ロジックツリーの作り方とマーケティングに活かすためのポイント
ロジックツリーとは原因と結果などを木の図に整理する方法
人間は物事を順番に追って考える際、「原因と結果」等のように「全体的な流れ」に沿って分析していきます。この過程で「ツリー状(トーナメント表のようなピラミッド型)の図に表し整理する方法」をロジックツリーというのです。このロジックツリーは、基本的な作り方は簡単であり、「情報の見落としが減る」、「最初の問題から新しい問題点がみつけられる」等の利点があります。また、作り方のポイントを把握しておけばマーケティングにも活かせるでしょう。
マーケティングに活かすためにもMECEを重視する
ロジックツリーの作り方において、MECEが重視されます。MECEは、日本語で「ダブりなく、モレなく」という意味です。そして、ロジックツリーはできるだけ重複や見落としのない作り方をしなくてはいけません。なぜなら、「無駄が増えてしまう」「見落としが増える」などの可能性が高くなるからです。そういった作り方では、ロジックツリーをマーケティングに活用できる可能性が低くなってしまうでしょう。
ロジックツリーの作り方はテーマの選定・分析・分類の流れ
ロジックツリーの基本的な作り方は、最初にテーマを決めます(第1層)。最初の分析でMECEに分類し(第2層)、次の分析に移りまたMECEに分類し(第3層)、という工程を最後の分析まで繰り返し、トーナメント表のようなピラミッド型の図を完成させていくのが作り方の流れです。ロジックツリーは、上層では「簡潔に分析」し、下層にいくほど「分析されている内容がより具体的である」という作り方が望ましく、解決策が打ち出せるよう意識した作り方をしていくのが重要となるでしょう。企業等がチームでマーケティング分析をする際、ロジックツリーは分析中の情報を図に表せるため情報の共有がしやすく、解決策を作る場合の代表的な作り方になっています。
マーケティング分析では情報の掘り下げ量や内容の密度が重要
ロジックツリーの基本的な作り方は簡単ですが、企業等がロジックツリーを用いてマーケティング分析をする際「情報の掘り下げ量」や「内容の密度」が求められるので難しい作業となります。ロジックツリーでは「上層の問題点を下層へ設定していく」作業を繰り返していきますが、この「問題点」が見えてこなければ下層へ設定できません。また、下層へ行くにつれ「問題点」も細分化されていくため設定は難しくなっていきます。マーケティング分析ともなれば経済のバランスも読む必要性も出てくるため、「去年まで良かったのに」ということも当たり前です。さらに作り方のポイントを守らないと、ダブりがあり情報が整理されておらず説得力がなくなってしまうでしょう。
ロジックツリーは用途によって3種類に使い分けされる
ロジックツリーは人間が「物事を順番に追って考えること」を目で追って分析しやすく、基本的な作り方も簡単なことから「WHYツリー(問題発見ツリー)」、「HOWツリー(問題解決ツリー)」、「WHATツリー(要素分解ツリー)」の3種類があり用途によって使い分けられています。WHYツリーは「結果から原因を探っていく場合」、HOWツリーは「目的を立て手段を選んでいく場合」、WHATツリーは「全体をとらえ部分的に細分化していく場合」が適しているでしょう。企業等がチームでマーケティング分析をする際、「なぜ」、「どのように」、「何が(どうなっている)」のように視点をはっきりとさせた上で、解決策を作る場合の作り方です。
WHYツリーとHOWツリーはイシューツリーでもある
イシューツリーのイシューとは「論点(議論の中心となる問題点)」という意味です。ロジックツリーは「(現実に起こってしまった)結果」からテーマを立て「原因を追及」していくのに対し、イシューツリーは「(現実に起こっていない)仮説」からテーマを立てシミュレーションしながら「論点を吟味」していきます。よってWHYツリーとHOWツリーは、「仮説の実証や反証」を示す場合はイシューツリーとなるのです。企業等がマーケティング分析をする際、「計画」、「社内環境」、「経済環境」等を読み、解決策を作る場合の作り方だと言えるでしょう。イシューツリーを用いて「仮説の反証」を示せた場合、「計画を実行しない」等の展開も生まれます。
マーケティングに活かすロジックツリーの作り方はMECEの重視・情報の掘り下げ量がポイント
ロジックツリーの作り方自体は簡単です。しかし、ロジックツリーは「ただ細分化されたロジックツリーを作ること」が目的ではなく、「的確なロジックツリーを作ること」が重要だと言えます。マーケティング分析をする際、ロジックツリーを用いることによって現在の状況が把握でき、「これから何をするべきかが確認できる」のでロジックツリーを活用しましょう。しかし、マーケティングに活用できるロジックツリーにするには、情報の掘り下げ量や内容の密度が求められます。また、マーケティングの活用に限らず重複や抜けが無いように作りましょう。
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