決算で赤字が出た場合どうする!?繰越を理解しよう

2016年11月25日決算, 繰越, 赤字

決算の知識~会社で言う決算とは?~

A0002 003051
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決算とは、会社の一定期間(基本的には一年)の数字を集計し、その会社の経営状態や成果を数字で表すことになります。この際に作成されるのが決算書ですが、決算書というのは、簡単に言うと、会社の成績表だといってよいでしょう。

決算の知識~決算における赤字とは?~

こういった決算において、赤字が出るというのは、どういったことになるのでしょうか。単純にいうと、収益よりも費用が上回って、収支がマイナスになってしまうような状態を言います。エクセルなどでも、数式の結果がマイナスだと赤字表記になりますが、これをイメージするとわかりやすいと言えます。また、決算書上では、この赤字は、▲として表記されることも、覚えておきましょう。

税務上の決算赤字、欠損金とその繰越

この決算における赤字ですが、税務上は欠損金と表現します。そして、税務会計上では、この欠損金時次の期に繰り越すことが可能なのです。こうして繰り越された欠損金ですが、翌期以降の計上となりますので、翌期の税務所得と通算することができます。この繰り越された欠損金を、繰越欠損金と呼びます。

決算の知識~越欠損金の意義~

こういった繰越欠損金は、どういった理由で計上されるのでしょうか。それは、税金と深くかかわっています。税金の課税というのは、会社は利益に対して課税されるものです。

つまり、赤字(欠損金)の場合には、課税されないようになります。それはよいのですが、黒字になった年から、急に課税をされるようになると、会社も困ってしまうでしょう。そういったことにならないよう、繰越ができる仕組みになっているのです。

具体的にいうと、法人税の計算をするにあたっては、会社の赤字は7年間に渡って繰り越すことができるようになっているのです。

決算の知識~赤字の繰越~

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会社が出来上がったばかり時期というのは、費用も掛かりますし、顧客も少ない場合、赤字が続くものです。こういった場合に、繰越を行うケースが多いといってよいでしょう。具体的な例を見てみましょう。

決算における赤字の繰越例

企業が、ある決算において、3000万円の欠損金を出したとします。欠損金は7年間は繰り越すことができます。なので、もし、翌年の次の年に2000万円の利益を出したとしても、2000万円-3000万円=マイナス1000万円で、所得金額はやはりマイナスとなります。従って、法人税はゼロとなります。また次の年に、やはり2000万円の利益を出したとしたら、2000万円-1000万(繰越欠損金)=1000万円となります。そうなると、所得金額はプラス1000万円となり、法人税が、はじめて1000万円に対して課税されます。

但し、こういった繰越欠損金の処理にあたっては、債務超過とならないよう注意が必要です。7年間に渡って繰り越すことができますが1年2年と経っても、まったく欠損金が解消されず、どんどんマイナスが加算されていくような場合だと、よくありません。

繰越による決算の赤字処理に関しての知識を覚えておこう!!

このように決算における赤字というのは、繰越が可能です。ただし、その仕組みをきちんと理解しておかないと、容易に繰越を繰り返し、取り返しのつかないことになってしまいます。債務超過に陥ってしまうと、その企業の株の価値はゼロ以下となりますので、そういったことにならないよう、注意しましょう。

会社の決算に関しては、きちんと把握しておくと、会社そのものの見方が変わります。自社が赤字なのか黒字なのか?繰越をするとどうなるのか?覚えておいて損は無いでしょう。

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2016年11月25日ビジネス

Posted by BiZPARK