大卒でフリーターになる割合と未就職の2大理由
大卒の新卒がフリーターになる割合は約3%
文部科学省の学校基本調査によると、大卒でフリーターになる人は約1万7千人です。この数字は、その年の大学卒業者である新卒のうち約3%の割合にあたります。
また、非正規社員・フリーター・無職を合わせると、大学卒業者のうち約20%の割合に当たります。ここでの大卒とは、所謂新卒時の「大学卒業時点の進路」を指しており、「一度は就職したものの退職してフリーターになった大卒者」は含まれていません。
「理系<文系」「男性<女性」の傾向が高い
大卒でフリーターの割合は、「理系よりも文系」「男性よりも女性」に多いのも特徴です。
特に理系と文系の格差は大きく、大学卒業時の内定率でみると、全国平均で文系が約91%であるのに対し、理系では約95.2%と、約5ポイントの差があります。
大卒でフリーターになる理由①:内定がもらえない
大卒でフリーターになる理由の一つ目が「一生懸命就活をしたのに、一社からも内定をもらえなかったから」です。
これには、本人の資質・能力のほか、その年の経済状況が大きく影響しています。不景気などの理由で企業がその年の採用数を減らすと、おのずと大卒でフリーターの割合が増えてしまうのです。
一度フリーターになると抜け出すのは難しい
上記の理由の場合、本人には「就職したい」という気持ちがあります。働きたい意欲があるのに、就活の年で学生が被る不利益に差がありすぎるのは問題だとされています。最近では第二新卒や既卒者も新卒就活と同じ扱いで採用しようという企業の割合も増加しています。
しかし、一度フリーターになってしまうと、なかなか正社員への道が開けないのが、現状です。もっと転職市場が活性化すれば、フリーターの割合が減る可能性もあるのです。
大卒でフリーターになる理由②:夢を目指すので就職する気がない
大卒でフリーターになる理由の二つ目が「そもそも就職する気がなかったから」です。たとえば、「自分のお店を持つために、バイトで開店資金を稼ぐ」や「ミュージシャンになるため、バイトで生活費を稼ぎながらオーディーションに挑戦する」など夢を目指すという割合が意外と多いのです。
夢を諦めた後にフリーターから抜け出すのも難しい
こちらの場合、一つ目の理由に比べて前向きではあるのですが、夢を諦めてもフリーターから抜け出せずにそのまま年をとって、不安定な生活になってしまうという人も多いです。こういった人が正社員を目指せばフリーターの割合も減るでしょう。
就職する必要がない人は減ってきている
また、「就職しなくても生活に困らない」や「花嫁修業をするから」など、就職する必要のないために、フリーターの人もいます。
しかし、長引く不況や正社員の賃金低下により、このような余裕のある家族・世帯の割合は年々減っています。できるなら正社員として雇用してもらうのが一番だと思います。
大卒フリーターの割合は約3%!主な理由は「内定がもらえなかった」と「夢を目指す」
大卒でフリーターになる人の割合は約3%ですが、非正規社員や無職も合わせると約20%になります。大卒でフリーターになってしまう人には、新卒で何社も受けて内定をもらえなかった者と、最初から夢などをみて就職する気がない者がいます。また、大卒時の内定率が文系と理系で差があり、文系の人は内定率が低いのが特徴です。
今後は、文系でも内定率を上げ、そして就職するという意識を持たせるよう意識改革が必要です。同時に雇用市場も拡大していくべきです。そうすれば、大卒者でフリーターという割合は減っていくでしょう。
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