派遣社員が派遣先からもらえる寸志とは

2017年7月10日2020年3月31日寸志, 派遣社員

派遣社員が給料をもらうのはあくまで派遣会社から

派遣社員といえば派遣先で働いた分の給料をもらえるのですが、その給料は派遣会社から受け取るのです。派遣契約を派遣先と結んでいるからといって、給料を派遣先から受け取っているわけではないのです。そうなると、派遣社員はボーナスを直接派遣先から受け取ることはできません。ボーナスは給料の一環ですから、受け取るのであれば派遣会社からということになるのです。

だからこそ派遣社員への支給は「寸志」という形式

寸志は基本的には給料の上乗せとして支給するものではありません。そのため、派遣社員に対しては直接雇用契約を結んでいなくとも、寸志としてならば支給することができるのです。ただし、給料の上乗せでないという性質から確実に寸志をもらえるということはありません。あくまで派遣先の会社側の好意として、寸志の支給があるというだけなのです。

派遣先からの寸志は暗黙の了解として扱われている

寸志は言ってみれば派遣先の好意があればこそですが、あまり公言しないほうが良いと言われています。その理由は、寸志といえどもボーナスと考える方が自然で、派遣社員が雇用契約を結んでいる派遣会社以外から給料を受け取るということで契約違反となってしまうこともあるのです。現状では、派遣社員の派遣先からの寸志の取り扱いは、かなりあいまいなものになっていたり、暗黙の了解で寸志の受け取りを不問にしたりしているところがほとんどなのです。

支給する派遣先側も取扱いが難しい寸志

この派遣社員に支給される寸志は、支給する派遣先にとっても取り扱いが難しいものなのです。というのも、実際には給料として支給するか交際費として支給するかで帳簿の取り扱いも変わります。そのため、派遣先にとっても好意で支給したくとも、支給しにくいという背景があるのです。経営者のポケットマネーで支給するところもあるようですが、やはり経費に計上したいところなので悩ましいところです。

派遣先が給与として支出されていた場合は問題が発生する

派遣社員が派遣先から寸志の支給があった場合に、派遣会社に寸志の存在を伝えたほうが良いのかといった問題もあります。この寸志の取り扱いが派遣先で、交際費などで処理されていればいいものの、給与として支給されている場合には問題になることがあります。派遣先と派遣会社の給与勘定に差が出てしまうと、源泉徴収といった税金をはじめとして、税控除などが受けられないということになりかねないのです。

寸志を「交際費」として派遣先で処理されていれば問題ない

寸志の取り扱いは、最近では派遣社員などの直接雇用していない外部の人間に対しては「交際費」として処理するという形をとるようになってきています。交際費としてきちんと処理されていれば問題ありません。もし経理関係がどうなっているか不安だった場合には派遣先に確認を取ってから、寸志を受け取るようにしましょう。

寸志はボーナスより取り扱いが難しい

このように派遣社員であっても給与以外にボーナスのようなものを受け取ることはできます。ただし正確にはボーナスではなく、受け取る側も支給する側もボーナスに比べ取り扱いが難しいという問題があるのです。お金を貰うのに面倒なことを考えるのはイヤだとお思いの方は、1つのきっかけとして正社員への転職を目指してみるのもいいかもしれません。「就職Shop」は正社員経験のない人を正社員として転職させるのに強い転職エージェントです。今の雇用形態に不満があったり、正社員になりたいという気持ちがあれば、きっかけの1つとして相談してみてもいいかもしれませんよ。

派遣社員がもらえる寸志とは派遣先からの好意でもらえる支給である

派遣社員が派遣先からもらえる寸志についてみてきましたが、いかがでしたか？寸志は派遣先からの好意という側面が強く、勘定などでの処理が面倒になることを覚悟して、派遣先が支給してくれています。本来、派遣社員にはボーナスを支給する必要がないので非常にありがたいことなのです。寸志を支給する派遣先は、非常に社員を大切に思っているところといえるでしょう。正社員のボーナスに比べると少ないかもしれませんが、それだけ会社から必要とされている証でもあるのです。