出産祝いの相場と渡す時のマナー
出産祝いには何を贈るべき?
そもそも出産祝いとは、自分と親しい間柄の人が出産した時に赤ちゃんの誕生を祝って贈り物をすることを指します。長い妊娠生活や命がけの出産を終えた母親と、それをサポートした父親をねぎらうという意味があります。
では、出産祝いとしては何を贈るべきでしょうか?
現金か品物を贈るのが一般的
出産祝いには現金や商品券、赤ちゃんや母親が使う品物を贈るのが一般的です。
相手が欲しがっている物がある、好みをよく知っている場合は品物を贈ると喜ばれるでしょう。逆に相手の欲しい物や好みがわからない場合は、現金や商品券が無難です。
出産祝いの金額相場はいくら?
出産祝いの金額は相手との関係や贈る側の年齢によって異なります。相場よりも少ない金額を包むのも、多い金額を包むのもマナー違反です。相場通りの金額を包みましょう。
兄弟や親族の場合:1~3万円
自分の兄弟や親しい親族に渡す出産祝いの相場は1~3万円程度です。ただし、親族でもまったく付き合いがない場合は贈らないのが一般的のようです。
自分の子供が出産した場合の相場は3~10万円ほど。自分の子供が出産した時に出産祝いを贈るかどうかは地域や家庭によって異なり、里帰り中に面倒を見てもらうのを出産祝い代わりにする家庭もあります。
親しい間柄の兄弟や親族が出産したら奮発してあげましょう。
友人の場合:5,000円~1万円
友人への出産祝いの相場は5,000円~1万円。親友に渡す時は1万円を包むのが一般的です。
友人への出産祝いは、現金よりも欲しがっている物や好みの物を贈る人も多いですね。友人に贈る際は、事前に欲しい物を聞いておくといいですね。
会社の同僚の場合:3,000~5,000円
会社の同僚への出産祝いの相場は、3,000~5,000円です。これは個人で出産祝いを贈る場合の相場であり、同僚同士でお金を出し合って大きなものを1つ贈るなら1人あたりの金額はもう少し下がるでしょう。
親しい相手に贈るなら、もう少し奮発するのもいいかもしれません。
会社の部下の場合:5,000~1万円
会社の部下に贈る際は5,000~1万円が相場です。部下にいいところを見せたい、見栄をはりたい、可愛がっている部下を祝いたいなどの理由があったとしても、相場以上の出産祝いは贈る相手の負担になります。あくまでも相場の範囲内の金額を包みましょう。
また、何人かでまとめて包む際は、上司として他よりも包む金額を3,000円ほど多く出すのが一般的です。少し多めに包むと、さりげなくお祝いの気持ちを伝えることができます。
双子の場合:相場の1.5倍~2倍の金額
生まれた赤ちゃんが1人だけとは限りません。双子が生まれた場合の出産祝いに悩む人は多いですね。双子が生まれた時の出産祝いの相場は、1人生まれた時の相場の1.5~2倍の金額です。2人分の出産祝いを渡すと考えてください。
1人分の出産祝いしか贈らないのは、マナー違反と思われる可能性があるので注意してください。
2人目や3人目の場合:1人目同様の金額を包む
どうしても2人目、3人目以降は1人目に比べるとお祝いは地味になりがちです。しかし、おめでたいことに変わりはありませんから、盛大に祝いましょう。
2人目、3人目以降の出産祝いの相場は、1人目と同じ金額です。2人目だから、という理由で出産祝いの相場が下がるわけではありません。
年齢によっても相場は異なる
贈る側の年齢によっても出産祝いの相場は異なります。贈る側が20~30代の場合は5,000円が相場です。40代以上になると相場は1万円ほどになります。 自分の年齢と贈る相手との関係性を考慮して、出産祝いとしていくら包むかを決めるのがベストです。
出産祝いに贈ると喜ばれるオススメの品
現金ではなく物を出産祝いとして渡すこともよくあります。品物を渡すなら、贈る相手の希望を聞くのがベストです。
「何が欲しいか聞いていない!」「なんでもいいと言われた!」など、何を渡すか悩む人にオススメの、出産祝いとして喜ばれる品を紹介します。
オススメの品①:80cm以上のベビー服
可愛らしいベビー服は喜ばれること間違いなしです。ベビー服を選ぶ時に注意したいのは、サイズです。赤ちゃんは成長が早いため、服のサイズはすぐに変わります。生まれてすぐに着る服はだいたい両親や親族が用意しているので、生後半年~1歳半くらいに着られる80cmのベビー服を選ぶと喜ばれます。
出産祝いのベビー服は安物ではなく、ブランドの物を贈るのが一般的なマナーとされています。
オススメの品②:抱っこひも
赤ちゃんがいる家庭に欠かせないのが抱っこひもです。最近は抱っこひもの種類も豊富で、機能性や安全性だけでなく、おしゃれなデザインのものが増えています。
抱っこひもの中でも特にママに人気なのが、「エルゴベビー」の抱っこひもです。体への負担がかかりにくく、快適に使用できます。世界のセレブにも愛用されているそうです。
オススメの品③:ベビー・マタニティ用品専門店の商品券
相手が困らずいつでも使える物といえば、現金や商品券が挙げられるでしょう。商品券だとデパートで使えるものを贈るのが一般的ですが、ベビー・マタニティ用品を専門に扱うショップの商品券は特に喜ばれます。
出産祝いとして相場通りの現金を包むのはちょっと味気ない、と考える人は商品券をプレゼントしましょう。
オススメの品④:ママ用のプレゼント
これまではベビー用品を紹介しましたが、ママが使うアイテムのプレゼントも喜ばれます。出産祝いの品となると、どうしてもベビー用品が多くなりがち。ママが使うおしゃれなアイテムのプレゼントは、確実に喜んでもらえます。
赤ちゃんがいるママ必須のマザーズバックやノンカフェインのお茶・お菓子、授乳がしやすくなる授乳クッション、おむつを入れるポーチなど。育児を応援するグッズを贈りましょう。
オススメの品⑤:カタログギフト
最近人気なのは、カタログギフトです。相手が欲しい物を選んでもらえるのが最大の魅力。カタログギフトの種類は豊富で、カタログギフトによってコンセプトや選べる物がまったく異なります。そのため、現金や商品券にはない「選ぶ楽しみ」があります。相手の好みや、どんなものを贈りたいかなどをよく考えて選びましょう。
出産祝いを渡すタイミングはいつ?
出産祝いを渡すタイミングには注意が必要です。タイミングが早すぎると相手の迷惑になります。出産祝いを渡すのに最適なタイミングはいつでしょうか?
出産の報せを聞いてから生後1ヶ月後までに送る
出産の報せを受けてから生後1ヶ月後のお宮参りまでに贈るのがマナーです。だいたい出産から10日以降に出産祝いを渡す人が多いですね。出産祝いは母子の無事を確認してから贈りましょう。直接渡しに行くなら、必ず相手の都合を聞いてからにしてください。お祝いを渡しに行くのですから、相手の迷惑になるようなことはNGです。
出産祝いを包む祝儀袋の書き方・選び方
出産祝いはおめでたいことなので、必ずご祝儀袋で包みます。ご祝儀袋の選び方と表書きの書き方を紹介しましょう。
表書きは「御祝」「御出産御祝」「寿」「ご出産」
ご祝儀袋の表書きには「御祝」「御出産御祝」「寿」「ご出産」「祝 御出産」「御誕生祝」などと書くのが一般的です。
水引の下には贈り主として自分の名前を書きます。書くのは名字だけでも構いませんし、同姓が多いならフルネームを書きましょう。夫婦連名の場合は中心に夫のフルネーム、その左に妻の名前を書くのがマナーです。
水引の種類は紅白蝶結びを選ぶ
ご祝儀袋は、水引が紅白の蝶結びになっているものを選びましょう。
蝶結びは「何度あっても良い祝い事」に用いられるものですから、出産祝いに適しています。
最近は紅白蝶結びのご祝儀袋以外にも、赤ちゃんをイメージした可愛らしい出産祝い用の袋が数多く販売されています。お祝いの気持ちを込めて、可愛らしいデザインのご祝儀袋を選ぶのもいいですね。
ご祝儀袋を選ぶ際のポイントは、渡す金額に合った袋を選ぶことです。袋だけが立派なもので、中の金額はそれほどでもないというのはマナー違反になります。包む金額に見合うご祝儀袋を選びましょう。
出産祝いを渡す際の注意点
最後に、出産祝いを渡す際の注意点について説明します。贈る相手がどれほど親しい間柄だとしても、親しき中にも礼儀ありという言葉があるように、礼儀やマナーは守らなければなりません。
祝いたい気持ちを最優先にして相手の都合を考えないでいると、縁を切られてしまうかもしれませんよ。
現金を渡す場合は新札を用意して「4」「9」が入った金額はNG
出産祝いとして現金を包む場合は必ず新札を用意します。日本では縁起が良くない数字とされている「4」や「9」が入る金額は避けてください。例えば4,000円や9,000円などですね。複数人でまとめて出産祝いを渡すような場合は、「4」や「9」が入る金額にならないよう調整してください。
包む金額が高すぎるのもマナー違反
出産祝いとして包む金額が高額になるのもNGです。贈られる側の迷惑になります。金額は高い方が良い、というわけではありません。
なぜなら、出産祝いをもらったら「お返し」をするのがマナーだからです。出産祝いのお返しの相場は、渡した金額の3分の1程度が相場とされています。つまり、包んだ金額が多ければ多いほど、お返しの額も大きくなるので贈った相手の負担になってしまうというわけです。
出産祝いに包む金額が相場の範囲内としても、気持ちは十分伝わります。出産祝いと共にお祝いの言葉やいたわりの言葉をかけるだけでも喜ばれるでしょう。
出産祝いを渡すタイミングは地域によって異なる場合も
出産祝いを渡すタイミングは地域や家庭によって異なるものです。出産祝いを渡したいときは、まず相手の都合を聞いてからにするのが1番です。特に地方で出産した人に贈る際は注意してください。例えば、大安や友引などのお日柄を重視している家庭の場合は大安に合わせて出産祝いを贈る、などです。
さらに出産祝いとして包む金額も地域によっては一般的な相場とは異なるので、贈る際はよく調べてからにしましょう。
品物を贈る時は他の人と被らないか確認する
出産祝いとして現金ではなく品物を贈る際は、他の人と被らないように気をつけたいですね。おむつなど消耗する物ならいくらあっても助かりますが、いくつも必要ないものが被ってしまうと、贈る相手を困らせてしまうかもしれません。
何を贈るかは秘密にしてサプライズ感を演出したい気持ちはわかりますが、品物を贈る場合は、相手が必要としているか、他の人と被らないかを確認するのが無難です。
相手に喜んでもらうことを第一に考えましょう。
出産祝いの相場は贈る相手との関係によって異なる!高価過ぎるのはマナー違反
出産祝いの相場と渡す時のマナーについて説明しました。出産祝いの相場は相手との関係によって異なります。親しい間柄だからと多少奮発するのは構いませんが、相場以上の金額を包むのはマナー違反です。贈った相手の迷惑になりますので、高価過ぎるものを贈るのはやめましょう。
もっとも注意したいのは、出産祝いを渡すタイミングです。必ず母子の無事を確認し、相手の都合が良い時に渡しましょう。さらに地域や家庭によっても差がありますので、よく確認してから渡してください。
出産は命がけのものであり、赤ちゃんが生まれるのは非常におめでたいことです。相手の状況を第一に考え、お祝いしましょう。
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