遅刻や欠席をしたら？職業訓練で覚悟すべき処分

2018年4月25日2020年3月31日職業訓練

職業訓練とはどんな制度

職業訓練はその名の通り、その職業に就くためのスキルを身につけるために訓練を受けられる制度です。離職者、在職者、学卒者に関係なく職業訓練を受けることができます。

職業訓練にはさまざまなコースがそろっている

職業訓練には、国・都道府県が主催しているものから、民間の専門学校に委託されているものまでさまざまあります。対象者も全年齢向けと、若年者向けとかフリーター向けや、学校での訓練のみのものから企業での実地研修もついてるものまでさまざまです。内容も溶接などのガテン系からプログラマ、ウェブデザイナー、DTPやCAD、簿記やファイナンシャルプランナーなど、デスクワーク系のスキルが身につけられるものも多いです。

職業訓練を受けている間は給付金がもらえる

職業訓練は無料で訓練を受けられるだけでなく、安心して訓練を受けられるように、訓練中は給付金が支給されます。

・基本手当

失業保険の基本手当と同じものです。訓練期間中の全ての日が支給対象です。

・受講手当

訓練に出席した日数分、支給されます。１日あたり500円、40日の支給で20,000円の支給です。ただし日数に上限有りです。

・通所手当

交通費です。ハローワークが最も安いと判断した経路での支給になるので安い金額を支給されます。

・寄宿手当

家族と別居の必要がある場合に支給されます。

職業訓練を遅刻・欠席・早退したらどうなる

職業訓練は無職で仕事を探している人には、かなり魅力的なもののようですね。ただ、給付金まで支給される分、しっかり訓練には休みをとらず参加しなければならないようです。とはいえ、人生何が起こるかわからないもの。職業訓練で休みを取るとどうなってしまうのでしょうか。

出席率が8割を切ると退校処分

遅刻や早退、おおむね一日の訓練時間の半分以上だと休みとして扱われます。やむを得ない欠席・早退以外で80％以上の出席率がないと、退校処分とする訓練校が多いです。加えて、全訓練期間の80％だけではなく、一ヶ月あたりの出席率も80％を切ると休みではなく退校の扱いとする訓練校もあるようです。

出席率は、欠席だけでなく遅刻や早退も関係します。つまり、トータルの訓練時間のうち80％以上、実際に訓練を受けていなければならないのです。なので、遅刻や早退をした場合も、その時間を控えておいたほうが安全です。

やむを得ない理由に該当すれば遅刻・欠席も大丈夫

どんな理由であれ、休みを取ったらペナルティを課す扱いのブラック企業のようなことはありません。下記の「やむを得ない理由」に該当すれば、休んでかまいませんし、扱いとして給付金も減額されません。

・病気やケガ

・就職選考への参加

・国家試験や検定等の受験

・結婚式・新婚旅行

・親族の看護

・親族の結婚式・葬式への出席

・父・母・子・配偶者の死亡

・祖父・祖母・孫・兄弟姉妹の死亡

・配偶者、３親等以内の血族又は姻族の命日の法事

・子弟の入学式や卒業式への出席

遅刻・欠席・早退が続くと給付金の返還を求められる場合がある

どんな理由であれ、休みをとりすぎて出席率が8割を切ると退校というのは、少し厳しい気がしますよね。さらに場合によっては給付金の返還を求められる扱いの場合があります。では、休みを取る場合の理由一覧について見て行きましょう！

寝坊など明らかな自分の過失の場合

寝坊による遅刻、知人とごはんを食べに行くための早退、旅行による欠席など、やむを得なくない理由での遅刻、早退、欠席が1回でもあると、ハローワークからの指導が入り、給付金が不支給という扱いになります。2回目までは不支給だけ済みますが、3回同じ理由の遅刻、早退、欠席を繰り返してしまった場合、支給済みの給付金の返還を求められる扱いを求められます。

ハローワークが定める求職活動をしていない場合

職業訓練の受講中、また受講後も、定期的にハローワークに行き、職業相談を受ける必要があります。指定された来所日にハローワークにこない場合や、「ハローワークによる計画」に基づいた求職活動をおこなわなかった場合、給付金の支給停止、または支給済みの給付金の返還を求められる場合があります。

職業訓練を遅刻・欠席・早退の扱いはやむを得ない理由以外はNG

職業訓練は遅刻、欠席しても大丈夫ではありますが、例え、やむを得ない理由であっても出席率が8割を切ると、その時点で退校処分という厳しい処分がくだされるようです。数か月通うものですし、そこはケースバイケースにしてほしいところですが、一人ひとりに対処するのは実質難しそうですし、致し方ないのかもしれませんね。正当な理由なく休むと給付金の返還も求められてしまいますし、しっかり計画を立てて通うにこしたことはありません。