初任給は関係ある?ベース給のアップが影響を及ぼす範囲
「ベースアップ(ベア)交渉」は労働組合と企業の間でされる
企業側と労働組合が「ベア交渉」つまりベース(基本)アップの交渉をします。その理由は、ベース給(基本給)を上げることが労働者にとって得となるからです。では、そもそもベース給とは何なのでしょうか?
従業員がもらう給料は「ベース給」によって変動
給料は、毎月の基本的な労働を行っていれば必ず至急される基本給をベースにして支給されます。そこにプラスされる通勤手当や家族手当などの各種手当、また役職者がもらえる役職手当などで構成される月々の給料と、年に一回~数回もらえる賞与(ボーナス)、また経営状況が良い時に臨時的に至急される一時金というように、いくつかの種類があります。
ベース給が変われば、給料の額も変動します。従業員にしてみれば、少しでも多くの給料が欲しいはずですから、ベース給アップを求める人が多いのです。
会社が支払う給料はどんなルールに基づいている?
ベース給は、給料に影響を及ぼす事を確認しました。ここで、基本給が上がる構造を考えてみましょう。とはいっても、会社によって様々でしょうから、あくまで一例として考えてください。
「就業規則」or「賃金規定」の中で定められている
基本的なルールとして、労働者を雇い給料を支払う企業には、どのような基準でいくら給料を支払うかというのをあらかじめ労働者に通知しなければなりません。
一般的には「労働条件通知書」や「雇用契約書」という書類で渡されることが多いものですが、これも、10人以上の労働者を雇っている会社で定められる法律で決まっている「就業規則」或いは「賃金規定」の中で定められているものです。
賃金規程の基準から外れるのは違法
賃金規定の中には、初任給がいくらで、毎年どの程度昇給していくのか、賞与の掛け率がいくらなのか、というのが書かれており、この基準からはずれることは法律によって禁じられているのです。
ベース給アップが影響を及ぼす範囲とは?
これまで基本的な給料のことについて考えてきましたが、ベース給のアップはどこまで影響を与えるのでしょうか?ベースアップは、新入社員が気にする初任給にも影響するか、確認しましょう。
ベース給のアップで初任給額も上がる場合がある
冒頭で述べたように、ベース給アップと聞くとつい昇給を想像しがちですが、ベース給アップとは基本給を上げることなので、賃金規定などに定められている給料表の「初任給」の額も上がる場合があるのです。
基本給が水準になる賞与も上がる可能性が高い
この内の基本給が上がると、毎月の給料が増えることだけではなく賞与も増えることにつながるのです。なぜなら、賞与の計算は基本給を基として計算する会社が多いからです。
ただし会社によって細かいルールは異なるので注意!!
当然これは企業によって違いますので、ベース給アップを、就職して2年目以降の昇給にのみ適用させる企業もあります。
そもそも企業で定められている賃金規定は、労働基準法に背いていなければ会社ごとに定めて良いものなので、別に違法ではないのですね。
ただ、どうせ自分が就職するのであれば、ベース給アップが初任給にも反映されている会社がいいですよね。
ベース給のアップは初任給や賞与にも影響する場合がある!基本給は給料の大切な基準
初任給は関係あるかどうか、ベース給のアップが影響を及ぼす範囲についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
毎年ある時期になると騒がれている「ベア」。これが初任給にまで影響する会社があるとすると、就職活動にも熱が入るのではないでしょうか。とはいえ、ベースアップが初任給額にも影響するかどうかは、会社によって異なる場合もあります。
企業セミナーや就職説明会などに行き詳細な情報を聞かなければ、自社の給料体系を教えてくれない企業もありますので、とにかく詳細な情報を集めるようにしましょう。ただし「基本給はいくらですか?初任給は上がりませんか?」といったストレートな質問は疎まれる可能性が高いので、注意してください。
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