「尊敬の念」の意味とその使い方

2017年11月2日2020年3月31日尊敬

「尊敬の念」とは相手を尊敬する気持ちを意味する

まず、「尊敬の念」の意味を説明していきましょう。尊敬の念とは、相手を尊敬する気持血を意味します。「念」には思いや気持ちといった意味があるのです。尊敬の念に続く言葉として「尊敬の念を抱いている」や「尊敬の念が湧く」、「尊敬の念が増す」などがあります。尊敬の念の意味から、後に続く言葉はポジティブな印象を受ける言葉が多く見受けられます。

尊敬は人に対して抱くもの

そもそも「尊敬」とはどのような意味があるのでしょうか？ 「尊敬」は人物の人格（性格）や行いを優れたものと認めて敬ったり、その人物についていきたいと感じたりなどを意味する言葉になります。少し似ているのは「憧れ」ですね。「憧れ」は「あんな風になりたい」や「あんなことをしてみたい」という願望を指す言葉になり、人物に対して憧れを抱く場合もあれば職業や事柄（趣味や旅行など）の場合もあります。「尊敬」と「憧れ」の大きな違いは、尊敬は人に対して抱くものである点です。人物を優れていると認め、尊敬した結果、「そうなれたら」と憧れの気持ちを抱く場合もあるでしょう。

「尊敬の念」は就職・転職活動でよく使われる

さて、「尊敬の念」という言葉はどんな場面で使用するのでしょう。日常会話で使用するには少し堅苦しく思えます。それでもよく知られている言葉であるのは何故なのでしょうか？「尊敬の念」は就職・転職活動で使用されるケースが多くあります。新卒採用で「尊敬する人は誰ですか？」といった質問に答える際に、「尊敬の念」を会話または文章に盛り込むことで、より尊敬する人物に対する強い思いを示せるでしょう。こういった場では、「尊敬の念」の意味をしっかりと理解したうえでの使用が大切です。意味をはき違えて使ってしまっては、せっかくの採用の機会も遠のいてしまいます。

「御社に尊敬の念を抱いております」はNG

例えば、尊敬する人を質問されなくても自己PR時に「御社に尊敬の念を抱いております」と伝えてしまっては誤った使い方になります。先にご説明した通り、尊敬とは人物に対して向けられた言葉です。無理に「尊敬の念」を会話に使用しなくても、相手にわかりやすく、自分も意味を間違えない言葉を使用すると良いでしょう。もし使用するならば「○○氏に尊敬の念を抱いておりますので、ぜひ御社に貢献したい」など会社社長の名前を当てはめてみるのが、ひとつの使用例になります。

尊敬の念を抱かれる人の特徴は「誠実・素直」

尊敬される人には共通する特徴があると言います。その特徴をご紹介しましょう。まず「常に誠実であること」。嘘をつかず誠実でいる人は周囲の人から信頼され、信頼はやがて尊敬に繋がります。次に「間違いを素直に認められること」。自分の意見ばかりを主張して間違いを認めず、周囲に攻撃的な人は尊敬されません。間違いを認められるのは心の強さでもあります。

尊敬の念を抱かれる人は努力をしている

また、周囲に流されず自分で善悪の判断ができる人は、自分だけを可愛がるのではなく周囲の人の状況を見て、一番の最善の方法を決定できるので尊敬の念を抱かれやすいと言えます。 少しでも周囲の人や社会の為になることを考え、行動を起こす人も、尊敬される対象になるでしょう。しかし、周囲から尊敬される人は完璧な聖人ではありません。自分に対し、誤ったことには反省し、常にポジティブを意識して生活をしているのです。そのような人間味が、周囲が尊敬しやすい部分なのでしょう。

尊敬する気持ちを意味する「尊敬の念」は人に対して抱くもので物に対する使い方はしない

「尊敬の念」の意味とその使い方をご説明いたしました。日常会話で使用する機会が少ないからこそ、いざという時に意味を間違えずに使用できるようにしておきましょう。また、尊敬の念を抱かれる存在に近づく努力も、一人の人間として素晴らしい行いと言えます。取り組む姿勢が周囲の人をさらに良い方向に巻き込み、互いに尊敬しあえる存在になることも期待できるかもしれません。