アファーマティブアクションの具体例と措置法が抱える問題点
アファーマティブアクションは積極的な差別の是正措置
アファーマティブアクション(affirmative action)とは、日本語で積極的差別是正措置という風に訳されます。つまり、具体例としては、女性や障碍者、人種差別の被害者など社会構造によって弱者とされている人達の雇用や進学などについては、普通の人と平等でなく、むしろ優遇する事によって実質的に普通の人達と同じ条件で就職・進学できるようにしようという措置です。
具体例①:就職・進学の優先枠
アファーマティブアクションが用いられる事例として多いのが就職・進学に関して優先枠を設ける様な方法です。具体例としては、大学入試において黒人が優先的に合格できる枠を設ける事や、就職の際に女性が優先的に採用される枠を設ける事がアファーマティブアクションの例としてあげられます。これらはいずれにしても普通の人と同じスタートラインに立つと社会構造によって、どうしても不利になってしまう人たちの救済措置として用いられます。
具体例②:女性の社会進出
日本においてもアファーマティブアクションの考え方は存在します。近年日本でアファーマティブアクションとして取り組まれている具体例が女性の社会進出です。女性の社会進出は叫ばれていますが、女性の管理職の割合や女性の年収について考えると、実質的に男性と同等であるという事はできません。この様な状況を是正するため政府もアファーマティブアクションに取り組んでいます。
具体例③:政府の法律制定
日本の政府が行っているアファーマティブアクションはさまざまです。具体例をあげると、女性活躍加速化助成金が2016年より始まりましたし、女性活躍推進法という法律も制定され企業に積極的に女性の採用や活躍させる様に求めています。また、2016年4月に採用した女性の公務員の割合が過去最高になりました。この様に女性を積極的に採用したり、法律や助成金によって女性の活躍を促しているのです。また、アファーマティブアクションの対象として障害者についても、雇用の促進等に関する法律によって企業に採用を義務付けています。
アファーマティブアクションが問題となるケースもある
アファーマティブアクションについては、実質的な平等を実現する為には有効な手段ですが、実質的平等を達成しようとして積極的にマイノリティーを優遇すると逆差別の問題が発生します。具体例として、就職の際にアファーマティブアクションの優先枠を設けると、かえってその枠が特定の人達の利権の様なものになり、平等が達成された後では特定の人達を優遇する状態に陥る場合が考えられるのです。
問題となった海外での具体例:バッケ判決・ウィーバー判決
日本においてアファーマティブアクションの是非が争われた有名な裁判の具体例は存在しません。しかし、アファーマティブアクションの採用から40年以上経過しているアメリカではバッケ判決、ウィーバー判決など有名なアファーマティブアクションに関する判例が存在します。2014年にもミシガン大学への少数人種の優先的な入学枠を廃止について、最高裁判所まで争われていました。日本においてもアファーマティブアクションを積極的な展開によって、今後逆差別と許される優遇の境界線の問題がクローズアップされていく可能性が存在するのです。
アファーマティブアクションには優先枠や法律制定などの具体例が挙げられるが過度な優遇は逆差別を生む可能性がある
アファーマティブアクションの具体例や問題点を見ていきました。アファーマティブアクションは、社会構造的に弱者とされている人たちを積極的に優遇する事によって実質的な平等を実現する方法です。日本においては具体例として、近年政府が主導して女性に対するアファーマティブアクションが展開されています。しかし、具体例のような行き過ぎたアファーマティブアクションは逆差別の問題を生み、今後日本においてもアファーマティブアクションとして認められる優遇と逆差別として許されない優遇の線引きが行われていくと考えられます。
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