海外出張の際の治療費や保険は誰が掛けてどう受け取ればいいのか
海外旅行保険金の掛け金支払い
海外出張の際の海外旅行保険の掛け金は、従業員でなく会社が支払うのが一般的ですが、これは必ずしも法律で定められたものではありません。そのため、稀ではありますが従業員が支払う場合もあるのが現状のようです。
事故の際の治療費は全額会社が支払うのが原則
海外旅行保険に加入しても加入していなくても、業務中に治療費が発生するケガをすれば、労災として会社が全額負担しなければいけません。そのため、海外旅行保険に加入していない状態で、海外で治療したとすれば、その費用は会社が負担するのが原則となります。
海外旅行保険への加入は会社の方針次第
前述の通り、会社が治療費を全額負担する場合、海外の病院では日本のような国民健康保険制度が通用しないため、莫大な額を請求される場合もあります。そのための会社のリスク回避の手段として、海外旅行保険の加入の有無が判断されます。ここで気をつけておきたいのは、会社が保険に入っていないケースで、もしあなたが怪我をしてしまい帰国後に会社へ治療費を請求した際、「出張が多いのは分かっていのだから自分で保険に加入していなかったのか」などと揉める可能性があるのです。そういったことを回避するためにも、事前確認は必須といえます。
治療費負担が心配な従業員が念のために行うべき行動
会社が海外旅行保険に加入せず、海外出張へ送り出されることになったら、従業員が最低限行っておきたい行動は「出張中の事故などによるケガは労災として、会社が治療費を負担する」という確認です。念のために口約束ではなく、確認書として書面に残しておくようにしておきましょう。
海外旅行保険の保険金受取人
会社が出張にあたり海外旅行保険の掛け金の支払いを行った場合、契約者は会社で、被保険者が出張する従業員となります。そのため、被保険者が出張中に亡くなった場合は、死亡保険の受取人が必ずしも遺族であるわけではありません。会社の規定によっては、一度会社側が死亡保険金を受け取ってそこから遺族に遺族手当などの名目で支払うケースがあるのです。
会社が死亡保険受取人となる根拠
海外での業務中の事故による死亡は、国内での場合と同様に労災による死亡補償が支給されるのです。しかし、会社として労災の金額だけでは家族に対する見舞金や慰謝料が不足する場合もあります。それを回避する意味で、会社側は海外旅行保険を支払い、もしもの時は受け取るようにするケースが多く見られるのです。国内であろうと海外であろうと、会社側は従業員に対して公平に補償を行うためにも、会社側が受取人となっているのを理解する必要があります。
会社における海外出張と保険の関係は複雑!備えで治療のための保険をかけておく
海外出張に出かける際、どこへ行っても普段の国内での生活よりも常に危険と隣り合わせであると思うのは当然といえます。ですので、万が一に備えて会社が準備している保険以外にも、何か対策を掛けておくに越したことはないです。会社が労災だけで十分と判断してどうしても海外出張での海外旅行保険金に加入しない場合、安心をお金で買うのは仕方のないことだと割り切り、自分で手を打つのも一つの考え方です。
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