人と話すのが苦手だと困る5つのビジネスシーンと克服法
仕事で人と話す苦手の克服法:【同僚と話す】
仕事の場で人と話すとき、もっともその機会が多いのが同僚です。同僚の、とくにデスクや作業場が近い人とは毎日顔を合わせるわけですから、人と話すのが苦手な人にとっては一番苦労するシーンが多い相手なのではないでしょうか。
同僚とは雑談がメイン
多く顔を合わせる分、同僚との会話は雑談がメインになります。ですから、一般的に言われる雑談のコツがそのまま克服法になります。上手に質問して聞き上手になる、相手に興味を持って話を深める、などといったものです。
ただ、仕事の場での同僚は自分で選んだ友達ではありませんから、ときには話が合わなかったり、どうしても好きになれない人もいるものです。人と話すのが苦手だと自分で思っている人は、逆にうまく話をしなければ、と考えてしまいがちですが、無理をして話をしようとしても逆効果です。無理をする必要はありません。
雑談力=情報力
また、雑談力は単純に意識を変えるだけで身につくものではありません。人と話すのが苦手という人の中には、仕事場の同僚同士で盛り上がっている話題に自分はついていけなくて、話の輪に入れない、という方もいます。つまり、その話題を知っているかどうかが雑談力を決めるのです。職場の年齢層や雰囲気にもよりますが、社会のビッグニュースやスポーツニュース、芸能、お笑い系の話題は最低限理解しておくと、雑談力も上がるでしょう。
こういった情報はテレビや新聞からニュースできるほか、最近はニュースアプリも充実しているので、人と話すのが苦手な人は、そういったツールも利用して情報収集に力を入れるのもよいでしょう。
仕事でのコミュニケーションの基本
ところで、同僚と会話は仕事でのコミュニケーションの基本だといえます。上司と話すとき、部下や後輩と話すときには特別に意識すべき点がありますが(以下でご紹介します)、標準的なコミュニケーション相手ともいえる同僚との会話は、人と話すのが苦手な人にとって最も負担なくトレーニングできる相手といえます。人と話すのが苦手なら、まずは同僚からその意識を克服していくのがいいでしょう。
仕事で人と話す苦手の克服法:【後輩・部下と話す】
仕事では、後輩や部下といった目下の相手と話すシーンもあるでしょう。このような、目下の人と話すのが苦手だというケースもあります。その理由は様々に考えられますが、仕事という場だからこそ、弱みや不完全な部分を見せたくないという意識が働くのかもしれません。後輩や部下と話すときは、同僚とは少し意識が変わるものですよね。
素の自分を見せる
しかし先輩や上司とはいえ、一人の人間ですから、状況を選んで素の自分を見せてもよいのです。確かに場合によっては会社や上役の代弁者として「正しく」接する必要もありますが、普段の雑談のレベルでは自分の本音を言い、弱みも見せていくのがよい克服法です。後輩もそれで話しやすくなります。
なめられず、怖がられず
人と話すのが苦手な人がここで注意したいのは、あまりにも後輩や部下と打ち解けすぎて、その上下関係がなおざりになってしまうことです。ともすればなめられる状態になってしまい、これも健全な関係とはいえません。あくまで先輩後輩、上司部下の関係を保ちつつ、怖がられないようにしましょう。
意見を言わせてあげる
人と話すのが苦手だと、自分から話そう話そうと思ってしまうかもしれません。相手が目下の相手の場合はなおさらです。しかし、その必要はありません。むしろ相手に意見を言わせてあげる意識が、この関係性ではより重要な克服法になります。後輩や部下は、普段意見を言いにくい立場ですから、うまく意見を吸い上げつつ相手を理解すれば、人と話すのが苦手でも、相手との距離感をうまくつかめるでしょう。
仕事で人と話す苦手の克服法:【上司と話す】
自分の上司など、目上の人と話すのが苦手という方も多いのではないでしょうか。上司と話すときは、それだけでもある程度プレッシャーがかかるものです。人と話すのが苦手な方にとっては、よりつらい相手だといえます。どのようにすれば、上司との会話の苦手を克服できるでしょうか。
苦手意識が邪魔している場合も
人と話すのが苦手という方で、とくに目上の人と話すのが苦手な場合、目上の人への苦手意識が無意識に働いている可能性があります。それには、過去に仕事の失敗で上司にこっぴどく怒られた経験があったり、小さいころ両親が厳しい人だったりという理由があるものですが、この場合まずはその苦手意識を克服しなければなりません。
そのためには、上司の中でもまだ優しめの上司とよく話すようにするなど、段階を踏んで成功体験を積み、苦手意識を克服していくとよいでしょう。
雑談では相手の話しやすさを重視
人と話すのが苦手だと、上司との雑談はとくに苦労します。仕事での会話ならば不明点を質問したり、上司のアドバイスを聞いたりと案外話が弾む場合もありますが、世代が離れているケースも多い上司との雑談では、その話題に困るのです。
人と話すのが苦手なら、ここではやはり上司の話しやすさを重視した話題を選びましょう。相手のプライベートについて質問すると、自分にはなじみのない答えが返ってくるかもしれません。そこで諦めず、そのテーマについて質問を重ねるのです。
相手を立てる話し方を
また、相手を立てる話し方も忘れないようにしましょう。敬語を使って話すのはもちろん、上司の得意分野について話題を深めていくのがコツです。基本的に相手に話してもらい、自分はそれを深めるという役割分担を意識すれば、人と話すのが苦手でも上司との会話を克服できます。
自分の意見も述べる
とはいえ、上司から話を振られる場合もあるでしょう。こういったときには自分について話をすることになりますが、もし自分の「考え方」を話すことになったら、しっかりと意見を述べましょう。一般論やよくある話ではなく、意見を述べるのです。上司は部下を理解したいと思っていますから、そちらの方が好まれます。とはいえ、上司に真っ向から反論するような意見の場合は慎むのが無難です。
仕事で人と話す苦手の克服法:【お客様と話す】
次に、仕事でお客様と話すときの苦手克服法です。お客様との会話が必要になる仕事は限られますが、そういった仕事での顧客との会話は会社の評判や売り上げに関わる重要な要素です。人と話すのが苦手な方にとっては悩みのタネかもしれません。
営業や交渉の場など
お客様と話す仕事として真っ先に思い浮かぶのは飲食店などの接客業ですが、そういった仕事では、お客様への接客態度はプラスアルファのサービスです。問題は営業や各種交渉の場など、話の上手さでお客様の決断を促したい仕事の場合です。こういった場合は、どのような話し方で苦手を克服すればよいでしょうか。
雑談は「キャッチボール」が重要
人と話すのが苦手な人に、会話ではキャッチボールが重要とはよく言われる克服方法ですが、営業ではとくにこれが重要です。というのも、営業や交渉を成功させるためには、自分を信頼してもらうのが必要不可欠です。ですから、単に「聞き上手」をしているだけでなく、こちらの情報(社内の様子など)も出していかなければなりません。そこから商材やサービスの話につなげて、交渉を進めていくのです。
もちろん、相手に気持ちよく話してもらう聞き上手も重要ですが、それだけではなく、自分の話もするというキャッチボールを意識しましょう。
最終判断は相手に委ねる
そして営業や交渉を成功させるために重要なのは、あくまでも最終判断を相手に任せるということです。「これはいい商品です!」と言っても説得力はありません。「この商品は○○という特徴があります」などと事実を伝えます。その特徴にメリットがあるかどうかは、相手が判断するのです。
ですから、相手がそのメリットにたどり着きやすいような特徴に、とくにスポットを当てるとよいでしょう。
仕事で人と話す苦手の克服法:【人前で話す】
最後に、人前で話すという特別なケースについてです。講演をおこなったりプレゼンをしたりと、人前で話すシーンは仕事でもよくあります。人と話すのが苦手な人は、このように大勢の前で話すのが苦手な場合もあるのではないでしょうか。人前で話すのが苦手な意識を克服するためには、4つのポイントがあります。
自己評価を上げる
1つ目は、自己評価を挙げて人前で話すための自信をつけることです。人前で話すのが苦手な人は、「自分は人前で話すのが苦手だ」と思い込んでいる場合が多いです。過去に人前で話して笑われた、恥をかいた、そんな人は特にこの傾向が強いようです。
「思い込み」を捨てるには自分への評価を意識して変える必要があります。紙を用意して、「人前で話すのが苦手」「あがり症だ」など自分のマイナス部分を書き出し、その横にそれらを否定する言葉を書き足しましょう。「人前で話すのは苦手じゃない」「自分はブラスに物事を捉える性格だ」などです。それを、朝晩欠かさず口にしてみてください。これは本当に効果がある方法で、自己評価が変わっていきます。
入念な準備を
2つ目の克服法は入念な準備です。不安を払拭するには事前の準備を怠らないのが大切です。入念な準備によって、本番で予期せぬトラブルが起こっても冷静に対処できるだけでなく、「これで安心だ」という思いが自信を生むのです。資料を作るときは本番で突っ込まれそうなポイントを探して、その解決策をまとめておきましょう。
本番を意識してシュミレーションするのも大切です。人前で話すのが苦手な人は流れを一通り頭に入れておくと本番でもスムーズに話を進めやすいです。鏡やビデオを利用して、自分の表情や声色、話すスピードをチェックするのもよいでしょう。
1対1で話す意識から
人前で話すのが苦手な人は、相手が大勢だと意識し過ぎる傾向があります。本番ではまず、誰か特定の人1人に向かって話す意識から始めましょう。これが克服法3ポイント目です。
落ち着いて話せるようになるまでその1人に向かって話をし、少し余裕が出てきたら周りの大勢の人にも語りかけるようにします。その後は1人→大勢と交互に話す対象を変えていきましょう。大勢を意識しなくなると、人前で話す苦手意識は自然と薄らいでいきます。
話す内容に意識を集中
人前で話すのが苦手な人は、話す内容以外のことに意識が向いているケースもあります。「失敗して自分の評価が下がるんじゃないか」「出来ないやつと思われたらどうしよう」など、人前に立つことで自分がどう思われるかに目が行きがちです。人前で話す上で大切なのは、いかに聞いてる人にわかりやすく内容を伝えるかです。人前で話すのが苦手な人は、話す内容に集中してそれ以外のことには捉われないようにするのも、大切なポイントです。
人と話すのが苦手な人は、「相手が話しやすい人」になるのを目指して克服しよう
人と話すのが苦手な場合の克服法をご紹介しました。仕事の場では、同僚、後輩や部下、上司、お客様など、様々な人と話します。また、人前で話すのが苦手という意識も、プレゼンを成功させるために克服したいものです。ご紹介した克服法をぜひ参考にして、仕事を成功に導いてください。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません