契約締結手続きの督促をする際の注意点とメール文例
契約締結には必ず契約書が必要?
ビジネスにおける契約締結の際、書面で契約書を取り交わすのが一般的ですが、実は法律上は必ずしも契約書を交わさずとも契約が成立することもあるようです。
口約束やメモ書きでも契約締結と認められる
契約締結には、保証契約などの一部の契約を除き、原則的に両当事者の意思が合致すれば、契約書を取り交わす必要はありません。たとえば、口約束であっても契約締結とみなされる場合もありますし、簡単なメモ書きでも契約締結が成立するということです。
しかしビジネスシーンでは書面による契約締結が基本
しかし、契約締結は書面でなくても成立しますが、ビジネスにおいてはメモ書きや、口約束で正式に契約締結すると考えるべきではありません。
契約書が契約締結の期限を過ぎても届かないなら、相手に督促をする必要があります。
契約締結の督促をする際の注意点とは
契約締結の流れをスムーズにできるかどうかは、案件の担当者次第です。できることなら督促なんかしたくない。しかし、契約締結の期限が過ぎても手続きが進まないなら、督促するのも担当者の大事な仕事です。
契約締結の手続きを督促する際の注意点をご説明します。
契約締結手続きの期限を過ぎる前に一報を入れておく
契約締結の手続きの締め切り1週間前までには、先方に「期限は○日となりますので、よろしくお願いいたします」という内容のメールを送ったり、電話や顔を合わせた時に期限を伝えておくと、相手にとって親切です。
相手側も、契約締結の手続きを遅らせたいわけではなく、多忙のため遅れてしまったり、承認に時間がかかるなど、何らかの事情があるはず。事前に一声かけておくことで、相手に契約締結手続きの期限を再認識させます。
一声かけることより、スムーズに契約締結が済めば憂鬱な督促もせずに済みますよね。
契約締結の期限を過ぎた時はまず書面で督促する
重要な契約の締結手続きが完了しないまま、契約締結の期限を過ぎてしまった時、契約書を送った側としては、一刻も早く契約書を送り返してほしいと考えるのは当然です。
契約締結の期限を過ぎたら、まずはメールで督促しましょう。メールでの督促したにも関わらず返答がない場合、電話または直接会って督促する方法に移りましょう。
契約締結の期限が過ぎたときの督促メールの文例
では、契約締結の期限が過ぎて督促が必要になってしまった時の、督促メールの文例をご紹介します。督促メールを作成する時には、文例を参考にすることをおすすめします。
督促メールは丁寧な文面で期日を明記する
督促メールとはいえ、文例のように冷静で丁寧な対応を心掛けましょう。しかし契約締結をいつまでもダラダラと引き延ばすわけにもいきません。ここは腕の見せ所ですね。ぜひ文例を参考にしてみてください。
どちらの例文も丁寧な言い回しでありながらも、期日をしっかりと明記しています。メールで督促を送る際、相手にとっては少々威圧的に見えてしまうかもしれませんが、期日の一文を太字や赤字にして強調するのもひとつの方法です。
相手との有効的な関係を維持しつつも、しっかりと期日を伝え、契約締結を済ませられなければ督促の意味がないのです。
契約締結の督促メール文例①
【督促メール文例】
早速ですが、先日基本合意に達しました○○契約の件ですが、ご進展いたしておりますでしょうか。
貴社との○○契約は、弊社の今年度販売戦略策定に少なからぬ影響があるため、遅くともΟ月末までに契約締結を完了したく存じます。
社内調整などご事情もあるかと存じますが、何卒速やかなご対応を切にお願い申し上げます。
なお、本件で何か不都合やご不明な点がありましたら、○○まで何なりとお問い合わせください。
契約締結の督促メール文例②
【督促メール文例②】
さて、去るΟ月Ο日の協議において基本合意しております○○の契約締結の件は、進展しておりますでしょうか。
ご存知のとおり本件は、来年度からの実施を目途としておりますので、少なくともΟ月末までには、本契約の締結は必修と考えております。
本件は、当社においても重大な経営判断を要する事案でありますのため、不躾ではありますが、貴社の正式な見解として、基本合意の履行が可能かどうかをご通知いただきたく存じます。
なお、本件で何か不都合やご不明な点がございましたら、○○まで何なりとお問い合わせくださいませ。
契約締結期限を過ぎた時の督促メールは文例を参考に丁寧な文面で期日を明記する
契約締結手続きの督促をする際の注意点とメール文例について説明してきました。
契約締結の期限が過ぎても手続きが完了しない場合は、ただ様子を見るのではなく、まずは督促メールを送ってみましょう。
督促というと、相手を責めるような内容のメールを書くと考えてしまうかもしれませんが、明確に期日を伝える必要はあるものの、文面はいたって丁寧に書くべきです。
文例を参考に自社の状況に当てはめ、書き換えてみてください。緊急を要する場合やメールを上手に書く自信がない人は、冷静に電話で督促をしてみてください。督促を嫌な仕事と捉えず、成長のチャンスと考え、契約締結をスムーズに済ませましょう。
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