プロパー社員とは?使い分ける意味と派遣社員などとの違い
「プロパー社員」とは正社員として直接雇用されている社員
プロパーとは英語のproperであり、多くの意味がある語ですが、ここでは「正式の、固有の」という意味合いで使われます。一般的に、プロパー社員とは、正社員として会社に直接雇用されている人のことをいいます。ただし、その会社に直接雇用されているとはいえ、嘱託社員(契約社員)やアルバイトなど、臨時の雇用者は含まないケースが多いです。
プロパー社員は派遣社員より処遇面は良いが責任が大きい
プロパー社員は、会社内の直接雇用社員(総合職、事務職、その他)です。そして、労働契約はその会社と直接締結しています。企業によっては、正社員だけでなく、嘱託社員(契約社員)もプロパー社員に含む言葉の使い方をします。出向社員や派遣社員などの非プロパー社員に比べて、一般的に処遇面は恵まれていますが、業務に対する責任が大きいのが普通です。実質的には、非プロパー社員と同レベルの業務を担当しているケースもあります。
プロパー社員は出向社員と区別するために使われる
会社との直接雇用契約を維持したまま業務命令を受けて、関連会社や事業投資先企業に異動し、就労する出向社員という社員がいます。この場合は、非プロパー社員です。プロパー社員が使われる意味としては、こういた出向社員との違いを明確にするためだといえます。仕事での意思決定や指示をする際に、立場が優先される会社もあるからです。
生え抜き社員や立場を明確にするために用いることもある
プロパー社員という言葉には、会社に直接雇用されている以外にも、新卒採用から長く勤続する社員を指す意味もあります。つまり、新卒採用から生え抜きであることをアピールすために用いられることもあるのです。日本の雇用システムでは、正社員や勤続年数が優遇される慣習があります。したがって、プロパー社員という言葉で立場を明確にしたいといった考え方もあるのです。
プロパー社員と派遣社員は同じ業務をしているケースもある
プロパー社員は、出向社員や派遣社員とは異なり、その会社に正規雇用された生え抜きの社員です。総合職も、事務職も、その他の職掌も含まれます。プロパー社員と、出向社員や派遣社員とが、実質的にほとんど同じ業務を遂行しているにも関わらず、労働条件や処遇が異なるので、問題になるのも最近は多くなっています。
派遣社員がプロパー社員の仕事を後任するケースは多い
派遣元の会社(人材派遣会社)から、派遣契約の下に、派遣先での業務を行うために派遣されているのが派遣社員です。これは典型的な非プロパー社員だといえます。業務上の指揮命令系統は派遣先に属しますが、給与支払い義務は派遣元です。労働契約は、派遣元と結んでいます。最近は、事務職プロパー社員異動後の後任が、派遣社員であるのは珍しくありません。プロパー社員と業務は同じでも、処遇面や責任などに違いがあります。
プロパー社員だけでは経営が回らないのが現実
労働契約の形態については、社会的にも大きな問題になるなど、注目される一方、働き方の多様性が増して、働きやすくなったという方も存在します。経済情勢の改善が見られない中、プロパー社員は勝ち組である、とする風潮も強いのですが、要は期待されるパフォーマンスと、処遇とのバランスが取れていれば、どのような労働契約の形態でも問題はないといえます。プロパー社員オンリーでは、経営が回らないのも現実なのです。
直接雇用されているプロパー社員は立場を明確にするために用いられ派遣社員とは処遇面で差がある
プロパー社員と言う場合、出向社員や派遣社員と対比して、その会社に正社員として直接雇用されている社員、の意味で使われる場合が一般的で、嘱託社員(契約社員)やアルバイトを含まないケースが多いです。プロパー社員には、会社によっては、正社員だけでなく、嘱託社員(契約社員)もプロパー社員に含む場合があります。プロパー社員と非プロパー社員との処遇差が、現場の士気に影響を与えるなど、近年大きな問題となっています。
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