転籍は出向と違う?知らないと損をする会社の退職金事情
転籍とは会社を辞めて、出向先へ入社すること
まず、ここで転籍とは何かについて紹介しておきますが、この転籍は、単なる出向や異動とは異なります。
出向や異動とは違い、転籍する会社の社員になって働くという意味です。ですので、転籍の人事を受けると、元の会社を退職しなければなりません。
この転籍では、会社命令ですが、退職金の扱いが、会社ごとに違うので注意が必要です。
転籍に際して説明を受けるはずですが、親切でない会社の場合、もしかすると、退職金を受け取る際、損をしてしまうかもしれないのです。
転籍で退職金を受け取れる時期や金額は会社によって違います
基本的には転籍の人事を受けたら、元の会社を退職するので、そのときに退職金を受け取る場合がほとんどです。
ほかにも、退職金を積み立てていたのなら、転籍先の会社にプールする、定年退職時に、転籍先の会社の退職金に前会社からの上乗せ分を受け取る、などという慣習を持つ会社もあります。
もし、転籍をして、このような退職金の上乗せもなく、明らかに退職金を節約するためだけの転籍の場合には、退職金をどちらかの会社が上乗せするように配慮すべきと一般的には考えられています。
転籍を出向と勘違いしていると損をします
転籍は元の会社を退職する必要があります。単なる出向では退職金は当然もらえませんが、その分の福利厚生は元の会社のままです。
もし転籍するとなれば、ほとんどの場合は子会社への転籍となり、条件面でやや落ちるので、退職金関係の手続きをしっかりしておかなければなりません。
転籍は会社都合退職になる
転籍はあくまで、会社の人事辞令になります。
転籍関係で必要書類と言われ、自己都合退職と書くように言われる場合があるかもしれませんが、これにも争いがあります。基本的に転籍は業務命令なので会社都合退職になるため、自己都合退職にする必要はありません。
退職金との関係からも、会社都合退職をしたほうが働いている身としては助かります。
転籍時の退職金は勤続年数の計算で算出する
転籍する場合は、現会社を退職しなければならないことは書きましたが、その際、転籍前の会社からの勤続年数を考慮して退職金を計算するケースがあります。
そのため、退職金のもらえる額が少なくなると危惧する必要がなくなることもあります。退職金では、勤続年数が大きなファクターになっていますので、必ず確認しておきましょう。
転籍での退職金においても会社間の繋がりが重要
転籍をしてしまうと、どうしても退職金の取り扱いは難しくなります
転籍先が倒産などで退職金を支払えない場合などは、転籍前の分だけでも退職金を受け取れないか、といった交渉をしなければ生活ができなくなるかもしれません。
このようなことは、法律に助けを求めても期待に添えるような結果にはなりませんので、自分の交渉力が重要です。
そんなときにも会社間でのつながりが維持されているのであれば、上司同士のやり取りなどで、様々な考慮してくれる可能性もあります。
会社を転籍する際の退職金の対応も会社によりけり!ただし二重取りはできない
会社を転籍する場合は、雇用形態から何からすべてが一変しますが、一つの会社に勤め続けるのと同じような扱いを会社側からされるケースがほとんどです。
そのため、退職金も大幅に減額されるような理不尽なことは起こりづらいと思われますが、かといって二重取りのような形で退職金を受け取ることもできませんし、また、原則は転籍先の会社での規則に従う必要があります。
転籍になった際は、退職金がどういう扱いになるのか、事前に調べておかなければ損をしてしまう結果になるのです。
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