フリーターと正社員の将来性を徹底比較【金・恋愛・仕事】
フリーターを選択する理由は人それぞれ
フリーターになる理由は、必ずしも怠惰ではありません。フリーターにならざるを得ない人もいますし、高い目標があってあえてフリーターになる人もいるのが実情です。厚生労働省によると、フリーターはいくつかのタイプに分類可能だといわれています。
フリーターの主な種類
- モラトリアム型
- やむを得ず型
- 夢追求型
モラトリアム型とは、特別希望する仕事がなく、やりたい職業が見つかるまでをフリーターとして過ごすタイプ。やむを得ず型は、正規雇用での就労を望むもののそれが叶わないため仕方なくフリーターとして働くタイプです。そして、夢追求型は自分のやりたいことが明確にあり、それを実現するためのつなぎとしてアルバイトをしている人。
夢追いや公務員が多数
「やりたいことがあるから」という気持ちでフリーターを選択する人は、周囲にも多いのでは?いわゆる夢追い型、そして資格勉強型の二つが典型的なタイプでしょう。モラトリアム型にも「現状の選択肢の中にやりたい仕事はない。自分がやりたい仕事は他にある」という心理があることを考えると、実質的には類似タイプと考えられるでしょう。 目的があってアルバイトしている人は、正社員になってしまうと仕事と目標の両立が難しいと感じている場合が多いもの。「目的あるニート」も同様で、自分が好きに使える時間を増やし目的達成のために全力を注ぐというのが共通している考え方です。 とはいえ、フリーターとして働いている人の中で「やりたいことが全力で出来ている」と実感できている人はさほど多くないのも事実です。
新卒入社後すぐにフリーターになる人も
やむを得ず型のフリーターには、正社員として就業経験がある人もいます。近年は、入社後3年以内に3割の新入社員が辞める状況が続いており、退職後にフリーターになる人も珍しくありません。退職理由は様々ですが「もう一度正社員として働きたい」という本音を抱えている人も多いでしょう。 卒業後3年以内であれば第二新卒として扱ってくれる企業が多く、正社員としての再挑戦がしやすい環境は整っていますが、病気やハラスメントが理由で退職した場合、なかなか再スタートに踏み切れない人が多いようです。
それぞれのメリット・デメリット
雇用形態は、正社員とフリーター以外にも契約社員や派遣社員など様々あり、各々のメリットとデメリットがあります。お金や安定に重きを置くか、時間と自由に重きを置くかで捉え方が変わります。
正社員
正社員のメリット
・賞与や昇給のチャンスが大きい
・給料が高い
正社員のデメリット
・忙しい毎日が続く
・プライベートの予定を合わせづらい
フリーター
フリーターのメリット
・時間に比較的余裕がある
・好きなコトに没頭しやすい
フリーターのデメリット
・給料が安くて貯金が難しい
・年齢を重ねると不安が大きくなる
フリーターでもいいやと開き直る瞬間
平成27年10月1日、東京都の最低賃金は907円になりましたが、以前から、東京都内にはアルバイトで時給が1,000円を越える求人が多くありました。しかし、正社員として働く人の中には日常的に”サービス残業”をしている人がいます。そうすると、時給換算した時に1,000円を下回ることも十分に考えられます。実際、見なし残業代込みで月給20万円の場合は次のようになります。
【10時間/日×22日≒910円/時】
時給換算すると正社員の忙しさは割に合わないのでは?と感じ、フリーターの方がいいと開き直る人が多いのです。
フリーターが正社員に憧れる瞬間
20代後半になると、ほとんどの同級生が正社員としてのキャリアを開始しているもの。大学院卒であれば社会人生活のスタートこそ遅いですが、初任給が高い人も多く、フリーターの給料はすぐに抜かれてしまうでしょう。そうすると「学生同士」や「フリーターと学生」という関係では気にならなかった飲み会や旅費の負担も、収入格差によって感じ方にギャップが生まれてきます。 段階的にステータスを上げている友人知人がいるフリーターは、その様子を間近で見ると、正社員への憧れを抱くケースが多いです。
本音は皆ちょっと心配
目的や夢がある人は、フリーターであることを目標達成のための課程として前向きにとらえられますが、特別な想いがないフリーターは不安を感じている人が多いです。年齢を重ねると心配や不安は大きくなる傾向にあり、25歳・30歳・35歳で心境が大きく変わります。25歳や30歳などのキリの良い年齢は、日々の生活の中で人生を見つめ直す機会が増えるため、働き方についてもじっくり考える人が多いのですね。 なお、厚生労働省や内閣府のデータでは、フリーターの該当年齢を15歳から34歳までに絞っていますが、実際には35歳以上でもフリーターと同じ働き方をしている人がいます。
比較①:最も大きな違いは生涯賃金
フリーターと正社員の最大の違いは、短期的な消費や貯金の額ではなく生涯賃金です。正社員の給料を時給換算すると、アルバイトを下回ることも出てくるでしょう。しかし、長期的な視点で見れば、やはり正社員の方が得られるお金は多いのです。
日々の生活費と貯金額に格差がある
フリーターの食費は、300円から500円が一般的。一方、正社員の場合は1,000円程度使える人が多いですね。そして、貯蓄に回せるお金も大きく異なります。 大卒正社員の場合、20代後半になると、一人暮らしでも5万円~7万円の貯金ができている人が多い一方、フリーターの貯金額は、年齢学歴に関わらず、毎月数千円~1万円がほとんど。急な出費などでマイナスになることを考えると、実質貯金ゼロの人もたくさんいます。
定年後に使えるお金にも差が
老後に必要なお金は、月25万以上とも30万以上ともいわれていて、ゆとりがある生活をするためには、35万以上が望ましいとする見方もあります。毎月25万円の生活費は20年間で6,000万円。自分の貯金だけで準備しようとすると、一月当たり14万円の貯金を35年以上続けなくてはいけません。 正社員であれば、老後に備えて1億円以上の準備をできる人もいますが、フリーターの場合、6,000万円貯めるのはかなり難しいです。年金や退職金を計算から外していますが、老後のお金を自力で準備するのはとても大変だとイメージできましたか?
生涯賃金の差は億単位に上る
以下の図は、平均賃金に関するデータです。男女別に生涯賃金の平均を見てみましょう。
横ばいのフリーター・右肩上がりの正社員
アルバイトの時給が小刻みにアップする職場もありますが、フリーターの給料が大きく伸びる事はほとんどありません。年齢や学歴に関係なく、ほぼ横ばいの状態が続くのです。一方で正社員の場合、成長曲線の角度に差こそありますが、長期的に見ても右肩上がりになる場合が多いです。 社会人1年目では差があまりなくても、2年目~3年目に差が広がり始め、4~5年目では大きな開きが出来てしまいます。それ以降も、賃金格差は大きくなる一方で、お互いの働き方に変化がない限り、狭まることはまずありません。
比較②:恋愛でつまづくフリーターが多い
働き方を考え直す大きな転機になるのが恋愛。 フリーター同士の恋愛だけに限らず、フリーターと正社員の恋愛、フリーターと学生の恋愛など、色んなシチュエーションにおいて悩みのタネになる場面が多いです。ただし、突き詰めて見ていくと大きな悩みの種はやっぱり”お金”みたいですよ。
真剣に悩む20代~30代カップル多数
結婚が頭をよぎる恋愛では、フリーターであることが原因で、関係がギクシャクしてしまうカップルが多いみたいですね。特に20代~30代の場合、これまで結婚を意識していなかった人も、結婚式に出席したりすることで意識が変わった経験もあるのでは?
女性が結婚相手に求める条件はシビア
愛があればすべて解決する。できればそう思いたいですよね。ところが『アニヴェルセル』によると、結婚観についてなんともシビアな結果が出たそうです。男性では「好きになったら収入は関係ない」と考える人が最も多いのに対し、女性は結婚相手に500万円以上の年収を望む人が最多という結果に。 フリーターで年収500万円はかなりハードルが高いですよね。プライベートの面から見ても、フリーターか正社員かという問題は見て見ぬ振りができない問題なのです。
比較③:仕事のやりがいも年齢とともに変化
正社員とフリーターを比較するとき、金、恋愛、仕事の三つは無視できない問題。アルバイトは楽なだけじゃないの?と思う人もいるようですが、決してそんなことはないのです。実際、仕事における悩みを持つ人が多くいます。
正社員は厳しさも達成感も大きい
働いていて「仕事嫌だな」と思うのは、やっぱり壁に直面したときですよね。正社員の場合、アルバイトよりも比較的大きなプレッシャーを感じる傾向にあります。 ただ、その壁を乗り越えたときの達成感も正社員ならでは。ボーナスや昇給という形でもリターンがあるので、なんだかんだいってやりがいや達成感を得られやすい仕事と思います。
フリーターはスキルアップに不利?
アルバイトの仕事の幅はそれほど広くないといわれています。実際、マネジメントや専門性の高い業務など、スキルアップにつながる仕事にはなかなか就けません。スキルアップにはどうしても限界が出てきてしまいます。 反面、壁がないかというと決してそんなことはなく、人間関係やシフトのことで悩む人も多いはずです。はじめのうちは新鮮に感じられる仕事も、だんだんと”同じことの繰り返し”とか”バイトだって大変”と感じるようになっていくそう。
誰しもキャリアへの思いは強いはず
フリーターは意欲がないのかといえば、決してそんなことはないでしょう。やむを得ずフリーターになった人も、自分のやりたい仕事が見つかっていない人も、ほとんどの人が仕事を通して成長したいと考えているはず。 最近では、やりがいや成長、ステップアップという前向きなことを考えているフリーターの方が、正社員採用に積極的に挑戦するケースも増えているみたいですね。
フリーターから正社員になる方法
フリーターが正社員になるには、いくつも方法があります。闇雲に正社員を目指すよりも、大まかなビジョンを持っておいた方が悩みも不安もなくなります。
難易度(低)派遣社員・契約社員→正社員
フリーター転職の場合、いきなり正社員を目指さずに派遣社員や契約社員からスタートするのもオススメです。派遣社員の場合は「紹介予定派遣」といった正社員雇用前提の求人もあり、職場の雰囲気を先取りしてから正社員になることが可能。また、契約社員の場合はボーナスが支給される会社も多く、ほとんど正社員と遜色ないのが事実。 ただし、派遣も契約も、正社員になるには最低6カ月は頑張らないといけないので、今すぐという方には不向きかもしれません。
難易度(中)アルバイト先で社員登用
アルバイト従業員が社員登用されるケースは、年々増えています。登用実績のある会社なら特にチャンスが大きいでしょう。まだそれほど登用実績がなくても、勤務態度や仕事上での成果によっては十分に可能性があります。 今の職場が好きな人は、転職活動をせずにキャリアアップできるかどうか、今一度確認してみてはいかがでしょうか?
難易度(高)正社員求人へ応募
正社員になるために最も確実なのは、やはり最初から正社員として雇ってもらうこと。ただし、正社員採用は壁が高く、なかなか合格できないという点を肝に銘じておきましょう。大企業であればそもそも難易度が高いですし、中小企業は”リスク回避”のために正規雇用を避ける傾向にあります。 正社員になりたいフリーターの方は、正社員を狙いやすい仕事にターゲットを絞るのも一つの手です。
正社員になりやすい仕事ランキング
正社員を目指すにあたり、どの業界・職種がオススメなのでしょうか?スキルも経験もないけど正社員になりたい!という人へオススメするのは5つ。それぞれのオススメポイントと注意点をご紹介するので、自分に合う仕事を探す参考にしてみてください。
販売は正社員登用が見込める
販売職は、正社員に挑戦しやすい仕事です。その大きな理由は、多くの企業で非正規雇用からの正社員登用制度が設けられているから。1年~3年程度経験を積み、一定の条件をクリアすれば正規雇用へ転換される企業が多いです。一定の条件とは、在籍年数に加えて、筆記試験や実技試験・ロールプレイング、本社面接など、会社ごとに異なる審査項目をクリアすること。ただし、入社時から正社員として働けるケースは少なく、下積みを重ねる覚悟がないと難しいです。
注意点
- 正社員登用前に1年~3年の非正規雇用期間がある
- ノルマ達成のために自社商品を購入することも
事務は未経験からでも挑戦しやすい
PCスキルがあると、事務職への応募時にアピールしやすいです。MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)などの資格があれば具体性が出てきますが、WordやExcelなどのレベルを詳細に説明できれば、資格を持っていなくても構いません。PCスキルだけでなく簿記やファイナンシャルプランナー、英検やTOEICなどの資格を取得している場合も積極的にアピールしましょう。逆に、入社時に特別なスキルがない場合でも、実務を通してスキルを身に付けることも出来ますから、その点も事務職の魅力ですね。 しかし、事務職=一般職と考えている企業も多く、どんどん出世したいと考えている人にとってはチャンスの扉が狭く感じてしまうかもしれません。また、職場で仕事が完結する場合も多く、社内の人間関係で悩む人が多い傾向に。コツコツと小さな努力を続けられなければ、働きにくいと感じてしまうでしょう。
注意点
- 一般職での採用が多く、大きな昇進はあまり多くない
- 社内の人間関係でが悩みのタネになりやすい
ITはまだまだ可能性がふくらむ見込みアリ
IT業界全体にいえるのは、チャンスが広く与えられているということ。意欲・向上心があれば未経験でも問題なしと謳っている求人を、一度や二度は見た事があるのではないでしょうか?IT業界には事業をスタートさせたばかりのベンチャー企業も多くあり、新しい挑戦をしたい人にはうってつけの仕事です。 以前は都心部に会社が集まる傾向がありましたが、ベンチャー×地方という考え方も徐々に浸透し始めていて、働き方に関する制約が少ないのが魅力。業界に関わらずIT化が進んでいるので、将来独立や転職を考えている人にとっても、修行の場となるでしょう。 ただし、IT業界は勉強が欠かせません。経験者であっても日々新しい課題と向き合っていますので、未経験から始めるのであれば3年は猛勉強の日々が続くと考えた方がいいでしょう。
注意点
- 未経験者は日々勉強をしないと仕事についていけない
- 業界全体の勤務時間は長い
介護は人材不足なので求人が多い
平成20年以降、有効求人倍率はしばらく1.00倍を下回っていましたが、介護業界では1.00倍を上回り、仕事がどんどん増えている成長産業といわれてきました。今でも介護業界では人材確保が課題とされているので、仕事探しはスムーズに行く可能性が高いです。 しかし、採用率が高い一方で、離職率が高いのも問題点として挙げられます。誰かの役に立ちという気持ちが強い人には適性もありますが、やはり体力的にきつい面もあるので、半端な覚悟では途中で挫折してしまう恐れがあります。働いている人が感じるきつさからすると、給料も決して高給とはいえない職場もありますから、とりあえずお金がたくさんほしいという人には不向きでしょう。
注意点
- 体力面できつい仕事もある
- 給料がそれほど高くない可能性あり
タクシードライバーは自分のペースで働きやすい
タクシードライバーは、未経験者にも比較的広く門戸が開かれています。自動車運転免許の「第二種運転免許」が必須ですが、採用後に会社のフォローを受けながら取得できる職場も。ペーパードライバーにはまず無理な仕事ですが、運転が好きな人にとっては天職となる可能性が眠っているかもしれませんね。 コミュニケーション能力が求められる職業なので、これまでのアルバイト経験で「接客」「販売」に携わってきた人は、自己PRも作成しやすいと思います。
注意点
- 歩合制の場合、給与の変動が大きい
- 深夜に働かざるを得ないケースもあり
正社員になるには資格だけじゃダメ!志望動機&自己PRも重要
正社員になりたい人には、資格があると有利になるといわれています。ただし、資格はあくまでもアピール材料の一つにすぎません。資格を取得した理由が明確であれば好印象につながりますが、時間があったからなんとなく…のような動機では、採用担当者に響きません。 フリーターからの転職で欠かせないのは、何といっても志望動機と自己PRです。やる気と覚悟を示すために、書類においても面接においても重要。NG例とOK例を見比べて、受かるポイントをチェックしてください。
志望動機(NG)
NG例文
働き方はアルバイトでも問題ないと思っていたため、大学在学中は就活を行わなかったのですが、20代後半を迎え、金銭面での不安が大きくなりました。将来自分の家庭を持つためにも「正社員として働いた方がいいのでは」と気持ちが変化し、そのためには大変な事でも耐える覚悟ができました。Webやアクセサリーは日常的に愛用しているので、一人でも多くの顧客へおすすめ商品を伝え、御社の商品のファンを増やしていきたいです。
NGな部分
・志望動機が金銭面
・なんとなく応募して、なんとなく退職してしまいそう
・会社へ貢献できることの記載が少ない
志望動機(OK)
参考になる例文
大学在学中から執筆活動をしており、25歳まではそちらに専念すると決めておりました。作家を目指すなか、一番の励みになったのが御社のWebサービス○○です。作家志望者の作品を相互に添削できるだけでなく、情報交換を通して仲間にでも出会えました。サービスを利用する中で、自分の作品を世に広げたいという気持ちとは別に、仲間たちのサポートをしたいと思うようになりました。一利用者であった経験も活かし、サービス開発やユーザー満足度向上に努めたいと思います。御社が立ち上げたばかりのECサイトにも関わり、ユーザーの潜在ニーズを満たしていけるようにしたいです。
OKな部分
・正社員として働いていなかった理由が伝わる
・応募先の仕事をよく理解している
・将来のビジョンが記載されている
自己PR(NG)
NG例文
学生の頃、マラソン大会で2位になったのをはじめ、昔から体力には自信があり、どんなつらいことにも真正面から向き合えます。 色々な物事に興味があり、日々アンテナを張って情報収集に励んでいます。最近興味があるのは、パソコン全般と映画やドラマです。流行っている物事を細かくチェックしているので、色々な人とのコミュニケーション能力にも自信があります。
NGな部分
・体力に自信があることの裏付けがない
・どのように情報収集をしているか不明瞭
・コミュニケーション能力に自信がある根拠が弱い
自己PR(OK)
参考になる例文
アルバイトと並行して体力作りに励んでおり、週3日のジョギング・トレーニングを、大学卒業後の2年間、欠かさず行っています。夢をかなえるために体力は必要不可欠だと思ったからです。
また、情報やITに関するスキルを伸ばしたいと思い、基本情報技術者試験に合格しました。仕事と勉強の繰り返しでストレスを溜めないように、毎週映画を見ていて、世の中のトレンドや関心事のチェックも忘れず行っていますので、御社に入社しましたら、商品に積極的に反映できるようにしたいと思っております。
OKな部分
・体力作りのエピソードが具体的
・向上心や成長意欲が伝わりやすい
・プライベートと仕事の結びつきが良い
フリーター歓迎の求人へ応募する際は"実態"に注意
求人広告には、いわゆる”釣り広告”があります。魅力的なうたい文句や待遇の良さをアピールして求職者をたくさん引きつけるのが目的ですが、求人内容が実際の労働環境とかけ離れている場合もしばしばあります。そういった注意点を知っておかないと、せっかく正社員としてのスタートを切ろうと思っても出鼻をくじかれてしまいます。
注意点①:賃金が安い
フリーター歓迎の求人で賃金が高い仕事は少ないです。もしも給料が高い場合は、それだけ忙しい仕事だと考えてください。給料が安くても諦めないためには、はじめから高望みをせず割り切りましょう。 ただし、なかには極端に給与が低い会社もあるので注意が必要。職歴がないフリーターの自信のなさに付け込んで、労働者に不利な雇用契約を結ぶ会社もあるのです。また「フリーターの月収に比べると悪くないかも」と思わせて、応募者をコントロールする会社も。賃金が安すぎないか確認する対策としては、周囲の家族や友人知人、エージェントに相談するのがベストです。
注意点②:労働時間が長い
「誰でもいいから働き手が欲しい」という理由でフリーター歓迎の求人を出している会社もあります。そのような会社だと、慢性的な人手不足に悩んでいるだけで、労働者の育成を全く考えていないケースも考えられます。正社員としてのキャリアを考え始めているフリーターは成長意欲が高い人も多いはずですから、社員の育成方針が曖昧な職場で働くのはミスマッチです。 正社員として働くなら、忙しいこと自体はどうしても避けられないかもしれませんが、やりがいのある忙しさと押し付けられた忙しさでは感じ方が全く違います。正社員としての仕事探しをするフリーターの方は、十分に注意してください。
注意点③:離職率が高い
先ほどの「誰でもいいから働き手が欲しい」と通じますが、従業員をいい加減な気持ちで雇う会社は離職率が高くなりやすいです。もちろん長く勤める社員もいますが、人の出入りが激しい会社では、安定したキャリア設計は難しいでしょう。いずれ新たな分野へシフトチェンジするにしても、数カ月で仕事を辞めるのは安全策とはいえません。 すぐに仕事を辞めると履歴書や職務経歴書の中身も増えてしまいますが、それは今後の転職で不利になってしまいます。自分は根性には自信があるという人も、必ず慎重に考えてください。入社前は熟考できますが、一度会社に入ってしまうとなかなか環境を変えられません。
注意点④:実は非正規雇用
フリーターからでも正社員になれると謳っている求人には、よくよく確かめると実は非正規雇用というケースがあるのを知っていますか? 「はじめは非正規雇用だけど、半年くらいで正社員になれるから」と説明しておきながら、1年~2年経過しても正社員になれない場合もあります。募集の際にフリーターや既卒の弱みをついているだけで、本当は安く済む人手が欲しいと考えているだけかもしれません。
安心して転職するならエージェント利用がオススメ
転職には不安が付きもの。フリーターからの転職を試みる人は、初めての就職活動になる場合が多いですから、なかなか進められなくても仕方ありません。先ほどご紹介したブラック求人に引っかからないためにも、転職サイトやエージェントを利用する事をおすすめします。友人知人に相談するのもいいですが、第三者に相談すれば、選択の幅が広がりますよ。
案件が多い
転職エージェントは非公開求人を多く扱っています。企業のホームページや求人広告だけでは選択肢が狭まりますが、エージェントに相談すれば可能性がぐんと広がります。多くの案件に触れれば、自分の向き不向きも見えてきますから、話を聞くだけでも良いのでどんどん情報を吸収しましょう。
応募先の情報が分かりやすい
自分で求人を探して自力でエントリーするとなると、応募企業の情報はホームページや口コミに頼って探すしかありません。とはいえ、口コミには噂や嘘も多く含まれるので、その情報に頼っていいのか悩みますよね?そんな時、第三者的な視点でアドバイスをくれるのがエージェントです。待遇についてなど、応募先に直接聞きにくい質問もできます。
受かるための最善の対策が可能
転職をする時は、企業ごとに「求められる人物像」が異なります。例えば、フリーターである理由を「後悔していない」と答える方が有利になる会社もあれば、「反省しています」と述べた方が好印象になる会社もあります。社風によって好まれるタイプは変化しますので、エージェントを使って的確な対策を立てましょう。
折れそうなときに助けてくれる
フリーターから正社員へ転職を考える際、なかなか内定が貰えない人も多くいます。2~3週間であれば立ち直れる人も、1ヶ月も無い内定が続くと、心が折れてしまいそうになるかもしれません。そんなときでも、エージェントは頼もしい存在。自分一人なら諦めてしまうような状況でも、親身になってくれる相談相手がいると、気持ちがぐっと楽になります。
フリーターと正社員の最大の違いは安心&安定!金銭問題は将来不安に大きく関わる
フリーターにはデメリットだけではなく、メリットもあります。時間や自由に重きを置いて、意図的にフリーターを選択する人もいるでしょう。しかし、漠然と将来不安を抱えている人も多いのも事実。特に金銭的な心配がある場合は、正社員へのキャリアチェンジを検討することが多いでしょう。 正社員を目指すなら、志望動機や自己PRを工夫しなくてはいけません。例文を参考にして、じっくりアピール材料を作成しましょう。 働き方を考える際は、公私を分け得て考えず、プライベートでの幸せも考えなくてはいけません。フリーターという立場でいることは、20代後半~30代になるとカップルが揉める原因にもなります。正社員とフリーターの違いを把握し、自分自身の人生設計を見直してみてください。
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