取引先からの訃報連絡への対応とお通夜・告別式マナー
取引先から訃報の連絡を受けた時の対応
取引先から訃報の連絡を受けたら、お悔やみの言葉を述べたうえで
・いつ、誰が亡くなったのか
・お通夜、葬儀、告別式の日時と場所
・(弔電用に)喪主名、住所、電話番号
・宗教
を確認します。
その後、訃報に対して個人で対応するのか、会社で対応するのかの判断を仰ぎ、「弔電のみ」「弔電と参列」のいずれかを検討します。弔電を打つ場合は、葬儀や告別式の前日には、取引先へ届くように配慮します。これらの対応は必ず遅れることのないようにしましょう。
訃報を受けた取引先の故人と親しければ葬儀に参列する
訃報を受けた故人と親しい間柄の場合は、ご自宅へ訪問するか、葬儀に参列します。
この時は、喪服が好ましいですが、時間が無ければ平服(スーツなど)に黒ネクタイ、黒靴下を着用しましょう。訃報を受けた取引先の故人が特に親しい間柄でない場合は、告別式に参列するのが一般的です。
参列者は、取引先の故人の立場と同等の人選が望ましいでしょう。どうしても時間の都合がつかない場合は、お通夜に参列するのが礼儀です。
お通夜・告別式に参列するときの服装と振る舞い
お通夜または告別式に参列する時の服装は、
・男性:ダークスーツ、白シャツ、黒ネクタイ、黒靴下
・女性:地味な色のアンサンブルスーツ、黒パンプス または 地味な色の無地の和装、黒帯
というように、基本的に黒色かつ無地のものを用いた服装で整えます。ネクタイピンやネックレス、ブローチ、マニキュアなどのアクセサリー類は、着用を避けます。カフスボタンや髪飾りについては、どうしても必要な場合は光沢のない黒色のものを選んで対応しましょう。※結婚指輪のみ、着用しても失礼にはあたりません。
告別式に参列した時に対応できる振る舞いのポイントは、以下になります。
①受付について
『会葬者芳名帳』に会社名、所属部署、氏名を記入します。代理で参列する場合は、本来出席する予定だった人物の情報を書き、氏名の下に「代理」と記入します。
②焼香について
焼香には「立礼焼香」「座礼焼香」「廻し焼香」の3つの様式があり、宗教の種類によって焼香の仕方に多少の違いがあります。それぞれについて事前に調べておくと良いですが、基本的には、自分より順番が前の人の振る舞いをよく観察して、それと同じように行えば問題ありません。
③最低限のマナーについて
・大きな声を出さない
・明るい表情や笑い声は控える
・携帯電話は極力使用せず、マナーモードにするか電源を切っておく
・読経中、私語を慎む(寝る、いびきは論外)
取引先の訃報を受けた側の一人として、その場に適切な立ち振る舞いと対応を心がけましょう。
お悔やみの言葉や故人について話すなど言葉遣いの注意点
取引先からの訃報の連絡を受けた時や参列時、弔問の際、ご遺族の方々や取引先の社員の方々への心遣いを忘れず、お悔やみの言葉を丁寧に述べます。訃報のあった取引先の一同へ、失礼の無い対応と言葉掛けが出来るよう、ここで注意点を確認しておきましょう。
不幸を連想する言葉を必ず避ける
基本的には、良くないことを連想させる「忌み言葉」、不幸が続くことを連想させる「重ね言葉」の2つを使わないように配慮します。以下、一例です。
・苦しむ、つらい、浮かばれない、迷う、とんだこと…
・たびたび、しばしば、ますます、返す返す、重ね重ね…
忌み言葉、重ね言葉を言い換える
上記の忌み言葉と同様の表現を用いる場合は、忌み言葉にならない言葉で言い換えましょう。特に、重ね言葉については日常的に使用する表現が多いので、適切に言い換えられるよう注意した対応が必要です。
・たびたび、しばしば→よく、大変
・ますます→さらなる
・重ね重ね→なし(省略する)
故人について話すときは生前の視点で
また、取引先の訃報を受けた故人について話す際も、亡くなった今ではなく「生きていた頃」を視点とした発言を心がけましょう。
・生きている時→お元気な頃
・生存中→ご生前
その他、宗教の種類によって様々な忌み言葉が存在します。特に神式やキリスト教式の葬儀の場合は、事前に調べておくことをお勧めします。
取引先から訃報があった場合でも落ち着いた対応と心遣いを忘れずに
「訃報」とは「人が亡くなったこと」を意味するものであり、それを受けた時の驚きは大変なものです。
だからこそ、取引先から連絡を受けた側が落ち着いた姿勢で対応することが、取引先の故人のご遺族や取引先の社員の方々への配慮にも繋がります。その瞬間が来た時に、先方への尊意がしっかりと、伝わるように対応準備しておくことが望まれます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません