入院のお見舞いで知っておくべき注意点【品物・暦】
お見舞いに行く前に確認したい5ポイント
友人や知人、親戚が入院したとなったら、真っ先に一目、顔を見たくなるのは仕方のないことですが、突然お見舞いに行くのはNGです。入院のお見舞いに行く際は、以下の5つのポイントを必ず事前に確認しておいてください。ほとんどは、相手の家族や病院に問い合わせればわかるでしょう。
①:相手はお見舞いを嫌がらないか?
まず、そもそもお見舞いしてもいいかどうかです。入院するほど相手の体が弱っているのならば、お見舞いへの対応すら辛い場合があります。そうでなくとも、衰弱している体調を見られたくなかったり、気を遣われるのが苦手だったりと、お見舞いを嫌がる理由は決して少なくありません。
②:入院した相手の病状は?
可能な範囲で、相手の病状についても知っておきたいものです。病気については、プライバシーにもかかわる内容ですから、ご家族相手でも無理やり聞き出すのはもってのほかです。しかし、症状が重いのか軽いのか、食べられないものはあるか(こちらはお見舞いの品物選びにもかかわってきます)などがわかると、お見舞いに対する心の準備もしやすいものです。
③:どんな言葉をかけるべきか?
その病状に応じて、どんな言葉をかけるべきかも考えておけるといいですね。入院のお見舞いの際は、相手を「はやく退院しなければ」と焦らせてしまう話、相手のプライバシーに深入りする話、相手をネガティブにさせる話は避けましょう。元気になって欲しいという自分の気持ちが伝わる言葉をかけられるよう、お見舞いの前に準備できるといいですね。
④:欲しがっているものはないか?
もし、入院しているとはいえ病状がそこまで深刻でなく、ある程度自分の時間を過ごせる状態ならば、入院生活に退屈しているかもしれません。何か欲しがっているものはないかを事前にご家族などに確認できれば、それを入院のお見舞いの品として用意できます。
⑤:最適な面会時間は?
あらかじめ、面会時間も調べておきましょう。これは病院によって違いがあります。また、午前中は検査などが入ってる可能性もあるようです。昼食を食べ終わって落ち着いている頃がいいかもしれません。もちろん、身体に負担をかけられない時期(手術前後など)のお見舞いは避けましょう。お見舞いが相手の負担になってしまっては本末転倒です。
持っていくお見舞い品の注意点
入院のお見舞いに何を持っていけばいいかも迷うところですよね。お見舞い品も、しっかりしたものを選ばないと相手の迷惑になってしまう可能性があります。NGなものを踏まえた上で、何を持っていけば喜んでもらえるかを考えてみましょう。
縁起の悪い物、体調に障るものを避ける
お見舞いの品としては、縁起の悪い物や、相手の体調に悪影響のあるものは当然NGです。以下のようなものに注意してください。
◆花
・匂いの強いもの
・縁起の悪い色(赤・白)
・縁起の悪い名前(死や苦を連想させる)や鉢植え
・衛生的に問題があるもの(花瓶が必要なもの)
・その他(菊や椿)
◆相手が食べられない果物など
◆縁起の悪い品物
・パジャマやスリッパは、長期入院を連想させる
花の選び方は難しいかもしれませんね。悩む場合は、お花屋さんや病院で相談してみるという方法もあります。
扱いに困らないものを選ぼう
縁起が悪かったり、健康面で問題のあるものでなかったとしても、もらって困るものはやはり避けたいものです。あまりにもかさばる物、処理に困る物は避けましょう。
おすすめのお見舞い品
入院のお見舞い品は相手の好みにも合わせて、入院生活を少しでもポジティブに送れるものを選びたいものです。3つのおすすめの品物をご紹介しますので、ヒントにしてみてください。
◆見るだけで楽しめるブリザーブドフラワー
ブリザーブドフラワーとは、生花を特殊技術で加工したもので、生花の美しさを保ちつつ、花粉やにおいをほぼカットし、水やりなどの手間もなしで1年以上楽しめる花です。小箱に詰めるなどかわいくラッピングされたものもあり、お花屋さんで買い求められます。
◆本など身体を動かさずに楽しめるもの
本や漫画などは、入院中でも自分のペースでゆっくりと、身体をほとんど動かさずに楽しめるため、入院中の娯楽としては最適です。もちろん、内容にも気を遣って選びましょう。また、ベッドの周りに本が溜まっていっても邪魔なので、必要に応じて持ち帰ってあげたりできるとよいですね。
◆塗り絵やゲームなど軽く手を動かして楽しめるもの
入院中でも、相手が手を動かせるくらい元気ならば、大人向けの塗り絵や携帯ゲームなどを贈ってあげてもいいかもしれません。ですが、あまりにも熱中しすぎると身体に悪いかもしれないので、ちゃんと相手にも一声かけてあげてくださいね!
品物の代わりにお見舞い金を持って行ってもよい
入院のお見舞い品として、何を持っていけばいいかどうしても悩むという場合には、品物の代わりにお見舞金を持参するのもよいでしょう。入院すれば、何かと要り様になるものです。しかし、入院中の相手に気を遣わせてしまう可能性もあるので、お見舞いの品の代わりにお見舞金を渡すかどうかは相手との関係に応じて良く考えましょう。「お見舞い品の代わりに」という一言も添えてあげてください。
縁起の悪い金額を避ける
お見舞い品を渡す場合と同様、お金を渡す場合も、縁起の悪い金額は避けてくださいね。ここで避けるべきは「4=死」「6=無」「9=苦」です。相手によっては「13」も避けると良いでしょう。
水引は結び切りで
お見舞金を渡す場合には、祝儀袋か白い封筒で渡します。紅白で結び切り(「一度切り」を意味する)の水引をつけ、のし飾りはつけません。入院のお見舞いなのに紅白は嫌だという場合は、白い封筒を使いましょう。でも、不祝儀袋は避けてくださいね。
お見舞金の相場
お見舞金として、いくら包むのかも迷うところかもしれません。その相場をご紹介しますので、参考にしてみてください。
家族・親戚:5,000~10,000円
知人・友人:3,000~5,000円
仕事関係者:1人3,000円を数名でまとめて
何人かがお金を出し合って渡す場合には、合計額が4、6、9にならないように気を付けて、最後に1万円加えるなどしてくださいね。
目上の人にはギフト券や商品券
ちなみに、目上の人に対しては、現金を渡すのはマナーとして避けたほうが良いでしょう。もしお見舞い品が思い浮かばない場合には、現金ではなくギフト券や商品券にしておきたいところです。
年末年始・お盆のお見舞いは?
最後に、年末年始、お盆といった特別な暦のときのお見舞いについて確認しておきましょう。年末年始やお盆は帰省するケースも多く、ちょうど地元で入院した友人・知人のお見舞いに行けるタイミングでもあります。しかし、こういった時期のお見舞いは、そもそもマナーとしてOKなのでしょうか。
年末年始は面会時間が特殊なケースがあるので注意
まず年末年始ですが、基本的にはお見舞いに行っても大丈夫です。最初にご紹介した確認事項をご家族に確認してから、お見舞いに行きましょう。ただ、年末年始で注意しなければならないのは病院側の面会時間です。年末年始ということで、面会時間が特殊になっていたり、使える玄関が限られている場合がありますので、そちらも事前に入念に確認しておきましょう。
お見舞いに行けない場合は年賀状を
お見舞いにいけないという場合、年賀状を送りたくなるかもしれません。年賀状も、基本的には送って大丈夫です。
「おめでとう」という言葉は使わない
ただし、入院のお見舞いに行く場合も年賀状を送る場合も、「あけましておめでとう」などと言った言葉は使わないようにしましょう。年賀状を送る場合は、「謹賀新年」「寿」といった言葉にも要注意です。「おめでとう」を意味する言葉は避け、「新年のご挨拶を申し上げます」といった言葉を使いましょう。
お盆のお見舞いは避けるのが無難
最後に、お盆の時期の入院のお見舞いについてです。お盆の時期は、入院のお見舞いは避けるのが無難かもしれません。というのも、お盆はお墓参りに行く時期でもありますよね。そんな時期にお見舞いに行くのは、縁起が悪いと気にされる方が多いのです。
入院のお見舞いは気遣い第一!無理をさせないように注意しよう
入院のお見舞いの際に気を付けたい点についてご紹介しました。入院は、相手を励ますためにおこなうものだということを忘れないように、気遣い第一でおこないましょう。品物が多すぎても相手は困りますし、あまりに大人数でおしかけたり、小さな子どもを連れていくのも、相手の負担になるかもしれません。
年末年始の入院のお見舞いは問題ありませんが「おめでとう」という言葉は使わないようにしましょう。また、お盆のお見舞いは避けるのが無難です。
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