残業代はどこまで貰える?満額支給している企業が少ない現状
企業が残業代を払いたくない理由
現在の労働基準法では、一日の労働時間の上限は1日8時間。週に40時間と定められております。
これを超える部分が残業代となり、月給の場合でも時間単価に計算した時に最低でも1・25倍にしないといけない決まりがあり、深夜10時以降は更に1.25倍(定時が深夜10時以前だと、合算して1・5倍となります)などと決められており、企業側としては想定外に人件費がかさむ大きな要素となります。
また、残業についての管理をしっかり行わないと、わざとダラダラと仕事をして、無駄に残業代を稼ごうとする社員が必ず出てきてしまいます。
また、月に60時間以上残業をした場合は残業の割増分が1.5倍となり、労基署からのチェックが厳しくなってしまいます。
企業側は残業代を払う事よりも、労基署からのチェックが厳しくなったり、監査で違法性を指摘される事を嫌がっている企業も多く、残業管理にはシビアや暗黙のルールを設定しているところが多いのが、多くの企業の現状となっております。
残業代は申請すれば全額もらえるか?
残業をした場合、申請をすれば全額もらえるのか?
残業代がまったく出ない企業や、頭打ちをしている企業などもありますが、タイムカードなど、残業した証拠が残っており、労働基準法などのワードを口にすれば、
残業代を請求する権利はあり、企業側も支払う義務もありますので、行動を起こせば残業代はもらえます。
ですが、今の日本社会の現状からいって、勤めている会社を辞めるつもりがなく継続して勤務したいのであれば、考えなしに残業代を請求するというのはとてもリスクが大きいのが現状です。
まず、ほとんどの場合が他の従業員より残業時間が多い。もしくは多く申請すると上司などからなぜ、こんなに多いのか?と突っ込まれます。
本当に定時時間外でないとやりようがない仕事(客の都合など)があった場合は正当な理由として主張しても問題はありませんが、事務処理やアポイントの都合などの要素があるのであれば、
やり方や段取りが悪い。定時時間内で仕事を処理しきれないのが悪いと、無能扱いされてしまいます。
当然、何を言われても、労働基準法やもらえる権利があると言い続ければ、残業代を請求して貰える権利はありますが、職場で居場所がなくなる。
ボーナスの査定で調整されてしまうなどといった結果になるのが現状です。
残業時間などは入社前に確認しておく必要がある
実際には、どうやっても定時時間内にこなせる仕事量ではないのに、しっかり残業代をもらえない。多くの企業の従業員が抱えている不満かと思いますが、
そういった俗にいうブラックの体質というのは、既に定着してしまっている現状を変えるというのはかなりハードルが高いです。
労働組合や従業員の過半数以上などと足並みを揃えて、抗議や改善要望を出さないと、自分一人で突っ走ってしまうとと、残業代以上に不利益になる事が多くなってしまいます。
外から見たら、どう見ても理不尽でブラック体質な事でも、そこで長年勤めている人たちは出世願望が強かったり、残業代が払われないのが当たり前という思考になっており、
残業代の改善に一緒に行動を起こしてくれる人というのは、極めて少ないというのが現状です。
会社に入社したら残業代は周りに足並みを揃えるしか方法がないのが現状で、残業代を満額もらえないというのは、その会社に入った時点で諦めないといけないというのが現状です。
ですので、残業代については、入社する前の面接や会社説明会などで確認しておく必要があります。
聞き方としては、社員の平均残業時間を教えてください。といえばいいでしょう。
大体○○時間と具体的に返答してくれる所は多いです。ですが、入社前に面接官や総務や人事の人から言われる平均残業時間は、実際に残業している時間ではなく、
残業を申請している平均時間と思った方がよいでしょう。
本当の残業状況を確認したいのであれば、夜何時くらいまで電気がついているか?人が残ってる雰囲気があるかを確認する必要があります。
また、もし残業代がしっかり支払われない会社に入社してしまったら、万が一の為に、タイムカードの記録などを手元に残しておくのもよいでしょう。
残業代は、満額出ない会社。かットや頭打ちなど、理不尽な独自制度が確立している企業が多いというのが現状です。
残業代を貰える権利はあっても、仕事を続けるうえで、周りと足並みを揃えるというのはとても重要で、行動を起こせる人はごく一部です。
残業代については入社してから、現状を変える事も不可能ではありませんが、入社前に現状を把握して納得した残業制度・給与制度がある会社に入社する事がとても重要になってきます。
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