「善処します」の意味とビジネスシーンでの正しい使い方
「善処します」は濁した返事の代表例
ビジネスにおける商談は、一言一句に意味があり、その使い方が命取りになる場面です。自身も相手もいかに条件を飲ませて自分の利益を上げるかを狙っているため、言葉を選ばずに受け答えをすると、相手にそれを利用されて取引の流れを持っていかれてしまいます。そのため、ビジネスにおいては即決ができない質問や要望に対しては、意味を濁した返事の使い方を重視するケースが多いのです。その代表的な例が「善処します」です。
確約でも否定の意味でもない言葉
商談における、濁した返事の代表例が、「善処します」です。「善処します」という言葉の意味は、「前向きに検討してみます」という、確約とも否定とも取れない言い回しなのです。よって、その場では結論が出せないため、一旦会社に持ち帰って後々返事をするというその場しのぎの意味としての使い方ができるため、重宝されるのです。これを言われると相手も否定をされていないため、それ以上踏み込めないのです。
「善処します」と言ったならその後の返事は重要
確約でも、否定の意味でもない「善処します」という言葉を用いる以上は、商談終了後にしっかりと返事をする必要があります。承諾にせよお断りにせよ、返事をしない行為は、「適当なことを言う人間だ」と決めつけられてその後の取引はなくなってしまいます。重要なのは「しっかりと社内にて検討したが、望む条件は得られなかった」などと、もっともらしい理由をつけて回答を行うことです。
「善処します」の使い方によっては取引を有利に進める意味がある
このように、ビジネスにおいては回答を保留する言葉が多く存在します。また、即決が出来るにもかかわらず、あえて保留を意味する言葉を使うことで、条件を更に提示する場合もあります。そういった意味も含め、前向きに「善処します」が用いられる場面が存在するのです。次項では「善処します」という言葉の使用例を挙げて、どのように会話を保留するのか、その使い方を確認していきます。
商談における「善処します」の活用例
ここでは、返答を濁す意味のある「善処します」の使い方を見ていくために、活用例を挙げてみました。
取引先:「ウチとしては、あと5%の値下げを行ってくれるか、希望納期に間に合わせてくれればすぐにでも返事をしたいのですが。」
自分:「ありがとうございます。しかし、その点につきましては私の一存では決めかねます。後々ご迷惑をおかけしては失礼ですので、一度社に持ち帰らせていただきたいと思います。」
取引先:「いい結果になりそうですかね?」
自分:「善処致します。」
このように、返答の詳細を濁す使い方をします。商談の中では、大変意味のある使い方で、上記にもあるように、今後につなげるために重宝するのです。
商談には後日の冷静な判断が大事
上記の会話例のように、相手に迫られた条件が度を超えていたり、または本当に一存では決められない者であった場合、「善処します」という言葉で会話を濁す使い方が大切となります。真っ向から否定すれば水掛け論になり、生返事をしては相手に了承したと強引に押し切られてしまいます。そのため、一度保留にして後日冷静にお断りをいれましょう。
返答を濁す意味のある「善処します」の正しい使い方は後日の冷静な返答で左右される
ビジネスにおいて決断力は必須な能力といえますが、時には決断を保留することで取引を円滑に進めるという場面も出てきます。その、一旦保留・返答を濁す意味で使われるのが、「善処します」という言葉です。この「善処します」をうまく活用し、遠回しにお断りを意味することも有効な手段となりますので、この機会に「善処します」の使い方を正しく確認しておきましょう。
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