はい作業主任者技能講習・試験を受けて資格取得する際のポイント
はい作業主任者は労働安全衛生法に定められた国家資格の一つ
はい作業主任者技能講習の試験内容をご紹介するまえに、まずは、はい作業について説明します。「はい」を漢字で書けば「椪」で、袋・箱・原木や米俵などを積み重ねたもののことで、倉庫・上屋・土場において穀物や鉱石等のばら物以外の荷の集団を指します。そして、荷を積み重ねて「はい」とすることを「はい付け」といい、荷を持ち出すために「はい」をくずすことを「はいくずし」といいます。「はい作業主任者」は高さ2メートル以上のはい作業を行う際の労働災害を防止するのが目的で、労働安全衛生法に定められた国家資格の一つです。
はい作業主任者ははい作業主任者技能講習を修了した者のうちから専任される
事業者は、はい作業時の労働災害を防止するため、高さが2メートル以上の「はい」の「はい付け」または「はいくずし」の作業(荷役機械の運転者のみによって行なわれるものを除く)については、はい作業主任者技能講習を修了し、試験に合格して資格を取得した者のうちから「はい作業主任者」を選任して、その人が当該作業に従事する労働者の指揮や、その他厚生労働省令で定める事項を行わせなければいけないと定められています。
資格所有者が複数いる場合は勤務態度などを見て選任する
この「はい作業主任者」の選任方法は大前提としては、はい作業主任者技能講習を修了して資格を保有していることです。資格を複数人が保有している場合には勤務態度や年齢、スキルなどを見て判断するようです。そして、資格所有者から、はい作業主任者を選任した場合は労働基準監督署に届け出る必要はないものの、作業主任者の氏名とその者に行わせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示する等、関係労働者に周知しなければならないと定められています。
資格を取得しているはい作業主任者の役割
資格を持つはい作業主任者の具体的な役割としては次のようなものがあります。
・作業の方法及び順序を決定し、作業を直接指揮する
・器具及び工具を点検し、不良品を取り除く
・はい作業を行なう箇所を通行する労働者を安全に通行させるため、必要な事項を指示する
・「はいくずし」の作業を行なうときは「はい」の崩壊の危険がないことを確認したあとに、はい作業の着手を指示する
・作業箇所の高さが床面から1.5mをこえるときは、労働者が安全に昇降するための設備及び保護帽の使用状況を監視する
このように、はい作業に関わる仕事に対しての安全管理に携わっています。
資格を取得するにははい作業主任者技能講習し試験を受ける
「はい作業主任者」になるには、はい作業主任者技能講習を修了し、試験を受けて合格しなければいけません。はい作業主任者技能講習の受講資格は、18歳以上の者で、なおかつ「はいつけ」または「はいくずし」作業が3年以上の実務経験者が試験は受けられます。はい作業主任者技能講習及び試験は各都道府県労働局長登録の教習機関が実施しています。そのため試験の詳細は都道府県労働基準協会等に問い合わせる必要があります。はい作業主任者技能講習を受ける費用も、教習機関によって異なりますが、おおむね10,000円程度です。
資格を取得するためのはい作業主任者技能講習の内容
はい作業主任者技能講習は二日間行われます。
・はいに関する知識
・人力による「はい付け」または「はいくずし」の作業に関する知識
・機械による「はいつけ」「はいくずし」に必要な機械荷役知識
・関係法令
そしてマークシート方式の修了試験が1時間で行われます。はい作業主任者技能講習の試験合格基準は各分野40%以上の正答、なおかつ全体で60%以上の正答となっています。なお、はい作業主任者技能講習試験の合格率はほぼ100%ともいわれています。そのため、はい作業主任者技能講習を受講したほとんどの人が資格を得ています。
はい作業主任者技能講習の試験はしっかりと勉強すれば簡単であり資格は取得しやすい
はい作業主任者技能講習を受けて資格取得を目指す人が知りたい試験内容についてご紹介しました。はい作業主任者技能講習は、普段使わない法律用語や専門用語がたくさん出てきますが、講習の際に説明があるのでしっかりと聞いておけば試験が問題ないでしょう。なので、試験を受けるための勉強法として重要なのは講師の説明をよく聞いてメモを取る、という当たり前のことになってきます。したがって、試験の前の講習をまじめに受けることで合格でき、資格が取得できます。資格取得後は「はい作業主任者」として活躍ができるようになります。
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