年俸制を導入したときの退職金について

2016年12月9日年俸制, 退職金

「年俸制」とは

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決められた年俸額を分割して支払われる

年俸制といえばまずプロ野球選手を思い浮かべるが、年俸制とはいかなる制度でしょうか。

ちなみに、プロ野球選手と同じであれば、年俸制導入後、退職金はありません。一般に、年俸制とは、賃金の額を一年単位で決定する制度です。

ただし、年俸制であっても労働基準法に基づき、支払いは最低月1回ありますので、決められた年俸額を分割して支払われることになります。12分割する場合もあれば、16分割してボーナス月に多く支払う場合もあります。

業績や評価等をもとに、従業員と上司などの交渉によって決定

年俸制が賃金額を一年単位で決定するという制度的な意味合いだけではなく、別の意味合いもあるので、導入する企業が増えているのです。その意味合いとは年俸制導入によって、従業員のモチベーションを上げるという点です。

年俸額の決定とは、前年度の業績や評価等をもとに、従業員と上司などの交渉によって決定されているのです。

そのわかりやすい例が、プロ野球選手で、毎年の年俸の変動が非常に大きいのが特徴。つまり、年俸制とは成果主義の意味合いを強く持ち、昇給だけでなく、減給の可能性も同様に持った制度といえます。

会社が導入する年俸制は会社に対する貢献度や期待度も考慮

ただし、現在導入されている年俸制の多くはこれまでの賃金制度と同様に、前年度の業績や評価だけでなく、会社に対する貢献度や期待、勤続年数など様々な要素を考慮した、日本型年俸制と評することができます。

このような考えから、会社に貢献してくれていた社員には退職金を支払おうという意味で、退職金制度も併用している会社が多いのです。年俸制が導入されるからといって、完全なる成果主義となるかどうかは、会社の方針によるのです。

「年俸制」のメリットと問題点

いわゆる日本型年俸制であっても、成果主義的な要素を持つため、定期昇給や年功序列的な考え方は認められないのが一般的です。

こうした制度の下では、仕事へのモチベーションが上がり、特に若い世代の労働者にとってみればやりがいがあり、メリットは大きでしょう。また、1年間の総収入が決まっているので、年間の支出計画が立てやすい面もあります。

モチベーションが上がる一方で長期的な支出の予定が立てにくい面もある

年俸制の問題点としては、業績評価の基準が客観的に定められているか、公正に運用されているかが問題になります。

また、年俸制は年俸額が減額する場合もあるため、長期的な支出の予定が立てにくいことが挙げられます。また、プロ野球のように究極的な年俸制になると、前年の貢献度や業績をストレートに反映させ、将来の退職金や福利厚生費も全て、年俸に含めるという、考え方も成り立つのです。

「年俸制」と「退職金」

では、年俸制と退職金の関係ですが、プロ野球のような究極的な年俸制の下では退職金はありません。

ただ、現在年俸制を導入している企業は、成果主義的な要素を重視する割合が企業によって異なります。現状では、年俸制を導入している企業であっても、従業員の反発を考え、退職金制度まで廃止することは難しいと思われます。

社員の退職後のことを思い年俸制導入後も退職金制度が残ることが多い

退職金制度は、退職後の従業員の生活を守り、安心して働いてもらうことで、従業員を企業に定着させるという趣旨から、全廃は難しく当面存続するでしょう。

国際的な規模で、企業の競争が激化し、人件費にかける費用が削られていく中で、年俸制導入の動きは広がっていくことが予想されます。その一方で、高齢化が進み退職金制度への期待は大きくなります。

どうやって退職後安定した生活を送るか、今のうちに考えておく必要があります。

年俸制の導入は従業員のモチベーションアップのためなので退職金制度はそのまま活かされる

年俸制を導入したときの退職金について、紹介していきました。

年俸制を導入する企業が増え、成果主義的な価値観が広まりを見せる中、退職金制度を併用する会社もまだまだあります。ですが、退職金制度はいずれは無くなってしまうかもしれません。

成果主義の年俸制を導入するということは、きちんと成果をあげ、退職後も安心して生活ができるように、積み立てや将来のビジョンをきちんと見通すことが必要でしょう。

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2016年12月9日転職

Posted by BiZPARK