転勤辞令を会社から受けた際に確認したい人事異動拒否権

2016年11月29日2020年3月31日転勤

突然の転勤辞令に拒否権はある？

突然、転勤辞令を会社から受けた際に人事異動拒否権はあるのかというには気になるところだと思います。それでは突然の転勤辞令がでた場合に、人事異動拒否権があるのかを紹介します。

マイホームを買ったばかり、であったり、子供が受験で合格したばかり、というようなタイミングで会社から転勤の辞令が出るというのは、やはりつらいものです。しかし、すべての転勤辞令に対して人事異動拒否権があるというわけでは、もちろんありません。

まずは就業規則を誓約書で確認

その会社に入社するにあたって、会社と誓約書をかわしていたり、就業規則に従うようになったり、というのが、前提となっています。こういったものに、転勤などの人事異動についても、明記されています。

まずは、それを今一度確認するようにしましょう。こういったものの範囲内の転勤辞令辞令であれば、基本的には人事異動拒否権はなく従わなければいけません。

人事権の範囲内であれば転勤辞令は拒否できない

基本的に、上記の就業規則や誓約書に定められているような人事権の範囲内であれば、転勤辞令を拒否するといった、人事異動拒否権はありません。

こういった人事権というのは、もちろん、上司や人事と、相談というのは可能ですが、人事異動拒否権として、転勤辞令を拒否できるという前提とはなりませんので、注意しましょう。

転勤辞令に関する就業規定の例

会社によって、就業規則や就業規定は違いますが、こういった転勤の辞令に関わる部分の凡例を参考にご紹介します。

・会社は、業務上必要がある場合は、従業員の就業する場所又は従事する業務の変更を命ずることができる

・人事異動命令は正当な理由なくこれを拒むことはできないものとする

・会社は、業務上必要がある場合は、従業員に出向を命ずることがあり、従業員は正当な理由なく出向命令を拒むことはできないものとする

といったような文章が記載されているケースが多くあります。このような場合にはもちろん、人事異動拒否権といったものもなく、基本的には辞令を拒否できません。

正当な理由があれば指令を拒否できる場合もある

ただし、全ての転勤辞令が合理的とは限りません。このような場合には、転勤辞令を拒否できます。人事異動拒否権がある場合というのは、ではどのようなときなのでしょうか？人事異動拒否権がある場合は、転勤辞令を断る正当な理由があると、会社に認められる場合となります。

正当な理由とは国籍・社会的身分など

人事異動拒否権があるのは、正当な理由がある場合と先ほど紹介しました。このような、人事異動拒否権がある正当な理由としては、たとえば、以下のようなものがあげられます。

国籍、社会的身分を理由とする転勤の辞令の場合です。外国人だから、とか、業務と関係なく結婚した、離婚した、といったような私生活だけを理由としたような転勤辞令も、人事異動拒否権がある正当な理由と考えられています。このような場合には会社に認められるかどうかを、相談しましょう。

転勤辞令に対する人事異動拒否権は正当な理由があれば行使できる場合がある

転勤辞令を会社から受けた際に、確認したい人事異動拒否権について紹介してきましたが、いかがでしたか？転勤の辞令が出たら、あわてて人事に泣きつくのではなく、まずは、会社の規定を確認しましょう。

あわせて、今一度冷静になって、その転勤辞令の内容、そしてその理由について考えてみましょう。その転勤に正当な理由があれば、人事異動拒否権として会社も承諾をせざるを得ないと納得できるはずです。

また、正当な理由があれば、人事異動拒否権を行使できるケースもあります。きちんと理解をして、納得したうえで、転勤辞令の対応について進めてください。

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