調理師試験にオススメの勉強法と免許取得のメリット4つ
調理師とは
それでは、調理師免許について紹介する前に、そもそも調理師とは何かについて紹介したいと思います。紹介したあとに、調理師試験にむけたおすすめ勉強方法や、調理師免許取得のメリットも紹介しますので参考にしていてください。
都道府県知事より免許を受け「調理師」名称を用いて業務に従事できる人
「調理師」とは、調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として、都道府県知事の免許を受けた者。(調理師法第2条による)そのため、「調理師」の名称を用いるには調理師免許がなければいけません。
逆にコックとは、料理を行うひと一般を指すことが多く、免許や資格の関係は「調理師」とは、調理師という名称を用いて調理業務に従事することができる者として、都道府県知事の免許を受けた者のことを言います。すなわち調理師免許がなければ「調理師」の名称を用いることはできません。
また、調理師とよく間違えられる「コック」とは、料理を行う人一般を指すことが多く、免許や資格の関係は希薄と言えます。
調理師免許を受験するための条件
実務経験2年以上必要
調理師免許試験を受けるには、実務経験が2年以上必要です。具体的には、学校や病院、寮などの給食施設(継続して1日20食以上又は1日50食以上調理する施設)、飲食店(旅館、簡易宿泊所を含む)、惣菜製造業、魚介類販売業ような施設。または業務に関わった経験があることが調理師免許受験の条件となります。
実務経験として認められない項目
それでは、下記で実務経験として認められない項目について紹介します。調理師免許の受験を受けられる方や、これから受験を目指される方は確認しておきましょう。
●飲食店の経営やお皿洗いなど、調理に関わっていない場合。または、デザート類やパン製造(調理パン等は除く。)のみの調理業務の場合は実務経験として認められていません。
●パートタイマーやアルバイトの場合。(週当たり4日以上かつ1日6時間以上継続して従事の場合は実務経験としてみなされる)
●料理学校や小・中・高等学校。短大、大学等の教育機関で調理を教えたり、習っていた期間は実務経験として認められています。
●企業や研究機関での、食品開発業務の一環として調理業務に就いている場合は実務経験としてみなされます。
●栄養士、看護師、保育士等の職種で調理業務に従事していた期間は実務経験としてみなされます。
●食品衛生法による営業許可のない施設での、調理業務や家庭での調理行為を行っていた期間は実務経験としてみなされます。
調理師資格を持つメリット
メリット①:調理の知識があることを証明できる
誰かに料理を作っておもてなしすることは、それなりの料理の腕があれば誰にでもできますし「食品衛生責任者」の資格を取得すれば、調理師免許がなくてもお店をオープンさせることだってできます。
しかし、そのお店が衛生観念や食品の知識がきちんとあるお店なのか、ちゃんとした料理を出してくれるお店なのかというのはひと目見ただけでは分からないものです。そこで調理師免許がその証明として役立ちます。
調理師免許を取得することで、食品や栄養についての知識を修得していること、実務経験があることの証明が可能になり、お店選びをしているお客さんに客観的な証として示すことができます。それがメリットの1つといえるでしょう。
メリット②:就職や給与に関係する
就職活動を行う中で、飲食店の応募条件の欄に「調理師免許取得者」といった条件が掲げられる場合があります。これは、経営側がきちんとした知識を持ち、即戦力となる人材を求めているということです。調理師免許の有資格者には、通常よりも給与を高くしていることがありますし、資格を持っていなければ応募すらできないこともあるようです。
仮に応募できたとしても、すぐに調理師として社員登用されるのではなく、アルバイトとして長い下積みをしなければならない可能性もあります。就職した後も、調理師免許の資格手当として1万円前後の手当てが付く場合もありますし、責任ある役職に就くなどのキャリアアップにも有利になります。これも調理師免許を持っていることのメリットだと言えます。
メリット③:専門的な資格への第一歩となる
調理師免許は、資格を取得すればそれで終わりというわけではありません。もちろん調理師免許だけでも、そこで十分に活躍することは可能なのですが、調理師免許を取得することによってさらに専門的な資格を取るための第一歩となります。
例をあげると、調理師免許を有している期間が3年以上の場合、「専門調理師・調理技能士」といった、調理師免許よりもより専門的な資格の受験資格要件を満たす事ができます。調理師免許だけにとどまらず、他の調理師関連の資格取得を目指し活躍の場を広げれば、役職アップや、スムーズな独立、開業にも繋がるでしょう。
メリット④:食品衛生責任者の資格にもなる
これから紹介する内容は、調理師免許取得することで得られる大きなメリットの1つなります。まず食品の製造、加工、管理、販売を行うためには、営業許可施設ごとに「食品衛生責任者」の有資格者を設置する必要があります。
またその資格を取得するためには6時間以上の養成講座を受講する必要がありますが、調理師免許を持っている方は申請するだけで取得することができます。複数の店舗を一人の有資格者が兼任することは原則として認められていないので、チェーン展開をしているお店では店舗ごとに食品衛生責任者が必要とされるため、調理師免許有資格者は重宝されるでしょう。
調理師免許を取得しておけば、今回紹介したようなさまざまなメリットが得られます。これから飲食業界に飛び込もうとしている方、独立や開業を目指しているという方は、ぜひ調理師免許の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
調理師資格を取得するためのおすすめの勉強方法
おすすめ勉強方法:全国調理師養成施設協会が発行している問題集で学習する
調理師学校の生徒も使う、社団法人全国調理師養成施設協会が発行している問題集を使用し勉強をするのがおすすめです。問題集の名称は「技術考査必携問題集」で、解説付きの解答が付属します。また、もう少し基礎からしっかり身につけたいと言う場合は、調理師学校の生徒の教科書にもなっている「調理師教科全書」で詳しく学べます。
おすすめ勉強方法:問題を繰り返しひっかけ問題へ気づくようにする
前述した、全国調理師養成施設協会が発行している問題集やテキストなど、自分がこれと思った教材をとにかく何回も何回も読み込み、繰り返しとくことがおすすめの勉強法です。
問題を繰り返しといていると、問題を見ただけで、明らかに言い回しが不自然な「ひっかけ問題」など、がわかるようになってきます。そうなってくると、解答を出すときに消去法ができるようになり、試験時間も有効に使え試験を有利に進めることができると言えます。
おすすめ勉強方法:難問は軽視し重要な知識問題の正解率を重視する
調理師試験は、点数を取らせてくれる簡単な問題と、ふるいにかけるための難問があります。難問については、しっかりと勉強した人ならわかりますが、勉強したことに自信がない人はそうもいきません。
では、そんな人はどうすればいいかと言えば、基本中の基本、調理をやったことがない人でもなんとなくわかっちゃう簡単な問題を確実に正解しておくことです。出題されるすべての科目で7割以上を取れるようにまんべんなく勉強し、実力を身につけましょう(ただし満点は目指さなくてよい)。
難問は軽視して、重要な知識の正解率を重視することが7割以上の点数を取るこつです。問題読み間違い、勘違いなどのミスをしないよう日常の勉強から気をつけましょう。
調理師試験は繰り返し問題を解く勉強法で挑み調理師免許を取ろう
本ページでは、調理師試験の合格にむけたおすすめ勉強方法と、調理師免許取得のメリットを紹介してきました。料理の道を目指すのなら、調理師の資格は持っていて損はありません。就活や転職の際にもメリットがあります。
また、資格取得のための勉強法ですが、調理師試験の合格率は、60%~65%くらいで、年々難易度が上がっていると言われています。勉強法はとにかく過去問を解いて、誰もが落とさないであろう基礎的な問題は不正解とならないようにしましょう。
※合格率などの数値は公益社団法人・調理技術技能センターの発表している数値を参考にしています。
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