リーダーシップを身につけたい人が読むべき本15選
そもそもリーダーシップとは
リーダーシップとはどのようなものか、はっきりと説明できる人は多くはないでしょう。リーダーシップのある人材を求める企業は多いため、採用選考ではリーダーシップをアピールする就活生がたくさんいます。しかし、ほとんどはリーダーシップの本質を理解しておらず、結果として選考から落ちているのが現状です。
リーダーシップとは、どのようなものでしょうか。
「人々の意欲を高めながら課題や障害を解決する力」を指す
実はリーダーシップに関する研究の歴史は古く、定義は多岐に渡ります。その中の一例としてよく挙げられるのは、「リーダーシップとは、自分の理念や価値観に基づいて人を引きつける目標を設定し、実現するための体制を整え、人々の意欲を高めて成長させつつ課題や障害を解決する力である」という定義です。
指示や命令をする能力のことではない
誤解している人が多いようですが、リーダーシップとは指示や命令をする能力のことではありません。先ほどの定義からわかるように、リーダーシップの本質は「能力を最大限に引き出す」ところにあります。
指示や命令は能力を引き出すのではなく、人を動かすためにする行動です。一人のリーダーの指示や命令に人々が従うだけでは、能力を最大限に引き出しているとは考えられません。
トップに立つ人だけが持っていればいいものではない
リーダーシップはトップに立つ人だけが持っていればいい、というわけではありません。先ほども言った通り、一人のリーダーの指示や命令に従うだけでは、能力を最大限に活かすことはできないのです。
つまりリーダーシップとは、最大限の能力を発揮して結果を出すために、すべての人が持っていなければならない力なのです。
リーダーシップが学べるおすすめの本
リーダーシップは特別な才能や能力ではありません。誰でも後天的に見につけられる能力です。リーダーシップを身につければ、これまで以上のパフォーマンスを発揮できます。
リーダーシップを学びたいなら、リーダーシップに関する本を読むことをおすすめします。リーダーシップが学べるおすすめの本を紹介しましょう。
リーダーになる ウォレン・ベニス著
著者はリーダーシップ論の世界的な権威として知られており、本書は世界21カ国で刊行されています。「生まれながらのリーダーはおらず、人はリーダーになるもの」という前提で内容が展開されています。
各分野で活躍するリーダーたちへのインタビューがベースとなっており、リーダーになるための過程を具体的に説明している一冊です。
リーダーになる人に知っておいてほしいこと 松下幸之助著
著者の松下幸之助はパナソニックグループを創り上げ、数多くのリーダーを輩出した松下政経塾をはじめた人物です。
塾で行われた人間教育をベースに、リーダーを目指す人が心がけるべきこと、道を切り開く人材になるために大切なことが本書にまとめられています。
成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝 レイ・クロック/ロバート・アンダーソン著
著者のレイ・クロックはマクドナルドの創業者であり、世界最大のファーストフードチェーン店に発展させた人物です。マクドナルドを設立するきっかけから、どのように大企業まで発展していったのかまでが書かれています。
日本を代表する経営者、柳井正氏や孫正義氏の対談が掲載されています。
燃える闘魂 稲盛和夫著
「最強経営者」と呼ばれる稲盛和夫氏の経営哲学の決定版と言えるのが本書です。著者の稲盛和夫氏は、いま日本人に必要なのは強い闘争心であると言います。本書の中で、日本を再生させるためには日本人の「心を変えること」が必要と説いており、なぜ稲盛和夫氏の経営が「最強」なのかがわかる一冊です。
LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲 シェリル・サンドバーグ著
本書では、FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグが女性の潜在能力を最大限に引き出し、幸せとキャリアを手に入れる方法について書いています。
実践的なノウハウを自身のキャリアや家庭生活を振り返りつつ伝授する内容となっており、仕事と家庭の両立を目指す女性におすすめの一冊です。
成功は一日で捨て去れ 柳井正著
ファーストリテイリングの会長兼社長、柳井正氏による本書は、数々のヒット商品を生み出し、グローバルな挑戦を続けるユニクロがどのように創られたかについて書かれています。ユニクロが続けてきた努力がすべて詰まった一冊です。
不格好経営 南場智子著
著者はディー・エヌ・エーの創業者であり現在は取締役会長、さらに横浜DeNAベイスターズのオーナーの南場智子氏。
本書では創業時の失敗や資金集めの苦労など、話題を呼んだネットベンチャー企業の裏側を明らかにしています。ビジネス書としてだけでなく、読み物としても楽しめる一冊です。
「ぐちゃぐちゃチーム」の「ばらばらメンバー」をひとつにする方法 西邑浩信著
本書では、著者自身の現場でのリーダー経験や人材コンサルタント経験、エピソードが盛り込まれており、「ぐちゃぐちゃチーム」や「ばらばらメンバー」にどう対応するかを説明しています。チームが抱える悩みや課題、問題をリーダーである自分自身の手で解決できるようになるはずです。
人を動かす D・カーネギー著
身につけるべき人間関係の原則について書かれている本書は、デール・カーネギー氏の不朽の名著として有名です。長年にわたって集められた実話と実践した事例を交えて説明する内容となっています。リーダーシップを学ぶ上で外せない一冊です。
なでしこ力 さあ、一緒に世界一になろう! 佐々木則夫著
著者はなでしこジャパン監督の佐々木則夫氏であり、女性の部下を抱えるリーダーにおすすめの一冊です。なでしこジャパンの強さの秘密だけでなく、女性が最大限の力を発揮したくなる組織はどんな組織か、日本女性の長所などについて書かれています。
短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント 石田淳著
行動科学マネジメントとは、行動分析で実証された心理学、そしてデータに基づく科学的マネジメントです。生産性を高めるにはどうすべきか、労力を減らすにはどうすべきか、自発的な行動を促す方法など、人を動かすにはどうすれば良いのかが科学的に説明された一冊です。
あなたが部下から求められているシリアスな50のこと 濱田秀彦著
本書は上司と部下の間にある溝について指摘しつつ、リーダーシップやチーム運営、部下育成のヒントが多く含まれています。著者がこれまでに研修で出会った1万人の部下の声が集約されており、上司の立場にある人は必見の一冊です。
今注目されているサーバントリーダーシップとは
最近注目を集めているのが「サーバントリーダーシップ」という考え方です。これまでのリーダーシップとはどのように異なるのでしょうか?
サーバントリーダーシップについて説明していきます。
「支援型リーダー」を意味する
サーバントリーダーシップとは、支援型リーダーを意味します。「リーダーがいて部下がいる」という考え方ではなく、「部下のためにリーダーがいる」というのが、サーバントリーダーシップの根本的な考え方です。
部下に媚びるのではなく、部下を後ろや下から支えて自ら考えさせ、相手への思いやりや奉仕の精神を念頭に置くのが、サーバントリーダーシップの特徴です。
サーバントリーダーに向いている人
サーバントリーダーに向いているのは、以下のような人です。
■相手の話を聞いて、どうすれば役に立てるか考える
■相手の立場に立って気持ちを理解できる
■相手の心を癒す言葉を言える
■先入観や偏見にとらわれずに気づきを得られる・与えられる
■相手を説得できる
■ビジョンを具体的に提示し、伝えることができる
■経験と現状から次に起こりそうなことを予測できる
■利益を与えることに喜べる
■仲間の成長に深い関心を持てる
■人が成長できる場を創り出せる
サーバントリーダーシップが学べる本
サーバントリーダーシップが学べる本を紹介していきます。サーバントリーダーシップも、リーダーシップ同様、後天的に身につけられる能力です。サーバントリーダーシップを身につけて、リーダーとしてチームを後ろや下から支えられる人になりましょう。
「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方 岩田松雄著
著者の岩田松雄氏は、誰でも頑張ればリーダーになれると断言しています。管理職や新しくリーダーになった人、初めて後輩ができた人におすすめの一冊として紹介されている本書は、「まわりに推されてリーダーになる方法」を51項目にまとめた内容となっています。
サーバントリーダーシップ入門 池田守男/金井壽宏著
日本初のサーバントリーダーシップの実践書として有名な一冊です。本書は、社長が下から社員を支えるという組織構造を導入して経営改革を実現した池田守男氏と、リーダーシップ研究の第一人者である金井壽宏によって書かれています。ビジョンを掲げてメンバーを支えつくす、というサーバントリーダーシップの考え方がまとめられています。
奉仕するリーダーシップ 小川淳司監督はヤクルトに何をしたのか 児玉光雄著
東京ヤクルトスワローズを大躍進させた小川淳司監督の牽引術を、臨床スポーツ心理学のプロが分析した一冊です。小川監督の信念は「勝った手柄は選手に。負けた責任は自分」。チームの成長のために全力を尽くし、組織力に変えた「奉仕のリーダーシップ」とは何かについて書かれています。
リーダーシップは誰でも身につけられる能力!本を参考に魅力あるトップになる
リーダーシップ、サーバントリーダーシップは特別な才能やスキルではありません。誰でも努力次第で身につけられる能力です。
正しいリーダーシップやサーバントリーダーシップを身につけることで、部下から尊敬される、魅力あるトップになるのも夢ではありません。部下の能力を最大限に引き出し、結果を出せるチームを創り上げましょう。
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