社長を出せ!と言われた時の適切なクレーム対応
クレーム対応の4つの基本
クレーム対応には基本的に4つの流れがあります。「店長を出せ」と言われパニックになってしまわないように、クレームの基本の流れをおさえておきましょう。
①クレーム内容をよく聞き、お詫びをする
まずは最初が肝心。いかなるクレームであっても、相手が不快な思いをしているのは事実です。「大変申し訳ございません」とお詫びをして、相手のクレーム内容をしっかりと聞きましょう。あいづちや間の取り方にも気をつけながら、相手の心情を理解できるように話を聞いてください。
「社長を出せ」とまで言う相手は怒り心頭なはずです。感情を理解することによって、相手の不快な気分や怒りが少しでも静まるよう努力しましょう。
②原因と事実確認を行う
お客さまのクレームの原因が何なのかを探るため、適切な質問をして事実を固めていきましょう。きちんと解決策を見出すためにも、メモをとりながら注意深く聞くことが重要です。
真剣に聞く姿勢を見せなければ、「社長を出せ」と怒っている相手の気持ちを余計逆なですることにもなりかねませんので、注意しましょう。
③問題の代替案・解決策を提示する
事実を確認したあとは、なるべく早く相手に代替案・解決案を提示するようにしましょう。この際、一方的な提案にしてしまうと火に油を注いでしまうことになります。そのため「お客さまのご事情も大変よく分かりました。それでは…」というように、あくまで相手側に立って話を進めるよう注意してください。
④再度のお詫びと意見に対して感謝を述べる
解決案を提示したあとには、これで終わりだと思うのではなく、改めて「この度は、誠に申し訳ありませんでした」と、丁寧にお詫びしましょう。そして、「貴重なご意見をありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えてください。
「社長を出せ」というクレーマーの要求が理不尽なときの対応
「社長を出せ」と訴えてくるクレーマーの中には、明らかに理不尽な要求を言う人もいるでしょう。そして、「社長を出せ」という言葉は、要求を認めさせるために担当者に対して圧力をかけているだけの場合もあります。
そんなとき、本当に社長や責任者を現場に連れてくるべきなのでしょうか?
金銭や特別待遇が見えるクレームは断固拒否!
「社長を出せ」とクレームをつける人に対してお客様扱いをやめるとき、それは、「要求の背後に金銭や特別待遇が見えたとき」。このようなクレームだと判断した場合は、お客様ではなく悪質クレーマーへの対応に切り替えましょう。少々おおげさな言い方ですが、「捨身」の覚悟で腹をくくるのです。
「できない」という意思を相手に明確に伝える
この場合、社長や責任者を連れ出すのではなく、「できない」という意思を相手に明確に伝えてください。そしてクレーマーがあきらめるのを待つのです。
ただし、犯罪につながる可能性が見えたら、1人で対応せず、社長や責任者を呼びましょう。相手のクレームの内容により、メリハリのついた対応を心がければ、クレーマーのペースに巻き込まれることは少なくなるはずです。
「社長を出せ」というクレームには冷静な対応を
仕事をしている中で「社長を出せ」という大きなクレームを受ける場面は、そう多く遭遇するものではないでしょう。「社長を出せ」というぐらいなので、相手の怒りは相当なものかと思いますが、クレーム対応の基本や悪質クレーマーを見極めるポイントをおさえておけば、1人で解決に導けるようになるでしょう。
悪質なクレーマーには断固拒否する強い姿勢が重要です。そして、社長や責任者を現場に連れ出すのは、究極の場面のみと覚えておいてください。
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