退職金手続きの流れと従業員への支給方法

2016年12月9日退職金

会社は貢献してくれた従業員に対して退職金を支払う

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退職金支給手続きについて知るには、最初に退職金の仕組みについて学びましょう。まず退職金とは、従業員が入社してから退社するまでの期間働いて会社に貢献した事に対して支払われる報酬の事を指します。

退職金の支払いは法律では定めておらず、会社の就業規則による

従業員へ退職金を支払うように定めている法律は存在していません。従業員へ退職金が支払われるかどうかは、会社の就業規則に「退職金の給与規程と退職金の支払いについて定められているかどうか」で決まります。

その退職金を会社からきちんと支給してもらうには、必要な手続きをこなしておく必要があるのです。退職金支給手続きの流れを押さえておきましょう。

退職金は「分離課税方式」で所得税や住民税が課税対象

退職金は、所得税や住民税も課税対象になります。課税対象となっていますが、退職金の課税は分離課税方式で行われています。分離課税方式とは、他の所得と完全に区別されて課税される方法です。そのため、他の所得が多いときでも、退職金にかかる税金が高くなることはありません。

その退職金への課税については、退職金支給手続きの際に会社の経理課などから説明を受けるでしょう。流れを把握するためにも、説明を受けておいてください。

退職金支給手続きの流れは大きく分けて5つ

退職金支給手続きは、大きく分けて以下の5つの流れに沿って退職金支給手続きが行われます。

1.従業員の退職金の金額を会社の就業規則および退職給与規程に基づいた上で算出する。

2.退職者である従業員は「退職所得の受取に関係する申告書」を提出する。

3.退職金にかかる所得税と住民税の源泉徴収の税額を算出する。

・所得税は、退職金から退職所得の控除額を差し引いた数値を2で割り、所得税額の逆算表を参照した上で源泉徴収の税額を算出する。

・住民税は、退職金から退職所得の控除額を差し引いた数値を2で割って10%をかける。

10%の内訳は市区町村の住民税が6%で都道府県の住民税が4%となる。

4.所得税および住民税の源泉徴収の税額を納付する。

5.退職金を従業員に支給し、退職所得の源泉徴収票を退職者に発行する。

退職金をボーナスへ上乗せして支給する会社が増えている

近年では、従業員に一度に支払う退職金制度そのものを廃止する企業が増えています。

退職金支給手続きを一度に行うのではなく、1会計の期間の度に「従業員がどれだけ会社に貢献したか」を判定します。そして、会計年度内に年末のボーナスなどの形で、退職金を分割して渡すシステムです。

ボーナスによって退職金が支給されると、退職所得控除が受けられない

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所得税や住民税、そして源泉徴収票などの税金の課税が関係してくる退職金支給手続き。勤めている会社の経理課が、ほとんどの手続きを行ってくれるのが通常となっています。従業員にとっても上乗せ方法であれば、一度に退職金をもらうときと比べて、退職金支給手続きの煩雑さは軽減されるかもしれません。

分割方式での退職金支給は、会社にとって税金を節税出来たりするので、会社の資金面においては有利でしょう。しかし、毎年ボーナスとして従業員に退職金が分割して支給される形となるため、退職所得控除を得られないなどのデメリットがあるのです。

会社から従業員へ支払われる退職金の手続きの流れを参考に円満退職しよう!

退職金手続きの流れと従業員への支給方法を紹介しました。自分自身で税金の課税方法や、退職金支給手続きの流れを把握しておくと、退職金受給に関する予期せぬトラブルがあった際に対応しやすなるでしょう。

退職金支給手続きは、会社の経理課がほとんど行ってくれます。しかし、自分自身でも流れを覚えるようにしましょう。今回紹介した会社から従業員へ支払われる退職金の流れを参考に、円満に退職するようにしてください。

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2016年12月9日転職

Posted by BiZPARK