アメリカと日本の大学の違いと留学するメリット5つ~留学費用、ビザ、持ち物、携帯電話等に関する情報あり~
アメリカと日本の大学の違いとは
アメリカと日本の大学はまったく違うとよく言われていますが、具体的にはどのような点が異なるのでしょうか。まずは、アメリカと日本の大学の違いについて説明しましょう。
勉強に対する意識
よく言われるのが、「日本の大学生は、アメリカの大学生よりもはるかに勉強をしていない」「日本では講義中に寝ている大学生が多いが、アメリカの大学生は講義中には絶対に寝ない」などですね。
アメリカと日本では、大学生の勉強に対する意識に大きな違いがあります。日本の方が勉強に対する意識は低いのです。ちなみにアメリカの大学で授業中に居眠りをすると、授業を追い出されたり、単位を没収されます。
大半の学生が寮や学生アパートに住んでいる
日本の場合、大学から1人暮らしをはじめる人も多いですが、実家から大学に通う人も少なくありません。一方アメリカの場合は、多くの学生が大学の寮や学生向けのアパートに住んでいます。大学まで自宅から通えるとしても、より大学に近い寮や学生アパートに入り、大学生活をスタートさせます。
講義形式の授業が少ない
日本の大学の授業は教授が一方的に進め、学生が必要な個所をのノートに書いていくのが普通ですが、アメリカでは日本のような講義形式の授業が少ないという違いもあります。少人数の授業が当たり前であり、活発な議論が展開されるのがアメリカの大学の授業です。学生は主体性を持って授業に参加し、自分の意見を発言することが求められます。
アメリカと日本では大学の講義はどう違うのか
アメリカの大学の授業と、日本の大学の授業はどのように違うのか掘り下げてみます。学生の質の違いは、やはり大学の授業によるようです。
アメリカでは学生が主体で講義が進む
日本とは違い、アメリカの大学の授業は学生主導で進められます。授業中、どれだけ自分の意見を発言できるかが成績に加算されるため、とにかく積極的に発言しなければなりません。テストを受けて合格ラインに達すればいい、というわけではないのです。
日本よりも積極的・能動的
学生主導の授業が当たり前であるアメリカの大学生は、授業以外でも日本より積極的かつ能動的です。授業を通じて積極的かつ能動的に考えたり、動く力が自然と身につくのです。学生が互いに積極的で能動的に授業に参加し、白熱したディスカッションを展開していくとさまざまな考え方を知ることもできます。日本で授業中に居眠りをする大学生が多かったり、勉強への意識が低いのは授業が一方的すぎるため、とも考えられます。
課題の量が非常に多い
授業前の予習や課題、期限付きのプロジェクトなど、アメリカの大学では非常に多くの課題をこなさなければなりません。1つの教科でも多いと感じる量の課題を、複数の教科分こなす必要があるため、自然と勉強量も多くなります。日本の大学のように、テストをクリアすればいいというわけではないため、日頃からの勉強と努力が必要になります。
成績不良だと退学処分に
アメリカの大学では、成績不良だと退学処分になることもあります。成績が4段階評価の中で2.0未満になる学生に対して警告、最悪の場合は退学を命じられます。成績不良者は「勉強する意志がない」と見なされるため、厳しい処分が与えられるのです。学ぶ意欲がある人には寛容であるため、真剣に勉強がしたい人にとってはアメリカの大学は良い環境と言るでしょう。成績が悪くても卒業できる日本の大学とは大違いですね。
アメリカの大学生の勉強量が多い理由とは
そもそもなぜ、アメリカの大学生の勉強量は日本の大学生よりもはるかに多いのでしょうか。アメリカの大学生の勉強量はなぜ多いのかを調査しました。
アメリカは勉強をしなければならない環境下にある
アメリカは学歴社会であり、どの大学や大学院を卒業したかで将来が決まると言われています。大企業に入社したい、就きたい職業に就きたい、高額な給料を得たいなど、自分の夢を実現させるためにはたくさん勉強し、良い大学を卒業する必要があるのです。
高校までの教育なら日本の方が優れていると言われている
日本の大学生のレベルはアメリカよりも低いという意見もありますが、小学校から高校までの教育を比較すると、アメリカよりも日本の方が優れていると言われています。基礎学力に大きな差があり、アメリカの大学生の勉強量が多い理由は、基礎学力の不足を取り返すためとも考えられます。
大学院に進学するために良い成績が欲しい
アメリカでは、大学院への進学が当たり前になりつつあります。多くの大学生が大学院への進学を希望します。アメリカで弁護士になるには、大学を卒業してロースクール(法科大学院)に進学する必要がありますし、医学部生はメディカルスクールに進学します。大学院で修士号や博士号を取得しなければ就職できないことも。希望の大学院に進学できるかは、大学の成績が大きく影響します。大学でたくさん勉強するのは、良い成績を修めていいなければ大学院への進学は不利になるためという背景があるのです。
借金をして大学に通う学生もいる
アメリカでは、大学に通うのに非常にお金がかかります。さらに学費に加えて寮費もかかるため、金銭的な負担が大きいのです。そのため、アメリカの大学生のほとんどは奨学金をもらうか、自分で借金をして大学に通います。さらに最近では、不景気の影響から卒業後に奨学金を返せない人が増加しており、社会問題となっています。
アメリカの大学に留学するメリット
最後にアメリカの大学に留学するメリットを紹介しましょう。日本の大学ではなく、わざわざアメリカの大学に通うメリットとは?
専攻は入学後に決められる
日本の大学と違い、アメリカの大学では入学後に専攻を決めることができます。どの学部も入学条件は同じであるため、入学してから2年間は一般教養を学び、その間に専攻を決定します。さらに専攻の変更もできるため、日本のようにどの学部に入学するか悩んだり、大学入学後に後悔する心配がありません。
自由に転校ができる
アメリカの大学では自由に転校ができます。日本のような複雑な規定はなく、すでに修めている単位は移換されます。無駄な時間やお金は一切かかりません。成績次第では、さらにレベルが上の大学への転校も可能です。
教授と学生の立場が対等
日本では考えられませんが、アメリカの大学では教授と学生が対等の立場にいます。学期末には学生が教授を評価するというシステムがあり、評価はしっかり反映されるため、教授は常に学生が満足する高い水準の授業を行わなければなりません。互いに互いを評価し、高い水準を求めることができるため、立場は対等でいられるのです。
教授が学生に対して非常に協力的
学ぶ意欲のある学生に応えるため、アメリカの大学では教授が「Office Hours」を設けるのが一般的です。その時間に質問に来た学生と1対1で指導を行います。学生の疑問を解決するのが教授の役割であるという考え方が強いのです。日本でも「Office Hours」を設けている大学はありますが、いまいち普及していません。
学習量が多く精神的に鍛えられる
アメリカの大学の場合、学習量が多いために精神的にかなり鍛えられます。授業を通じて主体性が身につき、積極的に考え発言する力も向上します。加えて慣れない国での生活で自立性が育ち、多文化社会によってグローバルな思考ができるようになります。留学によって、学力だけでなく人間としても成長できるでしょう。
留学に関して経験者にアンケートを取ってまとめてみました!
アメリカ留学の経験者にアンケートを取りました。留学に関して費用や、持っていくものなどお役立ち情報をまとめてみましたので、ぜひ活用してください。
留学経験者のアンケート結果
- Q.費用は?
- A.公立と私立の違いもありますが、日本円で150万円-450万円ぐらいが一般的です。
- Q.奨学金は?
- A.成績によって返済不要の奨学金の額に変動があります。貧困層の家庭に生まれた人も大学を出やすいよう、無料になる制度を設けている大学がほとんどです。また、企業で学生向けの奨学金を設けているところもあります。
- Q.ビザ申請はどうするか?
- A.F-1 VISAが必要です。
- Q.口座は作れるか?
- A.F-1 VISAを持って入ればソーシャルセキュリティーナンバーがなくてもつくれるでしょう。留学生のために生活サポートをするオフィスがあると思うのでそちらに聞くと良いです。
- Q.携帯電話はどうするか?
- A.基本的にソーシャルセキュリティーナンバーがないと契約が難しいため、SIMフリーのプリペイド携帯を使う留学生も多いです。iphoneや最新機種の対応もしていて、キャリアより安いので利用する学生が多いです。
- Q.食事は?
- A.カフェテリアや売店でとる学生が多いでしょう。アパートに住む場合は日本食も作れます。
- Q.治安は?
- A.都市部などでは一人で出歩かない方が良い場所があります。
- Q.予防接種は必要か?
- A.大学に提出する資料やVISA取得の際に、していない予防接種があると必ずするように言われます。
アメリカと日本における大学の違いは教育体制や環境!これが勉強量に影響している
アメリカと日本における大学の違いは教育体制や環境によるものであり、民族性や文化の違いが大きな原因というわけではありません。アメリカの大学での勉強量の多さは、将来のためにしなければならないものでもあり、これは日本の学生が受験シーズンになると1日10時間以上も勉強するようになるのと同じです。
学ぶ意欲や勉強への意識が高い人にとっては、アメリカの大学は非常に魅力的です。ただ、アメリカの大学に留学する際には、言語を勉強しつつ膨大な課題をこなす必要があると覚悟しておく必要があるでしょう。
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