転職して契約社員になるメリットとデメリット
契約社員はキャリアの選択肢のひとつ
ここ最近の話ではありませんが、不景気が叫ばれるようになってから、多くの企業が正社員での募集をなくし、契約社員や派遣社員の募集へ切り替えるようになりました。正社員は契約期間を定めない雇用形態ですから、先行きが不安定な現代には不向きな働き方といえるかもしれません。近年では、ライフスタイルが多様化していることもあり、契約社員もキャリアの選択肢のひとつだと前向きに捉える必要があるでしょう。
転職して契約社員になるメリットとは
一般的には、正社員がベストといわれることが多い日本において、契約社員のメリットが存在するのでしょうか? これは、必ずしも全ての契約社員にいえることではありませんが、原則として正社員と比べたときに良いと感じられるポイントを絞りました。
契約社員のメリット①時間の自由を得やすい
転職して正社員から契約社員になった場合、仕事量の軽減化が叶う傾向があります。正社員ともなれば、基本的にはその会社で一生働くつもりがあるという働き方であるため、相応の責任が生じます。自分の都合を優先して残業や休日出勤を調整することもむずかしく、やりたい仕事を必ずしも任せてもらえるわけではありません。
対して、契約社員の仕事内容は雇用契約によって定められるため、労働時間、労働条件、勤務内容、仕事内容を使用者との話し合いのもと、契約社員の意思によって決めることができます。とはいえ、実際は提示された内容を受け入れなければならない場合もありますが、どうしてもむずかしい条件は相談することができます。正社員に比べると限定的な業務となる場合が多く、スケジュール調整もしやすくなります。この時間を使って好きな勉強や趣味を楽しむことも叶います。
契約社員のメリット②副業も収入源に
転職して契約社員になると、多くの場合で収入が減ることになり。それと引き換えに自由な時間を得られると言っても過言ではないでしょう。契約社員の場合、契約内容にもよりますが、副業の禁止が明記されていないこともあり、増えた自由時間を使って副業で稼ぐという人もいるようです。
近年では、自宅にいながらパソコン1台で稼ぐこともできますので、自分の得意なことを生かして収入を得ることが容易になったといえます。好きなときに得意なことで稼げるのは、なによりのメリットではないでしょうか。
契約社員のメリット③過度のストレスがない
転職して正社員から契約社員になった人から多くあがっていたのが、「ストレスが軽減され、健康になった」との声。正社員と一言でいっても、規則的に安定して働ける場合もあるかもしれませんが、一般的には契約社員より責任が重くなるため、仕事も抱えやすくストレスもため込みやすくなります。
契約社員は、派遣社員ほどではありませんが仕事が限定的になるため、多くの場合で負担が軽くなり、同時にストレスも軽減されるケースが多いようです。日々上司や顧客に振り回されるような仕事では、どうしてもストレスが発生し、悪化すると体調不良やうつ病を引き起こします。健康面を重視するなら契約社員のほうがメリットが大きい一面があるのかもしれません。
転職して契約社員になるデメリットとは
つづいて、転職して正社員から契約社員になるデメリットをご紹介します。やはり、正社員に比べると、さまざまな点で不安定さが目立つ契約社員。そのデメリットを詳しくご説明します。
契約社員のデメリット①雇用が不安定
契約社員は契約期間を定めて雇われる労働者です。その契約期間は、長くても最長3年間が原則となります。3年を超えて契約はできませんが、双方が合意すれば契約更新が可能で、更新は何度でもできます。とはいえ、契約満了で終了となる可能性も十分あり、不安定であることに変わりはありません。
しかし、現在は法規制が行われ、2013年4月1日以降を初日として、契約期間を通算した期間が5年間を超えた場合、労働者が現に締結している有期労働契約の契約期間満了までに、無期契約社員への転換を希望したら、会社はそれを承認しなければなりません。5年を超えたら無期契約社員に必ずなれるのはありがたい制度である一方、それ以前に企業側から更新を拒否される可能性も否めません。
契約社員のデメリット②退職金やボーナスがない
契約社員と一言でいっても、その契約条件はさまざまですが、一般的には退職金やボーナスがもらえない可能性が高いでしょう。退職金にいたっては、まずありません。ボーナスは、正社員よりも少ない額でもらえる企業、まったくもらえない企業、正社員と同等にもらえる企業とあるそう。収入面で考えると、契約社員は圧倒的に不利になる場合が多いでしょう。しかし、一部専門的な業務を扱う場合は、正社員より収入が多い場合もあります。
契約社員のデメリット③社会的信用が薄い
大きな買い物をするにしても、クレジットカードを作るにしても、結婚をするにしても、契約社員は正社員に比べ、社会的信用が薄いことはデメリットになるでしょう。とくに男性は、契約社員となると、結婚に踏み切れなかったり、信用が得られずに困る場面も多いかもしれません。場合によっては、社員以外にも稼ぎ口を見つけたり、手に職をつけるなどして信用度を高める必要も出てくるでしょう。
契約社員は不安定さと引き換えに自由が手に入る
転職して正社員から契約社員になる場合のメリットとデメリットを検証してきましたが、今の日本の制度では、まだまだ契約社員の立場は弱いといえそうです。男性になると、その差がシビアに表れる可能性も。
とはいえ、一方で働き方の多様化も非常に進んでおり、1社だけにとどまらない働き方や起業してサービスを立ち上げたり、フリーランスで安定して稼ぐ人も続々出てきています。ただ、そういった場合も社会的信用が低く、クレジットカードを作ったり不動産の購入などで審査が通らないこともあるそうです。
これらのメリット・デメリットを踏まえたうえで、転職の方向性を固め、後悔しないキャリアを築いていってください。
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