介護保険のサービスを行う上での法令遵守の重要性について

2017年7月6日2020年3月31日介護保険

介護のサービスは個人間で行われるもの

介護はサービスであるということをまず押さえましょう。介護サービスは個人と個人でおこなうサービスです。そのため、利用者の個別化の要求が高まったり、実際に利用してみなければ良し悪しが判断できなかったりという性格を持っています。

閉鎖性の高い介護サービスでは過不足が生まれる可能性がある

また、他のサービスと違い介護サービスは、介護のプロセスと結果の両方で判断される形です。このように、介護サービスは介護保険を使うといっても個人と個人の間で取り交わされるものなので、閉鎖性が高まります。そのため、利用者の限度を超えた強い要望や、事業所や介護職員の都合に応じたサービスがおこなわれてしまう可能性があるでしょう。しかも閉鎖性が高いので、なかなか周りから気づかれることがありません。

介護保険の法令遵守によりサービスの安定が図られている

このような事態を防ぐために介護保険では、法令遵守が義務付けられています。介護保険の法令遵守は利用者だけでなく、事業所や介護職員を守ることもしているのです。

介護サービスでは高い社会的責任が求められる

介護サービスは社会的責任が高い事業です。医療にもつながる保険制度を利用してサービスを提供するのですから、高い社会的責任が求められます。事業所は、介護職員に企業理念を浸透させること、一般の企業以上に、コンプライアンスを遵守することが求められているのです。

介護職員などの人員の整備、設備の充実、運営基準や運営規定、さらには利用者との契約書もきちんと作成する必要があるでしょう。

介護保険の法令遵守を徹底しないと事業所許可取り消しなどの懲罰も

介護保険の法令遵守を怠ると法律的な懲罰が加えられます。これは事業所だけでなく、ケアマネージャーをはじめとする介護職員も同様です。

例えば、特定の利用者の1割負担をさらに値引きするといった行為は、厳しく追求され、最悪の場合事業所全体が認可の取り消しになるということもあります。このような間違いを引き起こさないためにも介護保険の法令遵守は守らないといけないのです。

介護保険の法令遵守のためにマニュアルを作成すべき

介護保険の法令遵守のために作成すべき書類として、法令遵守マニュアルがあります。記載内容としては、

・基本姿勢

・基本原則

・法令や法令遵守マニュアルに違反した場合の処遇

・法令遵守責任者の役割

・利用者ならびに取引先に対する行動規範

・介護、福祉事業者としての行動規範

・福祉従事者としての行動規範等

これらのようなものが挙げられます。

全ての介護職員が基本原則などを理解しよう

この中で事業所にとって大切なのは、正しい基本姿勢や基本原則や、法令や法令遵守に違反した際の罰則の制定です。

ケアマネージャーをはじめとする介護職員にとっては、利用者ならびに取引先に対する行動規範であり、福祉従事者としての行動規範でしょう。

ただ、行動規範は基本姿勢や基本原則の上に成り立つものなので、事業者だけでなく全ての介護職員が知っておく必要があります。介護保険の法令遵守マニュアルは、介護保険の法令を遵守する上でとても大切なものなのです。

介護保険のサービスを提供する介護職員全てが法令遵守のための理解をしよう

サービスをおこなう上で、介護保険の法律に違反した場合、罰則が下されます。最悪の場合、事業所全体が介護事業の指定取り消しという重い罰則もあります。また、事業所だけでなく、ケアマネージャーを初めとする介護職員に対する罰則もあります。そういった事態を避けるためにも、法令遵守マニュアルを作成し、職員はそれを理解する必要があります。

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