源泉徴収票の提出を電子交付で行う方法
源泉徴収票の電子交付はペーパーレス化の流れから生まれた
源泉徴収票の電子交付という制度を知っているでしょうか?なかなか聞きなれない言葉かもしれません。源泉徴収票の電子交付とは、書面で交付するのではなく、電磁的方法にて交付することを言います。最近では、社内でもペーパーレス化しているところも多く、源泉徴収票を書面で渡していない会社も多いです。そこで平成19年度に税制改正が行われ、支払者は受給者に対して、源泉徴収票の電子交付を行っても良いという法律が定められました。
法律により電子交付は承諾した相手にしか送れない
電子交付を行うには、受給者に承諾を得なければいけない、という条件はあります。これは源泉徴収票以外では、給与などの支払明細書に関しても電子交付の対象となります。ただし、支払者は受給者から承諾を得て電子交付をしても、受給者から書面で交付することを請求された場合、書面で源泉徴収票を交付する必要があります。
源泉徴収票を電子交付するための3つの方法
源泉徴収票を電子交付するとは、電磁的方法で交付することというのは、上記で述べました。では、この電磁的方法とはどんな方法でしょうか?源泉徴収票の電子交付には、3つの方法があります。
■1つ目は、電子メールでの電子交付です。これは、支給者が受給者に対して、パソコンや契約しているデータセンターへ源泉徴収票のデータを送信し、受給者は届いたデータを閲覧できる方法です。
■2つ目は、支払者がデータセンターなどのサーバー内にあるファイルに、源泉徴収票のデータを記録し、受給者がインターネットなどを通じて閲覧ができる方法です。
■3つ目は、フロッピーディスクやCD-ROMなどの磁気媒体などに源泉徴収票のデータを記録する方法です。
電子交付を贈る相手に通知する義務がある
これらの電子交付を行う際は、受給者専用のファイルに記録されている内容について、表示や書面へ出力が可能なようにしていること。電子メールやインターネットで閲覧するために、支給者は受給者に対して、源泉徴収票のデータを記録したことを通知すること。ただし、受給者が閲覧していたことが確認できれば、通知は不要である。この2つの条件を満たしていなければいけません。
電子交付した源泉徴収票は確定申告には使えないので注意
確定申告を行うには、源泉徴収票が必ず必要となってきます。その際に、電子交付された源泉徴収票を使用できるのでしょうか?確定申告をする際に添付する源泉徴収票や退職所得の源泉徴収票などは、給与などをうけた支払者から書面による交付が原則とされています。ですので、電子交付された源泉徴収票は提出できません。
確定申告は基本紙だが決まったフォーマットならば電子交付が可能
確定申告をする場合は、会社の支払者から書面で源泉徴収票を交付してもらう必要があります。書面での交付は、時間がかかることもあるため、余裕をもって用意するようにします。電子交付をした源泉徴収票であっても、電子申告ができる場合があります。それは、e-Taxで交付する場合。国税庁によって決められたデータ形式で作成されている源泉徴収票である。支払者の電子署名がついている場合。に限り特別に、オンライン送信ができるようになっています。
基本は紙である源泉徴収票を電子交付で提出するには決められたフォーマットを使う方法がある
今やペーパーレス化が進み、源泉徴収票も電子交付が可能となりました。源泉徴収票を電子交付するには、支給者が受給者から承諾を得る必要がまずあります。電子交付の方法には、メールによるものや、データをインターネットなどで閲覧する方法、CD-ROMやメモリなどの記録媒体に源泉徴収票のデータを記録して、閲覧する方法などがあります。電子交付した源泉徴収票は、例外を除いて、確定申告では使用できないので、その際は書面で交付しなければいけません。
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