始末書の誠意が伝わる書き方と4つの例文〜遅刻やミスなどのケース別〜
始末書は決して軽視してはいけない重要な書類
始末書は、顛末書や反省文とは異なり業務上でのミスや不始末などで会社全体に損害を負わせた場合に、その経緯/謝罪/今後の対策を報告する文書です。例えば、会社に金銭的な損害を負わせたり、会社の社会的イメージを著しく損ねた場合に、始末書が必要になります。始末書を書くということは、人事評価やボーナス査定に影響が出るほど極めて重大な事態であるという認識は欠かさず、しっかり反省し作成しましょう。
始末書は重要書類なので書き方・フォーマットに注意すること
始末書は会社の重要書類です。具体的にどう謝罪が書かれているのかの記載・フォーマットが、今後のあなたの評価に繋がるのです。
始末書の書き方はテンプレートをチェック
フォーマットは非常に大切ですので、典型的なものはテンプレートと一緒におさえておくべきでしょう。では、実際の始末書での謝罪の書き方のポイントをお教えします。
フォーマットは内容や原因を簡潔にする
始末書のフォーマットの基本ですが、始末書にはなぜ遅刻やミスをしたのか、その後どうしたのか等、遅刻やミスに至る経緯までを含めて謝罪しましょう。さらに、迷惑をかけたことへの「謝罪」を忘れずに書きましょう。例えば、遅刻やミスによる始末書(遅刻報告書)を書く場合は
・なぜ、遅刻(寝坊)やミスが続いたのか
・謝罪にはどんな考えがあるのか
を明記するのがフォーマットの基本です。また、事故や失態の発生状況が複雑な場合、その具体的な詳細が記載してある報告書・対策書を別に作成しましょう。
始末書の書き方・フォーマットを正しくしないと逆効果
始末書は遅刻等のミスをした際に書くものですから、マイナスからのスタートと思った方がいいでしょう。そのため、テンプレートを何回も確認し、自分の書き方・フォーマットがテンプレートと比べておかしくないか注意を向けなければなりません。もし、テンプレートを確認せず、始末書の書き方・フォーマットがおかしい場合は、かえってマイナスイメージを与えかねませんから、何度も見直しましょう。
「始末書の書き方」のコツは対策を提案すること
始末書のフォーマットには状況説明だけではなく、謝罪、そしてそれを今後どう活かしていくかが重要です。始末書の締め方のコツは、「対策の提案」をすることです。「対策の提案」をすることで、ただの報告書ではなく対策書としての要素も強まり、しっかりと謝罪出来ます。たとえば寝坊して遅刻した場合は、その原因解明と対策案を分析することで、遅刻報告書・遅刻理由書が、より次への改善につながる対策書になります。今後の失敗を防げるかもしれません。では、実際に具体的な書き方やフォーマット、その内容を見てみましょう。
遅刻やミスに対する今後の対策が「会社への約束」になる
始末書の書き方・フォーマットとして「対策書」としての意味合いを重要視しているのは、「今後繰り返さないための再発防止の対策」の明記が、「会社への約束」に繋がるからです。今一度、受け取る側が、始末書を書いたあなたに何を求めているのかを考えるのも大事になってきます。始末書で書かねばならないことは、「始末の内容と原因、理由、反省の念、今後の方向性と決意」です。また「今後一切このような事を起こしません」という懲罰されている事を素直に受け止めて始末書に謝罪の意味を込めて書かなくてはなりません。
始末書テンプレートその1:遅刻をした場合の例文
今までの全てをまとめて、始末書の書き方例文・始末書テンプレートをまとめています。遅刻を繰り返してしまって始末書を書く事になってしまった…という人は是非こちらの始末書を参考にしてみてください。なお、締めの言葉も「対策書」としてふさわしい締め方をしていますので、その点についても見本を参考にしてみてください。
例文①:自己管理不足を解消する旨を伝える
遅刻をした場合の例文テンプレート①
平成○○年○○月○○日
○○部
部長 △△ △△殿
◯◯部○○課 △△ △△ 印
始 末 書
私は、平成○○年○月から約○ヶ月間にわたり、自らの不注意で始業時間に遅刻を繰り返しました。
これは私の不注意が原因であり、弁明の余地はまったくございません。社会人として恥ずべき行為と深く反省しております。またこの結果、会社に対して多大なご迷惑を与えましたことを重ねてお詫び申しあげます。今後は、自己管理に努め二度とこのようなことのないよう、仕事への姿勢を正し信頼回復に向けて職務に邁進することをお誓い申しあげます。
以上
遅刻に関して簡潔に謝罪している始末書です。フォーマットに関しても是非参考にしてください。
例文②:謝罪の態度を明確に伝える
遅刻をした場合の例文テンプレート②
平成○○年○○月○○日
○○部長
○○○○殿
○○○○部 ○○○○
始 末 書
私こと、○○○○は、平成〇〇年〇〇月〇〇日より本日に至るまで、計○○回にわたり、
正当な理由のない遅刻を繰り返し、会社ならびに職場の皆様に対して多大なるご迷惑をおかけいたしました。これは、ひとえに社会人としての自覚と責任に欠けるためであり、深く反省しております。まことに申し訳なく、心から深くお詫び申し上げます。
今後は、二度とこのような不始末のないよう心がけますことをお誓い申し上げ、ここに始末書を提出いたします。
以上
謝罪の姿勢がしっかり現れている始末書です。フォーマットも先ほどと同様、基本的マナーが守れています。
始末書テンプレートその2:ミスをした場合の例文
始末書を書くのは、遅刻をしたときだけではありません。むしろ、遅刻理由書や遅刻報告書といった始末書は、全体の一部にすぎません。取引先との関係も含めて、何か損害や迷惑をかけたときは始末書が必要になります。続いては、社内の書類をなくしてしまったり、商品を破損させてしまった場合の始末書の例文・様式を見てみましょう。
例文①:重要書類をなくした場合
ミスをした場合の例文テンプレート①
平成○○年○○月○○日
○○部
部長 △△ △△殿
◯◯部○○課 △△ △△ 印
始 末 書
私はこのたび、社内の機密事項を一部含む重要書類を紛失してしまいました。
業務に対する私の軽率な取り組み方が原因であり、弁解の余地はございません。
現時点ではまだ実際の被害は発生しておりませんが、場合によっては会社に重大な損害を与えかねず、会社ならびに関係各位に対し、多大なご迷惑をご心配をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます。
今後は与えられた職務とその責務について強い自覚を持ち、再び同じ事態を招かないことを誓いますので、このたびは寛大な措置を賜りますようお願い申し上げます。
以上
こちらのテンプレートは、重要書類だけではなく、会社の備品やカギなどを紛失した際にも使えるテンプレートです。ミスはないに越したことはありませんが、もしもの際は参考にしてみてください。
例文②:商品を破損させた場合
ミスをした場合の例文テンプレート②
平成○○年○○月○○日
○○部長
○○○○殿
○○○○部 ○○○○
始 末 書
私は、去る平成○年○月○日の午後5時頃、動作を誤り、商品の左側面を破損させてしまいました。
このたびの私の不始末は、集中力を欠いたことが原因であり、その結果、会社に損害を与えてしまう結果となりました。業務中の不注意を深く反省するとともに、会社に多大なご迷惑をおかけしてしまったことを心よりお詫びいたします。
今後は、商品を扱う際の安全確認を徹底し、二度と同様の被害を発生させないようお誓い申し上げます。このたびはなにとぞ、寛大な措置を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。
以上
こちらは、会社の商品を破損させてしまった場合のものです。営業の仕事をしている場合に、会社の乗用車を傷つけてしまったときにも応用できるテンプレートだと思います。
始末書の書き方は謝罪と対策案が重要なので遅刻やミスをした場合の例文・フォーマットを参考に書こう
始末書で、謝罪の気持ちをしっかりと伝えるための書き方・フォーマットを紹介してきました。始末書とは、遅刻などの不始末や事故、犯罪などを起こしたときに詫び二度と繰り返えさないことを誓うために提出する文書です。根本的に「始末書書き方」は書いて終わりではないという部分に留意しましょう。また、始末書というのは会社に出す提出書類ですので、過去に提出した書類等も基本的には全て保存されます。始末書を書く回数が多い人はこれだけでも減給や昇格がしづらくなる等の可能性も出てくるものです。例文を参考に始末書テンプレートを作るのもいいですが「二度と遅刻やミスをしない」という強い意志を持って、再発防止に努めましょう。
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