定年退職前後にやるべき各種保険の手続き

2016年12月12日定年退職

定年退職後に仕事をするかしないかで手続きが変わってくる

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まず、定年退職後に仕事をするかしないかでほとんどの手続きが変わってきます。とりあえず定年退職前6カ月の給与明細から、自分がどのくらいの雇用保険の基本手当を給付されるのか試算しましょう。また、その額と60歳以上65歳未満に支給される「特別支給の老齢厚生年金」がどのくらいかを試算、比較し、どちらが自分にとって有利であるのか、検討すべきでしょう。

仕事をするのであれば「再雇用制度」を利用するのがおすすめ

それから、定年退職後に仕事をするのであれば、65歳までは必ず今の職場で「再雇用制度」を用いて、契約社員や嘱託社員といった雇用形態で現在の会社に残るか、もしくは再就職という形で全く違う会社に就職するかを検討することです。とにかく迫りくる定年退職後の生活をどうするか、どうしたいのかを考えて、ある程度の将来のビジョンを持っていないと、どんな手続きが必要になるかも確認することができないのです。

転職するなら定年退職前の在職中から動くべき

定年退職後、一度失業してから再就職ということはかなり難しいご時世です。国は、高齢者の健康を図り、定年年齢を伸ばし、高齢者でも働くことができるようにすでに動いていますが、実際にはまだまだ厳しい現状であることは否定できないでしょう。そのため、雇用形態が変わり、大幅な給与の減額が予想される再雇用を選ばずに、再就職を望む場合には在職中からすでに仕事を探し始めて、可能であれば定年退職時には次の就職先が決まっていると安心です。

厚生年金の受給に必要となる加入期間を把握する

転職の場合には雇用保険の基本手当は給付されません。転職先で、厚生年金に加入し、60歳以上70歳未満で雇用契約を結んでいる期間は必ず厚生年金に加入することが法律で義務付けられています。手続きは、年金手帳などを再就職先に提出すると、転職先で手続きを行います。注意点は、年金受給には20歳以上60歳未満の間に25年間、年金に加入していなければならず、この期間を受給資格期間といいます。もし、その要件を満たしていない場合は、転職して70歳まで厚生年金に加入すること、それでもまだ受給資格が得られないときには70歳以降も雇用契約を結んでいるならば、受給資格を満たすまで加入することができます。

定年退職時には職場の人間関係やデスクやロッカーなども整理する

定年退職を迎え、長年勤めた会社を去るときは非常に感慨深いものでしょう。しかし、その余韻に浸っている暇はあまりありません。やらなければいけないことが山ほどあるのです。たくさんの手続きはありますが、いちばんは職場の上司や部下に感謝の気持ちを表すことだと思います。心をこめて、感謝の気持ちを述べて長年勤めた会社を去りましょう。それには、仕事の引継ぎやデスクやロッカーの整理など、基本中の基本ですがやらなければならないことなのです。

会社で積み立てをしているなら解約手続きをする必要がある

定年退職時、会社に返却するものとしては、社員証、社章、健康保険証、名刺、通勤定期券や制服などが挙げられます。また、社宅を借りていたようならば、退去をしなければなりませんし、社内で積立などあるようでしたら解約手続きをしなければなりません。

会社から「離職票」を受け取ってハローワークで手続きをする

そして、会社から受け取らなければならないものには、「年金手帳」、「雇用保険被保険者証」、「健康保険資格喪失証明書」や「退職所得の源泉徴収票」(定年退職後になるときもあり)があります。他には、定年退職後10日以内に「離職票」は必ずもらわないといけません。離職票を持ってハローワークに行き、手続きをすることで、雇用保険の基本手当が受給することができるのです。また、定年退職後確定申告時期(2~3月)までには「給与所得の源泉徴収票」がないと確定申告の手続きができないため、必要です。

定年退職後の手続きで重要となるのは各種保健手続き

まず定年退職後、どれだけ健康でいられるかによって再雇用の契約期間や失業してからの再就職にも影響がでてきます。そのため、ここでは健康保険について主に説明したいと思います。以下で見ていきましょう。

各種保険の手続きは期日が詳細に決まっているため必ず守る

まず、転職先が決まっている場合には、健康保険の手続きは転職先で行われるため、手続きは不要です。しかし、定年退職後の仕事が決まっていない場合には、これから紹介するいずれかの健康保険に加入する必要があります。保険者が市区町村で、加入者の保険料と国からの補助金からなる健康保険制度です。

◇国民健康保険(通称国保):定年退職した日から14日以内に手続きが必要です。保険料は、前年所得や所有財産などにより変わります。他の健康保険に比べると、保険料が少し高額になることが多いです。

◇(国保)退職者医療制度:64歳以上75歳未満を対象とするのが前期退職者医療制度、75歳以上は後期退職者医療制度に分類されます。要件は老齢厚生年金をすでに給付されている人が対象です。また、在職していた会社に関する健康保険には、二種類あります。

◇任意継続被保険者(通称任継):定年退職した会社の健康保険に、そのまま最長で2年間加入できる制度です。定年退職日の翌日から20日以内に手続きが必要です。国民健康保険に比べ、保険料が安くなることが多いです。

◇特例退職者医療制度:加入していた健康保険組合にこの制度がある場合に加入できます。すでに老齢厚生年金受給していること、かつ当該健康保険組合に20年以上加入もしくは40歳以上から10年加入していた人が対象です。また、家族の健康保険を使う方法もあります。

◇家族の保険の扶養に入る:家族内で主に生計を立てている人の保険の被扶養者になる方法があります。60歳以上では180万円未満の年収かつ被保険者の収入の50%未満、被保険者は3親等以内の親族であるなどの他の健康保険よりも条件は厳しいのですが、保険料の支払いがないことがメリットでしょう。

老年厚生年金や雇用保険の基本手当の給付者に関しては、加入はできません。また、原則定年退職後の翌日5日間以内に、被保険者の勤務先を通じて社会保険事務所での手続きが必要となり、もし扶養になるのであれば、前もって決めておかねば手続きが間に合わないでしょう。

雇用保険の手続きはハローワークで行う

定年退職後、再雇用制度を使わず、再就職の意思がある場合には、雇用保険が受けられます。会社から退職後に離職票が届いたら、ハローワークに行き手続きをしたら、7日間の待期期間を経て、「基本手当」と呼ばれる再就職活動をするのに不自由とならないよう援助してくれるためのお金が給付されます。ただし、重要なのは再就職に対する意欲があり、健康であり、いつでも働けることが雇用保険の要件となります。

定年退職後の各種保険手続きでは期限が厳格に決まっているのでしっかりと守る

定年退職後に仕事をするかしないかで、各種手続きの方法がかなり変わってきます。また、失業中の定年退職後の健康保険などは、保険料や加入要件なども考えた上で、いちばん自分に合う保険を選ぶべきでしょう。そのためにも、定年退職前から下準備をして、よく考えた上で決めるべきです。これからの社会制度改革や医療制度改革は未知の世界ですが、必要な手続きをしないと受けられる待遇も逃してしまう可能性もあります。手続き漏れのないよう、気を付けましょう。

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Posted by BiZPARK