってきました。
また年下の人と仕事をしていたときは、相手から教わる部分が大きかったので、相手を尊重しながらコミュニケーションをとるよう心掛けています。
⑤「コミュニケーションとれますか?」
私は常に「自分が部下の立場だったら」と考えることを心掛け、指示を極力減らすようにしていました。今後、部下が組織をけん引する存在になるためにも、仕事をする際は組織全体の報連相を意識するように指導していました。その結果、組織全体での仕事がはかどり、チームの一体感が増しました。
再就職を成功させる方法
自己分析を行う
採用担当者の多くは、求職者を即戦力として採用したいと考えているので、資格よりもスキルを重視することがあります。つまり、このスキル自体を求職者自身が理解していなければ面接で効果的なアピールができないのです。 そこで重要になってくるのが自己分析。自己分析で本当の自分を知って、再就職に役立てていきましょう。おすすめなのが自己分析ツールです。30〜50問の質問に答えるだけで診断してくれるので、初めて行う人でも簡単に自己分析ができますよ。
妥協が必要になってくる
「前職よりも年収を下げたくない」「管理職に就きたい」などのこだわりは、再就職を遅らせかねません。そのため中高年の方が再就職を成功させるとなると、ある程度の妥協が必要になってきます。 ただ妥協と言ってもその後の努力した実績が報われなければ、モチベーションが上がらず生活にも影響が出ます。あらかじめ昇格や昇給を含めた人事制度を入社前に確認しておきましょう。
条件を広げる
求職中の方の中には「正社員じゃないと働きたくない」と考える人も少なくありません。しかし正社員にこだわりすぎると、求人の数が限られてしまいます。可能性を広げるためにも、再就職を目指す中高年の人は条件を広げて求人を探してみましょう。求人の中にはアルバイトから正社員への登用を行っている会社もありますよ。
エージェントを見つける
再就職を考えているときにとても便利なのが転職エージェントです。転職エージェントではプロのカウンセリングを受けると、求職者に合った求人を提案してくれます。また企業の評判などの情報も教えてくれるので、安心して就職活動を行えるのではないでしょうか。
再就職は不安要素を取り除いて複数の手段を利用する
再就職を成功させるとなると、多くの不安が頭を駆け巡るかもしれません。しかし次のステップを踏むためにも、今までのキャリアの棚卸しを行って自分のスキルを見直しておきましょう。そして今までの経験や実績を上手くアピールしいくといいですよ。また転職エージェントに相談すると、プロが再就職に関する不安を解決へと導いてくれます。この機会に活用してみてはいかがでしょうか。
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