「ご都合が悪い」を敬語として使ってはいけない理由
身内である上司には「ご都合が悪い」を使いがち
打ち合わせ系など、会社やバイト先で敬語を使う機会が最も多い相手は言わずもがな上司でしょう。しかし、上司との会話は正直な話そこまで敬語を意識する必要がありません。なぜなら、打ち合わせ系などの業務でも、上司は目上の人でありながら、接する機会の多い身内の人間なため敬語の内容よりも敬う雰囲気が大切になります。そのためついつい打ち合わせ系などの場で「ご都合が悪い」なんて表現を使ってしまう事があります。
本当に大切なのは外部の人間との会話
敬語の使用が最も効果を発揮するのは、取引先の相手や営業でお世話になるお客様、面接官など、打ち合わせ系などの状況です。それらの方とは一期一会が多く「ご都合が悪い」や「させていただく」のような意味としてはわかるが不適切な言葉遣いが今後の関係に大きなダメージを与える可能性があります。癖はどうしても大切な場に現れてしまいます。打ち合わせ系などの場で「普段の何気ない上司との会話から気を引き締めて行きましょう。
「ご都合」に「悪い」を付けると尊敬表現でなくなる
先ほどからしきりによくない敬語として「ご都合が悪い」という言葉を選んで使っていますが、そもそもなぜ「ご都合が悪い」が敬語表現としてダメなのでしょうか?打ち合わせ系などの場で誤って使ってしまわないよう注意が必要です。
「ご都合」とは「都合」の尊敬表現です。都合には相手の状態を伺うというような意味があるので、相手の状況を聞く時に使う言葉です。では、「悪い」はどういう言葉になるかと言うと、ただの状況を指し示す言葉で尊敬表現でも何でもありません。「ご都合」という尊敬表現に、尊敬表現ではない「悪い」を付けた、「ご都合が悪い」という表現はあまり望ましくありません。打ち合わせ系などの場でも使わないように気を付けましょう。
「ご都合」に続く正しい言葉は「宜しい」
では、どのように変えればよいかと言うと、一例を上げると「宜しい」という言葉を使います。「宜しい」は「よい」の尊敬表現となるので、「ご都合」の後に続く奇麗な敬語表現になります。「ご都合が悪い」が口癖になっている方は「ご都合が宜しければ」と言いかえるようにしましょう。
細かいことですが、打ち合わせ系などの場で相手に「自分は分かっている」ということを使えることができます。
メールと会話での敬語の使い分け
一昔前までは敬語とは主に口語でありましたが、打ち合わせ系などの場も昨今は電電話よりもメールで連絡する機会が多くなり、伴うようにメールでの敬語表現が大切になってきました。しかし、打ち合わせ系などの場では口語で敬語表現ができる人間でもメールでの敬語表現が出来ない人間をよく目にするような気がします。メール敬語と口語敬語の最大の違いはわかりやすさです。メールの利点は簡潔に、都合のよい時に、短時間で理解できる事にあります。そのため周りくどい敬語を使うくらいならば、敬語表現を捨てる必要もあるかもしれません。
メール敬語はわかりやすさ
先ほどから出ている「ご都合が悪い」と言う言葉は敬語表現として間違っていると書きました。それは「ご都合」が尊敬表現だからです。「ご都合が悪い」を「都合が悪い」と表現すれば、これは敬語ではありませんが奇麗な表現になります。意味としても「ご都合が宜しい」と「都合が悪い」は同じです。「ご都合が宜しい」と書かれるより「都合が悪い」と書かれた方が読みやすくないでしょうか?メールの場合は周りくどい言葉よりも、とにかく意味を大切にしましょう。もちろんだからと言って、あくまでビジネスマナーの範疇である事は忘れないでください。
「ご都合が悪い」は尊敬表現ではなく不適切な敬語なので打ち合わせ系などでは使わない
今回の内容で敬語を使う場所について、「ご都合が悪い」が間違った敬語表現であること、メール敬語と口語敬語がある事を理解していただけたと思います。しかし、まだまだこの世界には打ち合わせ系などの場で間違った敬語を使っている人、敬語の使い方がわかっていない人が多数います。この記事を読んだ方は、「ご都合が悪ければ…」などと話してきた相手に諭すように言い聞かせてあげてください。もう「ご都合が悪い」とは使えなくなるはずです。言葉の大部分はこのような記事ではなく、耳から聞いて覚えていきます。あなたの敬語表現が正しければ、いずれあなたの周りの敬語表現は変わっていく事でしょう。するともう打ち合わせ系などの場所でも「ご都合が悪い」なんて表現を聞く機会はなくなるはずです。
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