「分かる」の正しい敬語の使い方とNG例【尊敬語・謙譲語】
「分かる・分かった」の前に正しい敬語の種類を知ろう!
「わかる・わかりました」の正しい敬語を理解するには、まず敬語の種類を知る必要があります。その部分を理解しないと「理解する・わかる・わかりました」を正しい敬語にできません。敬語には「です・ます」の他に、謙譲語と尊敬語がありますので二つを見ていきましょう。
敬語①:行動の主体である相手を敬うのが尊敬語
敬語の中の尊敬語とは、相手を敬った言葉づかいです。相手の行動や物を敬語で表現します。尊敬語の形式として「お~になる」というのがあります。動詞+形容詞の言葉の場合は動詞のみを尊敬語にします。ちなみに「~いただく」は謙譲語なので、敬語の中でも違う種類にあたります。
敬語②:自分をへりくだって表現するのが謙譲語
敬語でも謙譲語は、自分が行動の主体です。謙譲語は自分の行動や物を、へりくだって言う表現です。謙譲語は「お(ご)~する」という表現が一般的です。
「分かる・分かった」を尊敬語に変換すると?
「わかる」「分かった」という動詞の尊敬語はどう表現するのが正解なのでしょうか。敬語のなかでも、まずは尊敬語に絞って考えていきましょう。
「分かる・分かった」の尊敬語:お分かりになる
「わかる」は「お分かりになる」とするのが正しい敬語表現です。わかるを尊敬語にすれば「お~になる」を使って「お分かりになる」です。
「分かる・分かった」を謙譲語に変換すると?
次に「わかる」「分かった」という動詞の謙譲語を見ていきましょう。敬語の種類によって表現も変わります。続いては謙譲語にした場合です。
「分かる・分かった」の謙譲語:かしこまりました
「分かる・分かった」の謙譲語は「かしこまりました」「承知いたしました」を使うのが一般的です。「わかった・わかりました」の敬語は少し形式が変わりますが、承るという言葉が入っていて、自分をへりくだらせた表現なので謙譲語と言えます。
「分かる」「分かった」の敬語変換で間違いやすい例
「わかる」「分かった」という動詞を敬語に変換すると、いろいろな表現があることがわかりました。しかし「おわかりになる」という尊敬語は、場面によっては失礼に聞こえる場合がありますので注意が必要みたいです。
「了解です」は敬語として△
「わかる」「わかった」の敬語表現として「了解です」と使う人は多いですが、これには注意が必要です。「了解」という意味は「相手を認める」という要素が強いので、偉そうな表現になってしまいます。この言葉を使う際は「了解いたしました」となると敬語として使えます。
尊敬語と謙譲語が曖昧になると失礼な敬語になる
尊敬語は「お~になる」で、謙譲語は「お~する」です。わかったかどうかを相手に確認する時は、行動の主体が自分なので謙譲語を使いましょう。「お分かり頂けましたでしょうか」という敬語が正しいです。尊敬語だと「お分かりになりますか」となり高圧的な態度になってしまいます。
「分かる」や「分かった」を敬語にする時は尊敬語・謙譲語の違いに気をつけよう
「分かる」「分かった」を敬語にする際の正しいビジネスマナーについて見てきましたが、いかがでしたか?「わかる」「わかりました」の敬語表現は、一度覚えたらすぐ身につきます。また、同じ「理解する」という言葉でも尊敬語と謙譲語によって表現は変わります。敬語は、間違えた使い方をしてしまえば、失礼な表現になってしまいます。敬語の種類を理解して使い分けましょう。
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