休職中に精神疾患の人がハローワークの専門援助部門を利用するメリット
ハローワークの専門援助部門では障害者の支援をおこなう
「休職中だけれど、元の職場に復帰するのは自信がない」「治療中の主治医から転職を勧められている」という人にぜひ知ってほしいのが、ハローワークの「専門援助部門」という窓口です。この部門は、障害のある人の向けたサービスをおこなっています。
障害にはうつなどの精神疾患も含まれる
「専門援助部門」は、「障害を持つ人のための、ハローワークの就職サポート部門」です。障害には、精神疾患も含まれます。休職後に復職するか新しい道を選ぶか、「まだ、どうするかはっきり決めていない」というケースは、よく見受けられます。この窓口のいいところは、登録前に相談に乗ってくれる点です。まずは、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。休職中でもハローワークを活用するのは、悪いことではありません。
障害者手帳の所持が転職に有利に働く
企業は、常時雇用の2%以上の障害者を雇用しなければならないことが、法律で定められています。そのため、障害者手帳を持っていると、休職明けの転職にメリットがあるのです。精神疾患があることなどを理由に転職をあきらめずに、ハローワークの制度を積極的に活用しましょう。
専門援助部門を利用するときめ細やかなサービスを受けられる
専門援助部門では、以下のような取り組みをおこなっています。
◆専門援助部門の取り組み
・履歴書の書き方などの相談
・「障害者就業・生活支援センター」などの案内
・職業能力や仕事の適性を把握するための職業評価の案内
・職業訓練(無料)の案内
・希望に応じて担当者が採用面接に同行
・就職後も担当者が電話や訪問を通じて継続的に支援
「トライアル雇用」や「ジョブコーチ」などの支援もある
休職中の人は、ハローワークの活用をためらうこともあるかもしれませんが、積極的に活用すべきです。企業側とのミスマッチを避けるために一定期間試しに働くことのできる「トライアル雇用」は、専門援助部門窓口で受けられるメリットのひとつです。「ジョブコーチ」などで事前の研修も受けられるので、休職中だからこそ積極的に活用しましょう。
休職中にハローワークを利用するには登録が必要
休職中に転職する意志が確定し、主治医もそれに同意してくれた場合についてお話ししましょう。ハローワークを利用する際は、登録が必要になります。ハローワークを利用する流れとしては、下記のとおりです。
ハローワークに登録
↓
求人情報提供
↓
面接などの準備
↓
採用
登録には主治医の意見書か障害者手帳が必要
休職中の登録には、主治医の意見書か障害者手帳(精神疾患の場合は精神障害者保健福祉手帳)が必要になります。障害者手帳は、初診から半年以上たっていれば市町村に申請できるので確認しておきましょう。いずれにしても、主治医の同意が必要です。休職中に転職を考えたなら、早い段階から主治医と十分な話し合いをしておきましょう。
精神疾患の場合は求人情報提供において情報公開が制限できる
「求人情報提供」については、精神疾患があることを企業側に公開する「オープン」と、非公開の「クローズ」の2種類があります。どちらを選ぶかは本人の自由です。ただし、登録時に提出したのが主治医の意見書である場合は、「クローズ」の求人のみになりますので、把握しておきましょう。
精神疾患の人が休職中にハローワークの専門援助部門を利用すると転職に有利なサービスを受けられる
休職中でも、ハローワーク利用は可能です。精神疾患も含めて、障害を持っている人は、専門援助部門という窓口がありますので、ぜひ活用しましょう。しかし、専門援助部門を活用する際は、主治医の合意が前提になる点を理解しておかなければなりません。ハローワークを「前向きな選択のための休職者のサポーター」と考え、まずは気軽に相談してみると良いでしょう。休職中の不安軽減にもなり得ますよ。
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